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こんにちは、皆さん。 ジョサイア・コンデルと申します。イギリス人です。いや、皆さんには、ヘレンの父親ですと自己紹介したほうが宜しいのかな。 ヘレンは、私の一人娘です。おそらく、私がこの日本にいぇって来ててに入れた、一番の宝物、それがこの娘でありましょう。 ヘレンは、私にとって文字通り、目に入れても痛くない(日本字は面白い表現をしますね)娘なのです。 まあ、娘のことはとにかく、私がこの国に来た経緯と、この国をいかに愛しているかを語りましょう。 私は、祖国イギリスで建築を学び、24歳の時のイギリスの権威ある建築賞ソーン賞を受賞しました。その年に、日本政府と契約し、日本へ渡る事になったのです。 そのころ、美術の好きであった私は、日本の浮世絵にたいへん興味を持ちました。更に、いろいろ耳に入る日本に関する情報に、大変興味を覚え、とにかくこの未知の国へ行ってみたくて仕方なかったので、日本政府の要請はまさに天にも上る気持ちの嬉しい申し出でした。 日本にやって来た私は、あっという間にこの国の虜になりました。何もかもが新鮮であり、そして楽しかった。 渡日した私は、工部大学校や帝国大学で教鞭をとり多くの日本人建築家を育てました。今、教え子の片山君が東京駅を作っています。素晴らしい仕事です。きっとあの建物は後世まで残るでしょう。 この、講師をしていた時期、私はどんどん日本の魅力に惹かれていきました。とにかく、その歴史の重みが素晴らしかった。 そして何より、素晴らしい出会いがありました。私が、この国を好きになった一番の理由は、心から敬愛できる人物に出会えたからでもあります。 それが、河鍋暁斎師匠でした。 師匠は、私などよりずっと不思議なものに詳しく、そして親しく接していました。その師匠とともに懇意になった妖怪たちから、ある意味この国の素晴らしさを教わったのです。ですから、私は、この国の中にある古いものが大好きです。 ですから私は、日本がも描きますし、能も舞い舞うし、落語も出来ます。しかし、それでも私はイギリス人なのです。皆、私の言葉を真面目に受け取りません。 この国の古いものを守らなければ、この国は駄目になる。本当のことです。しかし、私は少しだけ安心しています。 それは、娘のヘレンが、この国を、なんと妖怪たちと共に守ろうとしているのです。素晴らしいことです。 どうか皆さんも応援してやってください、私の愛娘と、その素晴らしき仲間たちのことを。 |
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岩崎弥之介 三菱の創始者の岩崎弥太郎氏の弟さんですな。私が、政府のお抱えを辞め自分の事務所を設ける時大変お世話になりました。俗にパトロンなどといいますなあ。ちなみに、ヘレンが東京女学館に入学する際に購入した株は、岩崎家から分けていただいたものです。 河鍋暁斎 私の日本画の師匠です。既に個人ですが、娘さんが今でも我が家に日本画を教えにやって来てくれております。 私が、師匠に弟子入りするとき、師匠は頑として受け入れてくれませんでしたが、私が洋画を教えるという条件でようやく入門を許されました。しかし、実際には、私に師匠に教えることなど、殆どありませんでした。 三遊亭円朝 東京で随一の怪談の名手といわれる名人円朝師匠ですが、本人は、あまり怪談ごとが好きではありませんで、世の幽霊譚は神経病みの見る世界のこと、などと公言しております。 しかし、私を筆頭に、深い関わりのある人間は、円朝師匠が幽霊を見ていることを知っております。いずれ、この話は、ヘレンとも関わって来るかもしれませんな。 井上馨 前の外務卿で、失脚してしまいましたが、今日の私があるのも、この井上卿のおかげでありますな。 もし卿がきちんと東京の都市計画を完遂されておられれば、悪魔教徒どもの付け入る隙もなかったはずなのですが、ただベックマンの立てた西欧式の霊的防衛が、東京の街に適していたかどうかは、今となっては判りませんな。おっと、この辺の話も、いずれ、どこかで語られるかもしれませんぞ。 山口融 私が日本に来た当初から大変お世話になっている富豪の方です。 私が、つまのくめと祝言をあげられたのも、ヘレンと出会えたのも、そして暁斎師匠に弟子入りできたのも、すべて山口さんのおかげなのです。 言ってみれば、私の日本における最高の案内人であり世話人であったわけです。本当に心の底から感謝しております。 |
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どうも親分の親父さんも、喋らせると長くなる性質の人らしいね。今度から気をつけよ〜っと。 さてと、そんじゃ、おいらが、親父さんの建てた建物をちょっとひとっ走りして見物しながら解説するね! 鹿鳴館 今は、名前替わって華族会館だけど、なんか、今じゃ見る影無いなあ。かつては、日本で唯一の社交場として、華やかだったんだそうだけどさ、今年の夏前の地震でちょっと壊れてから使われなくなっちゃった。なんか、親父さんは、この建物好きじゃなかったみたいだね。 実はさ、この建物が壊れたことには秘密があるんだ。そのうち、こっそり親分に教えてもらいなよ、へへへ。 上野帝国博物館 ここで内国勧業博覧会が開かれたんだよな。今は博物館。上野のお山は、戦争のあった場所だけど、今はもう幽霊も出なくなったね。ちょっと前は、結構出たらしいけどね、へへへ。 ところで、博物館てなに? ニコライ堂 これは、露西亜のキリスト教の教会だね。変なものも作るんだなあ。日本じゃ、お寺作る人と、普通の家作る人は別だもんね。でも、すっげえ建物で感心したね、うん。 でも基督教も、仏教と同じでいろんな宗派あるんだね。知らなかったなあ。お江戸だった頃は、みんなひっくるめて禁止だったからね。 海軍省庁舎 これは、今建ててるんだな。基督教青年館の次の仕事さ。秋には完成するけど、赤レンガの堂々とした建物だね。そう言えば、すぐ近くの内閣庁舎も親父さんが作ったんだよね。ほんとすごいね! さすが親分の親父さんだ! まだまだ、いっぱいあるけど、今日はこの辺にしておこ〜っと。疲れちまったぜい。 |
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