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はい、こんにちはあ、私があ、平井真奈ですう。 やっぱり私も挨拶するんだったんですねえ。困りましたわあ、こういうの、とおっても苦手なんですのよねえ。 でも、頼まれちゃったからあ、ちゃんとやりますのお。ちゃんとやったらあ、あとでお団子貰えるらしいですしい。 え? 余分なことは言わなくていい? やだあ、そういうことはあ、先に言ってくださいですのお。ふふふ。 ええとですねえ、あたしたちい、どういう訳か、悪魔さんを信じてる人たちとお、戦うことになっちゃったんですう。 あたしはあ、お父さんから教わった陰陽道とかあ、いろいろ変なことできるからあ、愛子ちゃんがあ、一緒にがんばろうって言ったんだと思いますう。 そういえばあ、あたしと愛子ちゃんの関係を説明しなくちゃいけないのかしらあ、九ちゃん? あら、幼馴染みだってことはあ、愛子ちゃんが説明したのねえ。判りましたあ。それじゃあ、その子供の頃のことちょっと話しますう。 ええと、愛子ちゃんはあ、赤ん坊のお頃からあの浅草の長屋に居たんですのお、ほんとうのお母さんの親戚に預けられたのねえ。 あたしはあ、二歳のときに、お父さんに連れられて、浅草に来ましたあ。それまでは、京都に居たらしいんですけどお、覚えてないですう。あたしのお母さんはあ、あたしがあ五歳のときに流行り病で死んでしまったのお。 それからは、よくとなりの愛子ちゃんの家に行って、ご飯食べさせてもらったりしましたあ。うちのお父さん、ぐうたらでえ、仕事しないことの方が多いからあ、可愛そうだっておばさんが言って、呼んでくれましたのお。 でも、おばさん、あまりいい人じゃなかったからあ、愛子ちゃんとあたしは、いつも外で遊んでばかりいましたのお。 愛子ちゃん、とっても喧嘩っ早いからあ、すぐ大騒ぎになるの。それを見ていたお父さんがあ、あたしも巻き込まれるのは必至だと言ってえ、護身術を教えてくれるようになったんですのお。 それが、いつの間にかあ、変な術まで教えるから、お化けとか幽霊とか、いろいろ見えたり話せたりするようになっちゃったのねえ。うふふ。 そしたらね、愛子ちゃんにも同じ物が見えるって言うから、あたし、結構大きくなるまで、これって普通のことだと思ってましたのお。 普通の人には、九ちゃんみたいなのはあ、見えないのよねえ。不思議だわあ。何故なんでしょうねえ、ふふふ。 でも、この力のおかげで、今でも愛子ちゃんと一緒に居られるのねえ。きっと。おかげでえ、おいしいものいっぱいたべられるようになりましたあ。 愛子ちゃんの周りってえ、お金持ちの人があ、いっぱい居るんですものお。そういう人たちのおかげでえ、今まで見たことも無いようなあ食べ物を、食べることが出来ましたあ。 でもお、渋江さんは、お金持ってないですう。渋江さんはあ、それに頼りないですう。もっとご飯いっぱい食べないと駄目だと思いますう。 え? そんなことは、誰も気にしてないだろう? あらあ、そうかしらあ? あれで結構、渋江さんハンサムですからあ、気になる女の人もいるかもしれないですわあ。 でもお、あたしたち三人は、絶対に駄目だわねあ。うふふふ。 |
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ふ〜、真奈のねえちゃんに喋らせておくと、時間かかっていけねえや。 というわけで、またしてもおいらが代わって解説だ! この前、豊川稲荷の狐(おいらより数段格上の正三位だから相当えらい稲荷なんだけどさ)に聞いてきたんだけど、陰陽師ってのは、昔朝廷に仕えていた、まじない師みたいなものなんだってな。 本来は、風水って言う、大地に流れる気脈を読んで、街をこしらえたり、物事の吉兆を占ったりする仕事だったらしいんだけど、安部晴明っていううえらい術師が、悪霊退治とかやって、それ以来、帝の霊的警護もやってたらしいね。ところで、この晴明って人さ、実は母親が狐なんだぜ。 この話聞いたら、何となく陰陽師に親近感が湧いたね。 案外、陰陽師が妖怪を使役できるのも、この辺に秘密があるのかな。 真奈のねえちゃん、妖怪探しに行く前に修行するって言ってただろ。あとでいろいろ聞いたら、びっくりするようなことやってんだ。 結構無茶なことするなあ、あんな細い身体で。何でも、修験道の行場に入り込んで、苦行をやってきたらしいんだよな。 修験道ってのはさ、山の奥に踏み入って、山の精気に触れて身を清め、精神修行をするんだけどさ、この山ってのが半端じゃねえんだ。おいらの住んでた那須の奥にも、行場があったけど、崖上がったり、岩の天辺から下覗いたり、ほんと命が幾つあっても足りねえようなことすんだぜ! こういう修行するとさ、交感力って言うんだけどさ、おいらたち妖怪や、土地の神さんと、どんどん話が出来る力が強くなるんだ。これがもっと鋭くなると、神通力ってのが使えるんだけど、まだ真奈のねえちゃんは、そこまでいってないね。でも前に比べると、すっげえ霊力が上がってるから、御札の使い方なんかも、きちんとすればかなりのものなんだけどな。本人があの性格だから、いまいちどうもね。 真奈のねえちゃんの親父さんて、飲んだくれの、ぐうたらなんだな。 でも馬鹿にすると、大変なことになるぜ。あれは、ちょっと不思議な人だねえ、おいらにはまったくもって理解できないね。 何でもさ、京都で土御門っていう陰陽師の一門に属していて、かなりの霊力を持っていたってはなしなんだけどさ、どうも幕末の頃に何かしくじったらしくて(酒の上で何かあったらしいね)京都から逃げて点々としてたけど、真奈のねえちゃんが産まれちゃったから、江戸、じゃねえやもう東京になってたんだな、その浅草に流れてきたってことらしいね。 本当に強い力を持っていたらしいんだけどさあ、今じゃなまくらもいいところだよ。だって、式神には逃げられるし、土地神には馬鹿にされるし、最近じゃ貧乏神と仲がいいって噂だもんな。 あ、おいらは、さすに貧乏神なんて見たこと無いぜ! まあ、とりあえず、このオヤジさんには、係わり合いにならない方がいいかもね。術かけられて、財布の中身むしられそうだしな。 みんなも知ってる、天狗の十二様、あれは真奈のねえちゃんが、目に涙いっぱいためて懇願したから、おいらたちの仲間になってくれたのさ。 あんな綺麗なねえちゃんに、幾らのんびりした口調でも、おねがい、とか言われれば、ああいうオヤジ型の妖怪は弱いんだろうなあ。 ちなみに、おいらは、霊力じゃ十二様に負けるけど、気位じゃ負けねえぜ。 だいたいが、十二様は、上州の山奥から一歩も出たことが無かった、異中天狗だもんな。お江戸でずっと暮らしてきた、おいらとは訳が違うぜ、へへん。 真奈のねえちゃんによるとだね、妖怪探索は下総から始まって、常総、奥常陸、下野から上州に入るという経路を使ったんどそうだ。その間に、だいたい三十体くらいの妖怪に会ったそうなんだけど、みんな冷たかったみたいだね。苦労したんだな、真奈のねえちゃん。 たぶん、術で無理やり仲間にするのが嫌だったんだろうなあ。最後まで説得をしたらしいぜ、えらいなあ。 俺が人間なら、惚れたかもな。でも、はっきり言って、あの腕力の強いのは苦手かもね。 |
本名 平井真奈 生年月日 明治13年4月4日 身長 160センチメートル 体重 そんなもの測った事ありませんわあ。 (ヘレンの証言 真奈ちゃんてさ、実は殆ど筋肉かもね〜、結構重いんだもん。でも、信じらんないくらい細いのよね、だって胸まで……いたたた、ごめん!もう黙るから、許して〜) 趣味 神社の庭掃除、近所のお子供のお守り、落し物拾い 嫌いなもの 曲がったもの(含む人間)、だんご虫 好きなもの 食べ物全般、自然、火事見物 |
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