とある軍人の日記
一九三九年九月某日
独逸(ドイツ)が勢力を拡大している。墺太利(オーストリア)等を併合して更に波蘭(ポーランド)まで攻撃を始めた。
どうやら欧羅巴(ヨーロッパ)全土を支配するつもりらしい。
更に連邦と不可侵条約を結び、後方の不安を絶った。
この状況だと、おそらく英吉利(イギリス)か仏蘭西(フランス)あたりが動くだろう。
中華民国との戦争も終わってはいないが、欧羅巴にも警戒しなければならない。
一九四〇年某月某日
独逸は益々勢力を拡大し、仏蘭西を破り、英吉利にも爆撃を開始した。
英吉利や仏蘭西が欧羅巴戦線に主力を注いでいると言う事は、東南亜細亜(アジア)の資源獲得の好機と言える。
我らが日本は大東亜共栄圏とやらを唱えた。亜細亜から欧米勢力を追放する動きとの事だ。
更に独逸、そして伊太利(イタリア)と同盟を結び、本格的に参戦した。
自分達が駆り出されるのも時間の問題だろう。
また多くの人が死ぬ。
自分はもう慣れたが、戦場の地獄に堪え切れず発狂する者もいるだろう。
新兵の連中は大丈夫だろうか。
これから始まる戦争で、連中は戦場の事実を知るだろう。
日本が正義などではない事を知るだろう。
戦場での動揺は死を招く。そのため、自分等古兵には新兵の動揺を最小限に抑えねばならない。
これから先、連中は生き残れるだろうか。
いや、ひょっとしたら、死ぬのは自分かもしれないな。
一九四一年某月某日
独逸が連邦との不可侵条約を破った。戦争は最早全世界に拡大している。
自分は西方戦線に駆り出された。亜米利加(アメリカ)も日本に敵対し、日本は真珠湾に奇襲を掛けた。
多数の新兵が死に、もしくは発狂した。
部下が死んでいくのはやはり辛いものだ。
一九四二年某月某日
この戦争は総力戦となり、殆どの男は戦争に駆り出された。
すると労働力が足りなくなり、女や学生が働かされているという。
自分の妻や息子も働かされているのだろうか。
一九四四年某月某日
武器の質が確実に落ちて来ている。
今日も暴発で一人死んだ。
敵に圧されている。各地で敗戦が続く。
最早勝てる要素など殆ど無い。
自分等にできるのは、この戦いが終わるまで、生き延びる事が出来るよう努力することのみだ。
一九四五年四月二日
東京に大規模の空襲があったらしい。
家族の心配をする者に、戦場で私的な事を考えるなと言わなければならない立場が辛い。
自分だって、故郷広島に空襲があれば心配せずにはいられないだろう。
家族は無事だろうか。早く本国へ戻りたい。
一九四五年六月三日
独逸が降伏。知らぬ間に日本と連合軍の戦いとなっていた。
近い内に日本も降伏するだろう。
自分等は孤立、退路もほぼ絶たれた。
やむを得ない。自分を隊長とする囮部隊を編成し、本隊の部下にこう伝える。
「広島の家族に謝っておいてくれ」と。
一九四五年八月一五日
囮作戦が功を奏し、自分等は本国に帰還する事ができた。
隊長の最期の命を果たすべく広島へ向かう。
しかしそこには何も残っていなかった。
建物の残骸があるだけの、荒野と化していた。
聞いた話によると、そこには六日に原子爆弾が落とされ、何万もの命が奪われたという。
隊長の実家の壁には、人の形をした影がついていた。
隊長はこれを知らないまま逝ってしまった。
それが幸福なことか、不幸なことかは自分にはわからない。
ただ、隊長が何処か遠い所で、家族と楽しく話している事を願う。
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暗っ。
フォローも出来ないバッドエンドですね。あと文章力無さ過ぎ。
多分色々間違ってると思いますが間違いを見つけてもスルーお願いします。本当に勉強不足ですいません。
バッドエンドは好きではない。