こんなところにあとがきが!!
だってフリーダムな緑茶がやることです。
スペース削減とか言って本文よりも明らかに短いあとがきを此処に持ってくるに決まってます。
反転すれば出てきますが…
作品を読んでからあとがきを読んでくださいね。
だって緑茶ネタバレ大好きだから。
はいはいどうもこれを読むということは本編見ましたね?イヤッハー。
恋愛小説って書いてるこっちが恥ずかしくなりますね。エロ同人作家ってすげぇ。
この作品は、後輩の中二病くんのHP「駄目人間日和。」が5000HITを迎えたらしく、その祝いの作品なんですね。
正直プロットも何もなく一気にその場のテンションで書き上げたものなので、もうなんかドエラい長くなってます。
最初の桜云々の話は、小さいころ本気で思ってました。
うちの地元は桜並木なんてないですけどね。
本編Hand made storyでは主人公の律とヒロインの月夜ちゃんが出張ってますが、緑茶は個人的に一条が好きなんですよ、女装男子好き。
ただ、あの原作にある明るいテンションが出なかったのが残念。
だって…告白する時にあんな明るくやられたら…嫌じゃないですか?(聞くなよ
中二病くんのみがお持ち帰り可能です。
プリントアウトして煮るなり焦がすなりしてくださいな。
それでは、本編をどうぞ!
私がよく使う通学路に、毎年綺麗な桜が咲く桜並木がある。
春にその桜を通勤中や通学中に見ようと多くの人が通る様を見て、この綺麗な桜を私一人で独り占めできないかと考えたことがある。
綺麗な薄桃色の花びらを押し花にして持っているのではなく、この大きな桜を。そのことを友達に言ったら、「あの桜はみんなの物だよ」といって笑われた。
桜がみんなのものであることを願わなかったら?誰か一人のものになりたいと願ったら?…まぁ、そんなことは有り得ないんでしょうけどね。
駄目人間日和。5000HIT記念作品
Hand made story 二次創作
可愛い男の子は、好きですか?
教室に入り、自分の席に座る。高校に入学してからまだ2週間かそれぐらいしか経っていないので席順は名簿通りのままだ。
新しく出来た友達に一通り朝の挨拶を済ませ、机に突っ伏した。
春は誰だって眠いものだ、騒がしい教室の中瞼を閉じたとたん不愉快なテノールの声が聞こえた、あいつだ。
「おっはよーう!みんな元気ぃ!?」
顔を見なくとも分かる、入学式の日一番最初に覚えた女…いや、正確には男だ。
あの私よりも可愛い顔立ちが消そうとしても頭を離れない。この学校内のどの女子生徒よりも可愛い、一条光だ。
なんでもあいつは中学の時小説を書いてドエラい賞を貰ったらしく、それは入学前から高校の先輩に聞かされていた。
絵本作家志望の私にとってそれは興味深いものだったが、入学してあいつの顔を見て思った。
「何でこんな頭の弱そうな奴が小説なんてご大層なものを書ける?」と。
一般的に言うならそれは才能の嫉妬と呼ぶのだろうが知ったことじゃない、私はこいつが大嫌いだ。
寝起きで機嫌が悪い朝には絶対に見たくないし話したくもない一条、あろうことか顔を上げない私をパタパタ叩いて「大丈夫〜?気分悪い?」と聞いてきた。
「触らないで」と一言いう私を見ているのか少し間があった後、女の私が聞いても可愛らしい声で「ごめんねっ」と謝った。
私にはこいつのやることすべてが癇に障る。一条は私の席の隣に座ると、頬杖をついて私をまじまじと見る気配がする。
何であんたがここに座るのよ、という言葉をぶつけようかと思ったが、それは一条の席が私の隣だったからという答えが頭にめぐった為言うのを止めて
代わりに、なに?という短いひらがな二文字の一言をぶつけることにした。顔は突っ伏したまま、今日は一度も一条の顔を見ていない、見たくない。
「香子ちゃんさ…」
香子…私の名前だ。可愛らしい部分など一つも無い私にとって「香る子」という可愛らしい名前は、名前負けしているような気がしてどうも好きになれなかった。
「香子ちゃんさ、笑うと可愛いよね!」
「笑顔が似合わない女はいないって、男の定番の口説き文句よね」
極めて落ち着いたように言ってため息をつく、やっぱりこいつは好きになれない。誰にだってそういうことを言ってるに決まってる。
これだけ可愛いのだ、女の子のメイクをせずに男のままでいればかなりカッコいいだろう、カッコいい男を嫌いな女は居ない。
かくゆう私もその一人だが、こいつはまた別のものだ。男とは思えない。
「むぅー…そうやっていつもぶすってしてれば、私いやだよっ!香子ちゃんそういうとこ月夜ちゃんとそっくり!」
「何であんたに気に入られなきゃならないのよ、あんた男なんだから一人称私って言うのやめなさいよ」
月夜とは付き合っていた彼女の名前だろうか、前の彼女に似てるから私に構ってくるのだろうか?だとしたら勘弁して欲しい。
「だってさ」
一条の声が低くなる。いつも無理やり高くしている声と比べれば、おそらくこの声が地声なのだろうがその声に慣れていない私はぞくっと肌が粟立った。
さっきまで騒がしかった声が遠くに感じる。机に腕を突いてギッという鈍い音が鳴る、一条が近づく気配を感じて逃げようとした私の腕を一条に掴まれた。
「離してよ!」
キッと一条を睨む、当の一条は気にしてないようなへらっとした笑顔を浮かべて「やっと見てくれた」と言った。
今日初めて見た一条の顔も服装もいつもと違っていた。メイクをしていなく、女生徒の制服も着ていない。
いつもの女生徒のような一条光ではなく男子生徒の一条光がいた。
「大好きな香子ちゃんに嫌われるのは俺、悲しいからねっ」
そう言って一条は笑う、いつものへらへらしたような笑顔ではなく悲しそうな笑顔だった。私はその笑顔に何もいえなくて、戸惑ったような顔をした。
一条に掴まれた腕が痛くて、それは一条が男であることを証明してくれた。
しばらく沈黙していた一条と私だったが、それは教室の出入り口からの声で終わる。
「光、その子困ってるわよ。離してあげなさい」
「月夜ちゃん!うちのクラスにくるなんて初めてだねっ!!」
一条の顔が驚きと喜びの色に変わる。ああ、あの黒髪の美人がさっきの一条が言っていた「月夜ちゃん」か。
頭の片隅で理解した私は、一条の手を振り払って教室の扉へと歩き出した。「香子ちゃん?」と声をかける一条に振り返っていまの私でできる精一杯の笑顔を浮かべる。
「さっさと彼女の所に行ったらどうかしら?」
捨て台詞のように言って、私は走り出した。扉のところで「月夜ちゃん」とすれ違い、「ちょっと?」と声をかけられたが気にせず私は走った。
階段をかけあがり、一人になれる場所を探した。
漫画やアニメのように行動するなら、それは屋上なのだろうが、生憎うちの高校には屋上が無い。
すると行ける場所は唯一つ、使っていない空き教室だ。生徒が使う教室から離れた場所にある空き教室のひとつに入り、扉の鍵を閉めた。
その場にへなへなと座り込み、ハハッと力なく笑った。目頭が熱くなり、頬に生暖かいものが流れる。
制服のスカートにポタりと落ちたそれが涙だと気づくまで、私は少し時間がかかった、何故あいつが嫌いだった?
あいつの才能に嫉妬したわけじゃない、あいつの可愛さに嫉妬したわけじゃない。
いつもみんな平等に見せるあの笑顔をあの優しさを、見るのが居た堪れなくて。あの笑顔を、あの優しさを…私だけのものにしたかった。
「気づくのおせぇよ…私…好きな奴にあんなこと…」
嗚咽交じりに呟き、膝をギュッと抱え込んだ。一条に浴びせた冷たい言葉、かっこ悪い。
「遅くないよ、香子ちゃん」
居るわけの無い人間が其処にいて私は凍りついた。体を包まれる感覚、聞こえてくる声。
華奢なように見えて広い背中と、細いようで力強い腕。私の目の前にある一条の腕を見て、自分が後ろから一条に抱きしめられているということを理解したとたん、
顔が熱くなり私は逃げようともがいたが、一条の腕の力が強くなり抵抗できなくなる。
「一条っ…離してよ!」
「イヤだ!!」
私の抗議の声よりも大きな声で言われ、ビクッと震える。私が抵抗しなくなったのを確認した一条は、腕の力を緩ませると。少しつらそうな声で話した。
「俺悲しかったよ、学校に行って香子ちゃんに話しかけても…香子ちゃん無視するか睨んでくるだけだったんだもの。
でも、嫌われてるんだって思ったら…無性に振り向かせてみたくなった。香子ちゃんの笑顔が見たくなったんだ。俺、香子ちゃんが好きなんだよ?」
「一条…」
何を言えばいいのか何と答えれば良いのか、私にはわからなくてただ困ったように一条の腕を掴んで顔を見るくらいしか出来なかった。
SHRの予鈴が聞こえる、教室に戻らなければと動くと一条の腕の力が強くなり、もがけばもがくほど一条から逃げられなくなった。
「答え…聞かせてくれない?」
低いかすれた声で耳元で言ってくる一条の声にぞくっとする。畜生、なんでコイツ地声はこんなにかっこいいんだ…。
耳まで赤くなる私をくすくす笑う一条をバシッと叩く。
認めたくなかったその言葉を口にする勇気はその時の私にはなく、体を強張らせて俯くことしかできなかった。
無理やり何か言葉を出そうと口を開くと、それは私が本来出すべき言葉とは正反対の言葉で…。
「大嫌いよ、あんたなんて」
「うん」
「いつも本心見せてないような笑顔浮かべて、人の心かき乱して…」
「うん、俺は好きだよ」
「だいたい、そう簡単に好きとか言っちゃうのが気に食わないのよ、有り難味ないわ」
「うん、愛してるよ」
「………」
ひねくれた私の言葉に、一条は苦笑気味に相槌を打つ。そろそろ教室に行かなきゃいけないというのは分かってるのに、遅刻するって分かってるのに。
私も一条も、その場を動こうとはしなかった。
もうちょっとだけ、大嫌いなコイツの近くで憎まれ口をたたくのも、悪くない。
了
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