書評データベース(2002年度6月分)
■2002年6月に掲示板にて紹介された本■
「銀行預金封鎖」 太田晴雄 オーエス出版社
「サッカーを「観る」技術」 湯浅健二 新潮社
「いんげんだもの」 清水ちなみ 扶桑社
「象を洗う」 佐藤正午 岩波書店
「中金持ち父さんのための財産学」 関根 進 日経BP社
「おいしい年間あと100万円必要な人のカンどころマニュアル」
中村敏夫 こう書房
「鳥頭紀行 --くりくり編--」 西原理恵子/ゲッツ板谷/鴨志田穣 角川書店
「ひとを大事にしない日本」 鎌田 慧 小学館
「流砂」 藤田宜永 講談社
「崖っぷちだよ、人生は!」 中村うさぎ 文藝春秋
「ニセモノ師たち」 中島誠之助 講談社
「左手首」 黒川博行 新潮社
「2003年、日本国破産[対策編]」 浅井 隆 第二海援隊
「2003年、日本国破産[番外編]」 浅井 隆 第二海援隊
「おじいさんは山へ金儲けに」 村上 龍 NHK出版
「スタア」 清水義範 幻冬舎
「Close to
You」 柴田よしき 文藝春秋
「ヅラが彼女にバレたとき」 藤田サトシ 文芸社
「まれに見るバカ」 勢古浩爾 洋泉社
「博士の異常な発明」 清水義範 集英社
「防風林」 永井するみ 講談社
「階上の闇」 結城五郎 角川春樹事務所
「枝の折れた小さな樹」 鈴木光司 新潮社
「ケータイのなかの欲望」 松葉 仁 文春新書
「馬産地ビジネス」 河村清明 イースト・プレス
「アウトリミット」 戸梶圭太 徳間書店
「合鍵の森」 末永直海 徳間書店
「警視庁捜査一課特殊班」 毛利文彦 角川書店
「売れる店の店長はどこが違うのか?」 緒方知行/桑原聡子 オーエス出版社
「著作権100の事件簿」 富樫康明 勉誠出版
「ガケっぷち日本で生きていくための人生設計入門」
池田武史/須摩悦子 同朋社
「お金持ち気分で老後を」 邱 永漢 PHP研究所
【あ行】
<本紹介>
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【ジャンル】?
【著書名】 いんげんだもの
【著者名】 清水ちなみ
【出版社】 扶桑社
【初 刊】 2001年12月10日
【金 額】 1238円+税
【カバー文】セクハラかどうかはそいつを好きか嫌いかで決まるんだ/クレームの
電話は相手が疲れるのを待つ/事件に巻き込まれたら「美人OL」っ
て付くかしら……OL委員会1万人の会員が贈る、まさに実感!の格
言の数々。
【満足度】 ★★★★
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「にんげんだもの」をもじっての本書は、OL達が自筆で書いた座右の銘を集め
たもので、思わず笑ってしまうもの、うなずいてしまうものなど納得してしまう格
言に圧倒されます。女性であれば、納得する格言ばかりのようにも思えますし、実
践的な人間訓はとにかく痛快でした。
<本紹介>
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【ジャンル】マネー
【著書名】 おいしい年間あと100万円必要な人のカンどころマニュアル
【著者名】 中村敏夫
【出版社】 こう書房
【初 刊】 2002年2月10日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】資産づくり、資産運用の難しい現在、「年間あと100万円を貯める・
増やす」を念頭におき、常識にとらわれない考え方と実践法を91項
目にわたって紹介。
【満足度】 ★★★★
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本書は100万円を貯めたり増やしたりするためのマネー本というよりは、経済・
金融情報の分析や判断の仕方、株式投資の実践について、将来的にインフレになる
であろうことを前提とした資産の運用法、年金・保険・税金の知識といった役立つ
情報が多く紹介されており、金融知識とマネー情報が分かりやすく書かれています。
お金を増やす方法、減らさない方法、デフレの時だからこそインフレになった時の
ことを考えるなど、参考となる話題が多く、ためになる一冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 おじいさんは山へ金儲けに
【著者名】 村上 龍
【出版社】 NHK出版
【初 刊】 2001年8月25日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】「投資」の概念を正確に知ることは、もはや人生をサバイバルする上で
必要不可欠なスキルだ。カチカチ山、桃太郎、一寸法師等の昔話をも
とに、書き下ろし寓話11篇と金融のプロによる投資の心得11箇条
で学ぶ投資教育本。
【満足度】 ★★
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本書は村上龍初の投資絵本。ベストセラー『あの金で何が買えたか』のイラスト
レーターはまのゆかと三和総研の山崎元、東京三菱証券の北野一と共に投資の心得
をわかりやすい寓話形式でまとめています。日本の伝統的な昔話11篇を、パロデ
ィーに仕立て上げ、それぞれの昔話の最後に解説が付くという形式で、題材として
取り上げられている昔話は、「カチカチ山」「桃太郎」「浦島太郎」「一寸法師」
「さるかに合戦」「わらしべ長者」「花咲かじいさん」「舌切りすずめ」「鶴の恩
返し」「かぐや姫」「笠地蔵」など。「桃太郎」では、将来価値と現在価値を比較
することの重要性について、「わらしべ長者」ではハイリスク・ハイリターンの真
実について、「舌切りすずめ」ではポートフォリオの考え方についてそれぞれ語ら
れています。
個人的にはあまり参考になるという内容ではありませんでしたが、投資の概念と
基礎知識については経済についての初心者ならば、昔話のパロディとしているだけ
にわかりやすいでしょう。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 枝の折れた小さな樹
【著者名】 鈴木光司
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2002年2月15日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】あの時、あの場所で、あなたと過ごしたかけがえのない日々―。誕生
から死の時まで、心の奥にそっとしまわれた大切な時間を、優しく紡
いだ珠玉の短編集。標題作「枝の折れた小さな樹」の他、6篇を収録。
【満足度】 ★★
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本書は表題策を含む7つの作品が収録されている短編集。それぞれに別れや出会
い、そして再会の時間の経過と主人公の心境が描かれている作品です。鈴木光司の
最近の作品を読むと、「らせん」などのホラーイメージとは違い、段々と穏やかな
作品になっていて、それが読み手としては物足りなさをつい感じてしまいますが、
本書の読後にも同じ様な物足りなさを覚えました。初期の作品のイメージがまだ頭
に残っているせいなのかもしれませんが、次作には期待したいです。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 アウトリミット
【著者名】 戸梶圭太
【出版社】 徳間書店
【初 刊】 2002年3月31日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】ケチな窃盗犯に同僚を射殺された刑事・井川は、その場で犯人を殺し
てしまう。男のポケットから出てきたチップに3千万円の価値がある
と分かり、井川は強奪と死体隠蔽を決意する。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
最近面白さを痛感している戸梶圭太ですが、本書もハチャメチャぶりは相変わら
ずで、パワフルかつスピード感ある痛快な作品ではありますが、欠点が多すぎる作
品でもありました。同僚を射殺され、その犯人を偶然見つけつい殺してしまう主人
公の刑事・井川。その犯人のポケットから出てきたメモリーカードと3千万円を交
換できると知った井川は、死体隠蔽と3千万円の強奪を決意し、警察には嘘の報告
をし、現金交換可能時刻である当日の午後7時までのドタバタ劇が物語として描か
れていますが、少々ネタバレになってしまいますが、井川は3千万円を手にするも
のの、ラストでその井川がどうなってしまったか、また追いかける警察官や死体が
どうなってしまうのかが書かれておらず、最初から最後まではハラハラドキドキの
展開だったものの、ラストが大きなミスといえる。以前読んだ「牛乳アンタッチャ
ブル」が面白かっただけに、本書は題材と展開は申し分ないだけに描き足りない部
分が多すぎたのは大きなマイナス材料です。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 合鍵の森
【著者名】 末永直海
【出版社】 徳間書店
【初 刊】 2001年11月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】「好き」その言葉を、どちらかが口にした瞬間、心の合鍵は渡される
のだ。いくつになっても、少女をやめられない。だけど、居場所はほ
しい。豊富な体験をもとに紡ぎ出された、蓮如賞作家の傑作恋愛長編。
【満足度】 ★☆
End------------------------------------------------
本書は、グランドキャバレー「赤羽ファンタジー」を舞台に、いくつになっても
少女をやめられない女・螢をめぐって、どこまでも残酷でやさしくなれる、矛盾す
る男と女の姿を描いた物語。キャバレーが舞台の男と女が描かれる設定は、デビュ
ー作「薔薇の鬼ごっこ」と同じで、特にその「薔薇の鬼ごっこ」と変わり映えもし
ない内容で印象の薄い作品でした。
<本紹介>
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【ジャンル】ビジネス
【著書名】 売れる店の店長はどこが違うのか?
【著者名】 緒方知行/桑原聡子
【出版社】 オーエス出版社
【初 刊】 2002年3月30日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】売れている店、活気のある店はズバリ「店長」が違う! 顧客に支持
される店の実例と、これから求められる店長像、店頭におけるマーケ
ティング戦略を徹底解説。
【満足度】 ★★☆
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実例を交えて売れている店のマーケティング戦略や店長像がまとめられている本
書ですが、確かに消費不況の打開作といえるヒントが載っているものの、ややポイ
ントがバラバラになりすぎており、特に読みたかった実例が短くまとめられすぎて
いたのが気になりました。個人店舗を営む立場から、実例をより多くのページで読
みたかったのですが、成功への過程や売上にどのように結びついたかのプロセスが
抜け落ちている部分も感じられ、参考になる部分もありますが、もう少しページの
構成やポイントを的確に表記した方が良かったように思います。
<本紹介>
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【ジャンル】経済エッセイ
【著書名】 「お金持ち気分」で老後を
【著者名】 邱 永漢
【出版社】 PHP研究所
【初 刊】 2002年1月8日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】人生80年を生きる、上手にお金を使っていい人生を送ろう、老いと
健康はうまくコントロールしよう、趣味・おしゃれにうつつを抜かそ
う等々、人生を勝ち組で締めくくる秘訣を伝授。多数の著作から、老
後に関するものを集めた。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
このゼロ金利、株安、円安といったデフレ時代で、どうすれば豊かな老後を送る
ことができるのか……。本書は、海外旅行、ショッピング、グルメなど、常に豊か
で楽しい生き方を追求している著者が、シルバーライフをエンジョイするための生
き方・考え方を、今までの著作の中から集めたもの。
エッセイとして、短い文章の中にキラリと光る経済についての格言が散りばめら
れており、老後についてだけではなく、心を豊かにする生活習慣や老後への準備と
した長期の資産運用の仕方など参考になる言葉が多かったです。
【か行】
<本紹介>
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【ジャンル】マネー
【著書名】 「銀行預金」封鎖
【著者名】 太田晴雄
【出版社】 オーエス出版社
【初 刊】 2002年2月28日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】預金封鎖、預貯金の足切り、そして円安・株安…。「資産凍結」「資
産の目減り」に備える! 「ペイオフ」前後の金融戒厳令を徹底シミ
ュレーションする。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
預金の封鎖なんてありえないと思う人も多いでしょうが、著者は4年前に「預金
封鎖」という本を書いており、本書ではペイオフ解禁となり大手都銀がエンロン破
綻の影響で9月決算を乗り切ることができず、2003年の第2次ペイオフを乗り
切ることは難しいと判断した政府が銀行預金の封鎖をしてしまうというシュミレー
ションが書かれています。現実に本書のようなことが起きれば、本書でもその影響
について書かれていますが、それ以上に経済の悪化は進むであろうし、何としても
避けなければならないであろうが、現実の日本の財政悪化では本当に起きてしまっ
ても不思議ではないでしょう。ペイオフ解禁の恐怖や、海外に資産を移すことも書
かれてはいますが、例えばドルとしてどこに預ければよいのかや、著者の実践して
いるマネープランを記してほしかったです。この点は浅井隆氏の著作でも同様で、
海外に資産を移すことまではわかりやすく説明しているものの、その具体例が示さ
れていない著作が多いだけに、この点が少々気にはなりますが、内容的には衝撃的
であるものの、今後に備えるべき資産運用についてを教えてくれる教材でもあるで
しょう。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 崖っぷちだよ、人生は! --ショッピングの女王3--
【著者名】 中村うさぎ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2001年12月20日
【金 額】 1238円+税
【カバー文】住民税の取り立て、カード会社の支払い催促。借金は雪ダルマ式に増
える一方。それでも女王の浪費癖は止まらない。借金してもお買い物!
ますます絶好調のうさぎ女王様のエッセイ集第3弾。『週刊文春』連
載の単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
相変わらず続く中村うさぎの浪費グセも更に前作よりもパワーアップした感じも
見られます。印税の前借をしても借金を繰り返す自転車操業は、読んでいて冷や冷
やするものの、滞納セイリマン(いい呼び名です)との攻防、知人がようやく保証人
となってくれてお金を借りることができても、税金催促分に全部回さず、100万
円をアッという間に使うのは、さすがは中村うさぎ。でも読んでいて面白いが、つ
いつい中村うさぎを心配する読者は多いでしょうね。本当にこれから先どうなって
いくんだろう。でも次作で更に借金が増えたネタを期待しているのも事実です。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリー
【著書名】 Close to You
【著者名】 柴田よしき
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2001年10月30日
【金 額】 1857円+税
【カバー文】失業した雄大は共働きの妻に頼まれ、専業主夫になる。だが、彼らを
次々と襲うオヤジ狩り、放火、そして誘拐事件……。マンションとい
う「社会」の中で孤立するエリート夫婦と日常にひそむ恐怖を描くミ
ステリー。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
主人公の雄大は会社の派閥抗争に巻き込まれ失業。編集者の妻に頼まれて専業主
夫となるが、その雄大はオヤジ狩りに会い、住んでいるマンションでの放火と次々
に災難に襲われる。そしてある時妻が誘拐された。犯人の目的は何か、そして雄大
夫婦とマンション住民との対立など、日常生活の中での関わり合いの狂気が描かれ
た作品。
物語は中々面白い展開で進んでいくが、他人と関わりを持たない主人公とマンシ
ョン住民との対立がミステリー仕立てとなっていますが、最初の対立はほんの些細
なことから始まり、それが他人が大きな反感を持ってしまうというのは、実際には
ありえる話ではあるとは思いますが、それが誘拐事件に発展するという展開は少々
突飛すぎるようには思いました。それでも後半はスリリングな展開で、一気に読ま
されましたし、中々面白いミステリーではありました。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリー
【著書名】 階上の闇
【著者名】 結城五郎
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2002年3月8日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】出世のためだけに生きるエリート医師。彼を待ち受けていたのは医学
会の巨大な悪意だった…。サントリーミステリー大賞受賞作家が満を
持して放つ、驚愕の医療ミステリー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
主人公は自らの手を汚してまで教授の椅子を手に入れるために人体実験を行う若
き医師・赤松正樹。そして悪意と嫉妬が渦巻く世界で赤松を待ち受けるものは何な
のか……。
結城五郎の作品は医師であることもあり、実に細かな医療世界を見せてくれるが、
本書も医療ミステリーとしては欲望と野望の世界をミステリーに取り入れ、実に面
白い作品となっています。読み始めから、かつての名ドラマ「白い巨塔」を思い出
しましたが、内容は違うものの現代版の「白い巨塔」といった感じでもあり、読み
ごたえのあるミステリーでした。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 ケータイのなかの欲望
【著者名】 松葉 仁
【出版社】 文春新書
【初 刊】 2002年1月20日
【金 額】 680円+税
【カバー文】船舶・自動車電話に始まり、iモードや次世代機としてさらに変貌を
続けるケータイ。その進化のプロセスから人間の欲望を抉りだす。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
今も普及し続ける携帯電話。本書はその携帯電話の誕生から普及、乱売合戦、事
件簿、携帯電話の未来と、現代社会の欲望ともいえる正体を探り出すノンフィクシ
ョン。特に携帯電話の事件簿や乱売合戦の光と影は、中々読ませる内容で、携帯電
話の普及への歴史ともいえる事実が細かく記されています。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 警視庁捜査一課特殊班
【著者名】 毛利文彦
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年3月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】身代金誘拐、企業恐喝、立てこもり、ハイジャック…。警視庁捜査一
課の「秘密部隊」は、任務の重大さに比べてその姿が表面に出ること
はない。彼らの全貌や、捜査テクニック、歴史、課題を体系づけて論
じる。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
人質をとって電話や文書で被害者を脅迫し、金品を要求する犯人を授受現場にお
びき出して取り押さえたり、また刃物や拳銃で人質の生命を盾にして篭城する立て
こもり犯に対し、人質を救助するという命懸けの任務を行うのが、本書で取り上げ
られる特殊班。その特殊班の扱った事件を振り返りながら、犯罪の隠された真実や
捜査状況を再現しています。あまり知られていない特殊班について、過去の事件を
再現し、その全貌を明かしているのは読んでいて興味深かったです。ハイジャック
事件やオウム麻原の逮捕の瞬間など、決してマスコミでは明かされない特殊班の動
きや事件解決の瞬間の出来事など、読んでいて印象に残ることが多かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 ガケっぷち日本で生きていくための人生設計入門
【著者名】 池田武史/須摩悦子
【出版社】 同朋社
【初 刊】 2002年1月10日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】日本経済の状態から説き起こし、これからの人生に必要な、子どもの
お金、家のお金、老後のお金、保険のお金等をわかりやすく解説。シ
ンプルな家計管理の方法を提案する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は人生設計についてを分かりやすくまとめたもので、日本の経済状態、老後
の年金について、家計管理、マイホームを買うべきか買わざるべきか、子供にかか
るお金、保険のお金など、確実にこれからかかるべきお金について、そして自分の
お金を守るためにはどうすればいいのかといった方法をまとめています。特に経済
についてなどは、分かりやすく例えており、人生に必要なお金を改めて考えさせて
くれますし、不況のしくみも簡単に説明しているため、誰でも役立つ経済本といえ
ます。
【さ行】
<本紹介>
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【ジャンル】スポーツ
【著書名】 サッカーを「観る」技術
【著者名】 湯浅健二
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2002年2月25日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】パスを出そうとするジダン。DFを押しのけて前へ出ようとするアン
リ。二人の共通イメージとは? ジダン、トッティ、中田、稲本……。
天才たちの技とセンスを見極める目、教えます。W杯を「誰よりも楽
しむ」ための本。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
サブタイトルに「スーパープレイ5秒間のドラマ」と書かれており、本書はサッ
カーでの名シーンと言われる5秒間のドラマを再現し、解説しているもの。映像が
一緒にあれば非常に良いとは思うものの、図と文章での構成はやや読みにくさを感
じました。これがテレビドキュメントなどで映像での解説であれば、すんなりと見
ることができ、より納得できる解説とは思うものの、文章での解説では限界がある
ようにも思いました。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ集
【著書名】 象を洗う
【著者名】 佐藤正午
【出版社】 岩波書店
【初 刊】 2001年12月10日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「そうめんを食べては象を洗い、象を洗ってはそうめんを食べる。」
泰然自若の独身小説家が、淡々と過ぎてゆく日々を軽妙洒脱に描く、
「ありのすさび」に続く第二弾。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
前作のエッセイ集「ありのすさび」を読み、興味をもってエッセイ2弾目となる
本書を読みました。著者の等身大の生活ぶりには共感を覚えますし、作品の裏話な
ど面白い内容が多かったです。小説とは違う佐藤正午の魅力がエッセイではより表
現されていますし、引き続きエッセイ3弾も早く読んでみたいです。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 スタア
【著者名】 清水義範
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2001年6月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「全部脱ぐんですか?」
マスコミの目をかいくぐっての束の間のデ
ート、事実無根のスキャンダルも続出。そして、迫りくるヘアヌード
の依頼。アイドルの日常をセキララに描いたリアル・フィクション。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
清水義範の作品で、独特の笑いの世界が描かれているかと思い見ましたが、正直
特別な面白さは感じられなかったものの、作品はネット上のHPのダイアリーエッ
セイと交えて進行していき、変わった着眼での物語ではありました。バラドルの主
人公の日常と芸能界の厳しい現実を読みやすい展開で表現しています。
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】マネー
【著書名】 中金持ち父さんのための財産学
【著者名】 関根 進
【出版社】 日経BP社
【初 刊】 2001年7月9日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】もう他人任せではいられない。自分のお金は自分で働かせ、「中金持
ち貧乏症候群」を克服しよう。インターネットを活用した、ベンチャ
ー株、中国・アジア株など、グローバルな成長市場を対象とする国際
分散投資の方法を解説。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、新・国際分散投資術と題して、著者は中国株とアジア投資、未公開株と
成長ベンチャー株、オンライン株取引の3分割投資を勧めており、その3分割投資
についての投資方法を解説しています。その中身ですが、未公開株投資や中国株の
説明や投資方法は読者の興味を惹きつけてはいるものの、現実的ではない部分が多
く、そしてリターンは強調されているものの、リスクについてが曖昧なように思え
ました。これから中国株やオンライン株取引をしようと考えている人にとっては、
関連サイトの一覧なども紹介されているので参考にはなるとは思いますが、誰でも
が気軽にできるという投資が対象ではないだけに、マネー本としてはインパクトに
やや架けていたうには思いました。
<本紹介>
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【ジャンル】紀行
【著書名】 鳥頭紀行 --くりくり編--
【著者名】 西原理恵子/ゲッツ板谷/鴨志田穣
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2001年11月1日
【金 額】 1100円+税
【カバー文】ご存知サイバラりえぞうが、ゲッツ、カモちゃんを引き連れて、ミャ
ンマーで出家し、九州でタコを釣り、ドイツへハネムーンに飛ぶ!
悟りを開いたりえぞうが人生相談もしてくれて……。内容てんこ盛り
オールカラーでお届け。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
鳥頭紀行としては第3弾の本書は、西原が丸坊主で修行をしたり、ヨーロッパで
結婚式を上げたりといった内容。初期の鳥頭紀行から段々と面白さが薄れつつある
ものの、見栄もプライドも捨てた西原の紀行はそれなりに楽しめます。次の紀行も
読むでしょうが、次こそは初期の頃のパワーを見せてほしいものです。
<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 ヅラが彼女にバレたとき
【著者名】 藤田サトシ
【出版社】 文芸社
【初 刊】 2002年2月28日
【金 額】 895円+税
【カバー文】重症の「ハゲコンプレックス」だった男は、カツラによって180度
違う人生を発見する。カツラでつかんだ恋の行方は……? ヅラッド・
ピットの1825days爆笑ドキュメント。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
本書はカツラによってお見合いパーティーに参加しプロポーズするまでの著者の
体験記。著者は自らを「ヅラッド・ピット」と表して、笑いを交えて面白く書いて
おり、性格が明るくなり積極的になっていく姿を全面に出していますが、お見合い
パーティーの四方山話が多く、カツラメーカーでのカツラの作成の様子やメーカー
の対応の様子を詳しく書いてほしかったです。仕事上関わりがあるので読みました
が、作ったカツラがどのぐらいの値段なのか、作成の日数などが書かれておらず、
ここが物足りなさを感じました。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 著作権100の事件簿
【著者名】 富樫康明
【出版社】 勉誠出版
【初 刊】 2002年4月1日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】著作権侵害・逮捕者続出! もう知らないではすまされない。専門家
でない素人向けに、生活やビジネスの中で実際に起こった著作権関連
事件を種別毎に分け、役に立つと思われる100件の事例を中心に解
説する。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は著作権の事件簿をまとめたものですが、大きく11章に分けられ、ネーミ
ング、キャラクター、漫画・イラスト、文学・小説・論文、音楽、ネット・ソフト
など、生活に身近な部分の著作権を取り上げていて、中々興味深い内容でした。本
書に出てくる著作権問題でまだ解決していないものがあるだけに、その事件がどう
なったかも続きとして読んでみたいですし、著作権問題の対処法なども参考になり
ました。
【な行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ニセモノ師たち
【著者名】 中島誠之助
【出版社】 講談社
【初 刊】 2001年10月16日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「私だって騙された!」 虚々実々、ウソとマコトのはざまで活躍す
るニセモノ師たちや、骨董の魔力に取り憑かれた人間たちの妖しい世
界を紹介。骨董の真贋鑑定を通して、ホンモノを見分ける人間鑑定術
を公開する。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、骨董の鑑定を通して、著者の人間を見分ける人間鑑定術を公開し、緊迫
感の伝わる内容でした。骨董の見極めやニセモノ師達との攻防、ニセモノ事件簿…
…と、ノンフィクションとしても骨董世界の表と裏の世界を見ることができました。
そこに渦巻く欲望の世界やニセモノの過去など、中々興味深い内容でした。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】経済
【著書名】 2003年、日本国破産[対策編]
【著者名】 浅井 隆
【出版社】 第二海援隊
【初 刊】 2001年5月7日
【金 額】 1400円+税(\400)
【カバー文】ついに宮沢財務相自らが「破局」という言葉を使いはじめた。さらに
財政の専門家も国全体の借金の総額は一千兆円を超えると断言した。
タイムリミットはあと三年である。では、私たちはどのような手を打
てば助かることができるのか。本書「対策編」はそれへの解答である。
【満足度】 ★★★☆
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本書は、以前に読んだ「2003年、日本国破産[警告編]」の続編。ただ、対策
編とあるものの、実際の対策にあたる部分は最後の第4章だけで、それ以前は警告
編で述べたような現状分析と未来予測と内容の重複が目立つだけに、特に目新しさ
は感じなかったものの、刺激的な内容であるのは変わりありません。最後の第4章
「生き残りの方策」については多いに参考にはなりましたし、日本の財政の危機的
状況をわかりやすく解説しています。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 2003年、日本国破産[番外編]
【著者名】 浅井 隆
【出版社】 第二海援隊
【初 刊】 2001年10月31日
【金 額】 1400円+税(\400)
【カバー文】このままでいけば2005年頃には日本国は完璧に破産してしまい、
そうなれば悪性インフレで年金の価値はどんどん下がってしまう。そ
うであれば、私たち国民はいったいどうしたらよいのか。残された道
は一つしかない。それは、もはや国をあてにせず、いまから自力で自
分の老後のための「自分年金」を作るしかない。本書はそのための参
考書。
【満足度】 ★★★★
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こちらは「2003年、日本国破産[対策編]」の更なる続編で、サブタイトルに
は「もう自分年金を作るしかない!!」と明記されています。警告編と対策編をベー
スに、国家破産のすべてとその対処法を関心の高い年金を中心に分かりやすく解説
しておりますが、こちらも最後の第6章「自分年金を作る時代がやってきた」は対
策としての投資対象なども書いており、参考にはなりました。ただし、その投資対
象ファンドはどのように求めればいいのかは明記されておらず、やや著者の主催す
る資産クラブへの勧誘の向きはあるものの、自分でしっかりと金融や経済の勉強を
しなければならないことはわかりましたし、独自で調べて、本書で書かれていたフ
ァンドの小口ファンドが日本の証券会社でも販売されていることが分かっただけで
も、いい勉強と知識になりました。しかし過去の経済トレンドを悉く当ててきてい
る著者だけに、シリーズ全体としてもインパクトのある内容です。個人的には資産
(というほどの額ではありませんが)の一部を某ファンドに切り替えましたが、これ
は正解だったと改めて思いました。
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 ひとを大事にしない日本
【著者名】 鎌田 慧
【出版社】 小学館
【初 刊】 2002年3月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】この国の子どもたちに夢と希望を持たせるために、今大人達は何をす
べきか。子どものいじめ、中高年の自殺、障害者への差別、環境破壊、
基地の島沖縄などの現場を歩きながら、実感した義憤と今後の展望を
示唆。
【満足度】 ★★★☆
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カバー文にも書かれているように、日本の様々な現実問題と今後の展望について
を取り上げたのが本書。鎌田慧の語り口が気持ちを読み手にもしっかりと伝えてく
れており、特にいじめによる自殺については被害者家族の気持ちを汲み取り、偏見
による解釈についての問題点にも触れています。鎌田慧のノンフィクションは久々
に読みましたが、もう少し各問題を深く掘り下げてほしいという思いはありました
が、やるせない思いを感じる一方で、今後は問題の解決が少しでもできればと願い
たいものです。
<本紹介>
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【ジャンル】短編サスペンス
【著書名】 左手首
【著者名】 黒川博行
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2002年3月15日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】漆黒の裏社会でギリギリの攻防を繰り広げる闇の紳士たち。命を賭し
た丁々発止の化かし合いに最後に笑うのは誰か? 関西裏社会に炸裂
する7つのノワール。『小説新潮』に掲載したものに加筆修正を行な
い単行本化。
【満足度】 ★★★★
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本書は7つの短編集が収録されていますが、いずれも黒川博行らしいスリリング
なノワールが描かれた作品集。ギャンブル、ヤクザ、風俗……と裏社会での騙し合
いの攻防を短編ながら迫力ある物語が揃っています。ただし短編の欠点というか、
関西裏社会をテーマにしているのは面白いが、できれば長編として読みたい物語が
多かっただけに、もっと奥深い大博打を読みたかったですが、その欠点を補うスピ
ード感や迫力があるだけに、作品集としては楽しめました。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 博士の異常な発明
【著者名】 清水義範
【出版社】 集英社
【初 刊】 2002年3月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】並河敬造80歳の発明「ポリクイ菌」は、ペットボトルなど石油から
の合成樹脂を一瞬にして分解し、消し去るという画期的なものだった
が…。人類の飽くなき探求心が生み出す大発明の数々を描く。書き下
ろし1編を含む短編集。
【満足度】 ★★★★
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マッドサイエンスをテーマとした清水義範独特の短編集です。最近は清水義範ら
しい短編が少ないなァと思っていたところでもあっただけに、本書は展開に捻りを
加えた作品も多く、楽しめた作品集でした。中でもペットボトルなどを分解するポ
リクイ菌を発明し、一躍有名になった80歳を主人公とした「文明崩壊の日」は傑
作です。大発明の結末はぜひ清水義範ファン以外の人にも読んでほしいです。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリー
【著書名】 防風林
【著者名】 永井するみ
【出版社】 講談社
【初 刊】 2002年1月16日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】札幌を離れて17年経った今、再びここで暮らすことを決意して戻っ
てきた…。記憶が嘘をついたのか。冬の大地に埋めたはずの事件。赤
いコートの女が、封印された過去へ男を誘う。記憶の謎に挑む長編サ
スペンス。
【満足度】 ★★★★
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物語は、札幌の新興住宅地を舞台にしたミステリーである。死期の近い母の過去
を尋ねて、帯広の丘を訪れたり、東京に出かけたりはするけれども、ほとんどが札
幌のこの一区画を舞台に繰り広げられる。記憶の底にかすかに見える母の後ろ姿や、
何気ない人々の昔語りの中に、徐々にかつてそこに起こった事件の陰がちらつき始
め、過去の封印が解放される。
札幌、原生林と舞台が北海道だっただけに興味深く読みましたが、その設定が巧
く物語とマッチしており、記憶の謎を解く読みごたえあるミステリーでもありまし
た。永井するみの作品は数を重ねるごとに進化しているようにも思いますし、記憶
の謎を叙情的に綴っているのは舞台環境を活かしたミステリーでもありました。
<本紹介>
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【ジャンル】競馬ノンフィクション
【著書名】 馬産地ビジネス --知られざる「競馬業界」の裏側--
【著者名】 河村清明
【出版社】 イースト・プレス
【初 刊】 2002年3月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「競馬」が危ない本当の理由とは!
馬産地の斜陽が言われて久しいな
か、国際化の波に押され、減り続けるサラブレッド生産者たち。今ま
さになにが「生産地」で起こっているのかを、克明に記した衝撃のル
ポタージュ。
【満足度】 ★★★★☆
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馬産地で生活していることから、タイトルのみで興味を惹かれ読みましたが、い
い意味での表の馬産地の実情をルポルタージュとしてまとめていました。地方競馬
が次々と廃止に追い込まれ、JRAも売上減が続いている現在、生産地では何が起
こっているのかは、実際に生産に携わっている人や馬産地に住む人でなければ分か
らないことでもある中で、本書はある程度しっかりと生産地の実情が多くの取材か
らも読み取れます。競馬ファンにも中々生産者については知られていない部分もあ
りますし、多くの競馬ファンにもこの実情を知ってほしくも思いますし、更なる競
馬界の奥深さを感じるのではないかとも思います。ただ、欠点と感じたのは確かに
中小の個人牧場の取材もあったものの、比較的大手の取材が多く、家族経営の個人
牧場の実情をより多く書いてほしかったということと、これは表には書けないこと
かもしれませんが、調教師と生産者との関係、更には厩舎に馬を入れてもらうため
の金の流れなど、本当に知られざる競馬業界の裏側にも着手してほしかったです。
ただし、ルポルタージュとしては生産牧場の実情、競馬を取り巻く環境、ビジネス
としての競馬の側面、多くの問題点を伝えており、今までにない競馬の本音が書か
れた1冊です。
【ま行】
<本紹介>
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【ジャンル】?
【著書名】 まれに見るバカ
【著者名】 勢古浩爾
【出版社】 洋泉社
【初 刊】 2002年1月23日
【金 額】 720円+税
【カバー文】人の世に一定程度のバカがいるのは常識。しかし、平成の世にバカが
異常発生している驚くべき事態をいったいどう考えればいいのか。バ
カの生態と由来とその現状を伝える。読めば生きる勇気が湧いてくる
「当世バカ」生態図巻。
【満足度】 ★★★☆
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バカの定義は非常に難しいですが、本書は世間で繁殖するバカから懲りない有名
人バカまでを率直に描いており、書きすぎと言ってもいい程に軽快かつ痛快な内容
でした。多くの著名人がその著作と共に挙げられていますが、特に田嶋陽子につい
て、彼女の単調きわまりない視点を指摘しており、おそらく賛同する読者も多いよ
うに思います。辛口でありながらも、非常に正論を説いており、特に「バカは自分
が間違ってるなんて考えもしない。だから自分が間違っても他人のせいにする」と
いう言葉には共感します。
【や行】
【ら行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 流砂(りゅうさ)
【著者名】 藤田宜永
【出版社】 講談社
【初 刊】 2002年3月20日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】静養のため再訪した能登の小さな町に、塩野はさざ波を起こした。過
去を背負う中年男女の焚き火のような恋を描く、恋愛小説の新しい正
統派と目される著者の快心作。
【満足度】 ★★
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物語は能登の旅館を舞台とした中年男女の恋愛物語。東京から実家に戻り姉妹で
旅館を営む志津子と、新聞記者をし心筋梗塞後の静養で訪れていた塩野との恋愛関
係を中心に物語は構成されていますが、どうも最近の藤田宜永の作品は似通った作
品が多く、淡々とした流れが読み手には受けるのかもしれませんが、個人的にはそ
の淡々さがもどかしく思えましたし、もう少し登場人物の環境や過去を掘り下げた
方が良かったとも思います。
【わ行】
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