書評データベース(2002年度11月分)
■2002年11月に掲示板にて紹介された本■
マンゴー・レイン 馳 星周 角川書店
無用の人 中務皓介 文芸社
トカジノフ 戸梶圭太 角川書店
グレイヴディッガー 高野和明 講談社
おいしい水 盛田隆二 光文社
パーク・ライフ 吉田修一 文藝春秋
経済・金融ニュースのウラが
怖いくらいにわかる本 池内三郎 廣済堂出版
猫探偵 正太郎の冒険(1) 柴田よしき 光文社
デタラメ食品表示 このラベルが危ない! 垣田達哉 リヨン社
私を番号で呼ばないで 社会評論社
人生副読本 競馬篇400冊 片平丁二 文芸社
世間にマジギレ!! テリー伊藤 マガジンハウス
変? 中村うさぎ 扶桑社
トカジャンゴ 戸梶圭太 角川書店
部長漂流 江波戸哲夫 角川書店
eラーニングの<常識> 森田正康 朝日新聞社
空想科学漫画読本2 柳田理科雄 日本文芸社
15秒 安東能明 日本文芸社
ももこの21世紀日記 さくらももこ 日本文芸社
紅の悲劇 太田忠司 日本文芸社
トコトンやさしい株の本 深川嘉洋 日経工業新聞社
金融鎖国 副島隆彦 祥伝社
夏日 鳴海 章 光文社
【あ行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 おいしい水
【著者名】 盛田隆二
【出版社】 光文社
【初 刊】 2002年7月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】朝、夫を送り出したあと、金魚に餌をやりながら、私と同じだ、と弥
生は思った。1日24時間態勢で、世間から切り離された1日が終わ
る……。岐路に立つ女性の、「渇き」と「癒し」を切実に描く。『女
性自身』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
夫と娘と暮らす弥生は専業主婦だったが、タウン紙のライターとしての仕事を持
ったことにより、同じマンションに住む専業主婦仲間と行き来するだけの日々に変
化が訪れる……。
物語は、主人公の弥生を中心に男女18人の日常を描いた作品。弥生は、娘の面
倒見もよく、近所付き合いもこなし、日常の不満は決して表に出さない専業主婦だ
ったが、仕事を始めたことにより生活と意識に変化が訪れる。そして弥生とは対照
的なバツイチのしのぶや、冷め切った夫婦関係を酒や浮気で晴らすことしかできな
い千鶴など、それぞれの登場人物の生活についても、主婦の妥協と諦め、そして夢
や欲望を織り込み、自分にとっての「おいしい水」とは何かを自問する作品となっ
ており、リアルな現実の結婚生活がここではうまく表現された作品に仕上がってい
ます。
<本紹介>
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【ジャンル】ネットワーク
【著書名】 eラーニングの<常識>
【著者名】 森田正康
【出版社】 朝日新聞社
【初 刊】 2002年8月25日
【金 額】 1100円+税
【カバー文】パソコンとインターネットで「いつでも、どこでも」求める教育が手
に入るeラーニング。日本における導入の現状を紹介するとともに、
「ボーダーレス教育社会」を実現する可能性を提唱する。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書はインターネットを使った教育=eラーニングの基本をていねいに解説して
いる入門書。eラーニングのコンサルタント、研究者、学習者の3つの視点から書
かれており、分かりやすく、専門用語の説明もあり親切な内容です。個人的に、e
ラーニングによって、多くの人が質の高い学習ができるようになるだろうし、教育
の地域格差も少なくなるため、今後は飛躍的に伸びる分野とも思えますが、これま
での幻想的なIT論が書かれるeラーニング本とは違い、成功例や失敗例も交え、
本当に使えるeラーニングの導入の仕方を詳しく説明してくれています。
【か行】
<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 グレイヴディッガー
【著者名】 高野和明
【出版社】 講談社
【初 刊】 2002年7月31日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】悪党・八神俊彦が生き方を改めようと、骨髄ドナーとして白血病患者
の命を救おうとしていたその日、都内で未曾有の無差別大量殺人が!
友人の死体を発見した瞬間から、必死の逃走劇が始まった。八神は生
き残れるのか……?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
中世の魔女裁判期に登場した殺人鬼「グレイヴディッガー(=墓堀人)」をまね
た大量殺人事件が発生した。煮えたぎった浴槽に浮かぶ変死体。偶然にもそれを発
見してしまった主人公・八神は、謎の集団に追われることになる。今までの悪行を
かえりみて挑もうとしている、人生初の人助け「骨髄提供」を全うするため、八神
は逃げる。カルト集団や公安警察の手をかいくぐっての逃亡劇。はたして無事病院
にたどり着けるのか……。
本書は、第47回江戸川乱歩賞『13階段』後の長編。主人公の逃亡を主軸に連
続殺人を扱った本書はスピード感と臨場感にあふれ、前作より一層エンターテイメ
ント性を強調した作品に仕上がっています。特に、冒頭に描かれた変死体の様子や
クライマックスの「グレイヴディッガー」登場場面などの描写は、これまで映画や
テレビの脚本を手がけてきた著者ならではの迫力です。ユーモアもふんだんに盛り
込まれた都会派サスペンスです。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 経済・金融ニュースのウラが怖いくらいにわかる本
【著者名】 池内三郎
【出版社】 廣済堂出版
【初 刊】 2002年7月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】なぜ景気はいつまでもよくならないのか? 失われた10年と日本経
済の現状をイラストでオール図解。30分読むだけでテレビ、新聞の
経済ニュースがすらすらわかるようになる。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、バブルの始まりからバブル崩壊後の現在までの日本経済・金融のニュー
スをイラスト・図解入りで分かりやすく紹介されている内容です。激動といえる日
本経済で、銀行や政府、そして企業が何を行ってきたかも非常に分かりやすく書い
ているため、経済素人でも日本経済の現状がよく分かります。再び銀行への公的資
金投入がとりざたされていますが、これまでの銀行のしてきたことを考えると改め
てとんでもないことだとも痛感します。いかに銀行を始めとする金融機関がバブル
時代に滅茶苦茶な経営をしてきたのか、そしてバブル後もどれだけ無責任だったか
思い出させて解説してくれます。バブルとその崩壊、そしてその後の「空白の10
年」を忘れないためにも、読んでおきたい1冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】科学
【著書名】 空想科学漫画読本2
【著者名】 柳田理科雄
【出版社】 日本文芸社
【初 刊】 2002年7月25日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】科学的な検証を加えてみると、荒唐無稽に見えていた漫画の世界がた
ちまち現実味を帯びてくる!
「うる星やつら」「有閑倶楽部」から
「名探偵コナン」まで、名作漫画33作品を科学する。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
最近批判本も出てきた柳田理科雄の最新の空想科学本ですが、今回は実験した結
果写真まで載っていて、それなりに楽しめました。またこれまでは過去の作品だけ
を題材にしていましたが、今回は少年誌に連載中のマンガも一部取り上げていたの
は目新しかったです。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリー
【著書名】 紅の悲劇
【著者名】 太田忠司
【出版社】 日本文芸社
【初 刊】 2002年6月20日
【金 額】 838円+税
【カバー文】日舞紅真会の発表会楽屋で、師範の田嶋紅真が絞殺された。襦袢と唇
と、首を絞めた紐の紅……。さらに、真相を追う作家探偵霞田を嘲笑
うかのように、活躍中の弟子紅里が酷似した状況で殺される。名探偵
霞田志郎シリーズ。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
久々の霞田志郎シリーズの新作本。前作から霞田志郎の探偵ぶりが変わってきて
いて、事件に関わりたくないと言う基本姿勢が変わり、積極的に事件に関わる探偵
になっており、それと対極的な探偵像として「男爵(バロン)」も登場してシリー
ズ作としてはこれまでの流れとしては面白く仕上がっています。ミステリーとして
のトリックでもう少し凝った展開にしてほしかったとは思いますが、引き続きこの
シリーズには期待したいです。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 金融鎖国 --日本経済防衛論--
【著者名】 副島隆彦
【出版社】 祥伝社
【初 刊】 2002年9月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】金融帝国・アメリカの凋落、それは7月19日のNY株式暴落から始
まった……。株・景気崩れのアメリカとの連動を断ち「金融鎖国」せ
よ! 「再規制化」を合い言葉に、われらの資産を守り抜くための方
法を提案する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
第1章から「ニューヨークの株暴落が示す世界金融恐慌の兆し」というショッキ
ングな内容から始まる本書ですが、すでに世界的に株価が下落している中、非常に
興味深い内容が最後まで書かれていました。このまま国債と紙幣の垂れ流しが続け
ば、日本も恐慌に巻き込まれることや、為替と通貨をめぐる日米の秘密協定、不良
債権処理は外資の乗っ取りの口実……というような著者ならではの見解も興味深か
ったです。また、巻末に著者が推奨する海外ファンドの一覧が載っており、これら
も非常に参考になりました。
【さ行】
<本紹介>
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【ジャンル】競馬本
【著書名】 人生副読本 競馬篇400冊
【著者名】 片平丁二
【出版社】 文芸社
【初 刊】 2002年9月15日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】たかが競馬、されど競馬。小説から馬券法まで競馬に関する著書40
0冊を取り上げ、悲喜交交なその世界の中に潜む思想と哲学、そして
人生を探る。競馬ファン、そして馬を愛する人必携の書。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
数多く出版されている競馬本ですが、それらの本をまとめて取り上げているとい
うものはなかっただけに、本書は競馬ファンにとっては嬉しい一冊です。取り上げ
られている400冊の競馬本ですが、エッセイや血統本や馬券本、また競馬関係者
の書いた物や馬学に至るまで幅広く、それぞれに本文の一節と短いながら解説も書
かれているため、読んでいない本でもどのような内容なのか分かりやすいです。
<本紹介>
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【ジャンル】コラム
【著書名】 世間にマジギレ!!
【著者名】 テリー伊藤
【出版社】 マガジンハウス
【初 刊】 2002年8月22日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】たまにはいつもの自分に、日本という国に、疑問を持って生きてみろ!
現代の若者たちにスタイルや価値観の持ち方を問いただす。『POP
EYE』連載の同名コラム等に加筆訂正、新たに書き下ろしも加えて
単行本化。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
44のテーマに、それぞれテリー伊藤が若者達に“マジギレ”していることを書
いたコラム集。コラムとしては非常に読みやすく、共鳴できる内容も多いですが、
結構暴走していると思われるところもあり、読み物としては気軽に読めますが、や
や軽い中身になりすぎているようにも思えました。
<本紹介>
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【ジャンル】ホラー
【著書名】 15秒
【著者名】 安東能明
【出版社】 日本文芸社
【初 刊】 2002年8月10日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】2月10日午前5時、JR関東の運転士の時計が、ケーブルテレビの
放送が、そして精密機械工場の時間が15秒遅れて、2人が死んだ。
なぜ因果関係のないそれぞれの時間が15秒遅れたのか? タイム・
パラドックス・ホラー。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
第1回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作である前作の「鬼子母神」も読んでい
ますが、その前作でホラーとしてはあまりゾクゾクした恐怖感が少なく感じていた
ので、本書は期待していたのですが、物語としてはミステリー要素はそれなりの面
白さはありましたが、ホラーとしての恐怖感は前作同様にあまり感じ取れず、前作
同様にもう一捻りの展開が欲しかったです。
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 トカジノフ
【著者名】 戸梶圭太
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年8月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】いま最も熱い小説家・戸梶圭太が放つ、バイオレンスあり、涙あり、
ギャグあり、何でもありの怒涛の作品集。初の短編集にしてトカジワ
ールドへの最適入門書第1弾!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は8つの短編が収録されている短編集。戸梶パワーが短編でも全開で、作品
ごとに笑いもあれば、バドルやハードアクションもあり……と、スピード感溢れる
作品集で、戸梶作品を初めて読む人には、そのパワーにひたすら圧倒されると思い
ます。できるならば全作品を長編として読みたい程で、特に「交番トライアングル」
と「鳩殺し」は良かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 デタラメ食品表示 このラベルが危ない!
【著者名】 垣田達哉
【出版社】 リヨン社
【初 刊】 2002年6月5日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】狂牛病検査前の牛肉もお店で売ってたって知ってました?
デタラメな
食品表示の現状や法律の裏をかいた表示などについて解説。その見抜
き方、選び方、注意することなどを具体的な事例を示しながらわかり
やすく説明する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、食品表示のデタラメの現状、消費者が勘違いしやすい表示、誤解してい
る表示の意味などを解説し、表示の見抜き方、選び方、注意することなど、消費者
が一番知りたい内容を、事例を示しながら説明しています。肉だけではない野菜や
魚の産地表示の嘘、危なくない商品はどうやって選べばいいのかなど、消費者とし
て非常に参考になる内容です。
<本紹介>
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【ジャンル】短編集
【著書名】 トカジャンゴ
【著者名】 戸梶圭太
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年9月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】気をつけろ、背後からトカジが狙ってるぞ! バイオレンスあり、ギ
ャグあり、なんでもありの2nd短編集。「ヒロミ」「トレンド」
「あやまれ」など、全8編を収録。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
前作「トカジノフ」に続く2ヶ月連続発刊の短編集ですが、その「トカジノフ」
を更にパワーアップさせた目が離せない短編集です。バイオレンスもあれば、ギャ
グもあり、そして暴走劇ありと、相変わらずの戸梶パワーが全開で、収録されてい
る8つの物語はいずれも恐怖の中に笑いがあるという独特のスタイルが満載です。
引き続き戸梶圭太には目が離せず、このスピード感とパワーは長編でも再び味わわ
せてほしいです。
【な行】
<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリー集
【著書名】 猫探偵 正太郎の冒険(1)
【著者名】 柴田よしき
【出版社】 光文社(KAPPA NOVELS)
【初 刊】 2001年12月20日
【金 額】 819円+税
【カバー文】猫なのに人語を解し、事件を解決してしまうスーパー・キャット正太
郎。猫好き、ミステリー好きは絶対満足。「愛するSへの鎮魂歌」
「正太郎とグルメな午後の事件」など、仕掛け満載の6つの事件簿。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
主人公は特技が推理という猫の正太郎。飼い主である推理作家の桜川ひとみと琵
琶湖近郊に住む。物語は、その猫の正太郎が人語を解して事件を解決する6つの連
作集。初めてこのシリーズは読みましたが、6つの事件簿のうち3つは正太郎が最
後の方でしか出てこない脇役で、どうせなら全編正太郎の活躍を読みたかったです。
推理としては面白く読むことができましたが、全編正太郎の視点として読みたかっ
ただけに、この点が少々残念です。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 トコトンやさしい株の本
【著者名】 深川嘉洋
【出版社】 日経工業新聞社
【初 刊】 2002年7月30日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】資産運用は自己責任で行う必要があり、そのためには「株」の正しい
知識が不可欠。「株とはいったい何なの?」「株の売買の方法は?」
などの疑問点を、高校生程度の知識があれば十分理解できるようにわ
かりやすく解説する。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
タイトルにもあるように本書は株について非常に分かりやすい解説本。全ページ、
カラーでイラストや図入りで紹介し、株の誕生・歴史から、株の仕組み、複合要因
と見分け方、会社が株式市場に上場する意味、証券会社の仕事内容、株の売買シス
テム……など、株についての知識が全くなくても十分理解できる内容です。
<本紹介>
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【ジャンル】青春小説
【著書名】 夏日
【著者名】 鳴海 章
【出版社】 光文社
【初 刊】 2002年7月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】1979年、黄金色に輝く80年代を目前に控えた東京の夏。怠惰な
学生生活を送る野月篤朗の前に現れた及川紀子の胸は、若く張りつめ
ていた……。不確かな未来をかかえて人生の「夏日」を生きる、哀切
の青春小説。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
物語は80年代を翌年に控えた暑い東京の夏に学生生活を過ごす主人公の大学生・
野月を中心に描かれた学生の青春小説。アルバイトや交友関係を通して主人公達が
成長していく様子、性に対する憧れなど、大学生の気質を上手く表現していたよう
には思いますし、つい自分の学生時代を思い出してしまいました。ただ、展開的に
はもう少し後半で盛り上げてほしかったように思いますし、交友関係をもっと詳し
く描かれるとより作品も広がりを見せるようには思いました。
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 パーク・ライフ
【著者名】 吉田修一
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2002年8月30日
【金 額】 1238円+税
【カバー文】停車してしまった日比谷線の中で、間違って話しかけた見知らぬ女性。
知り合いのふりをしてくれた彼女は同じ駅で降り…。東京のド真ん中
「日比谷公園」を舞台に男と女の「今」をリアルに描く、第127回
芥川賞受賞作。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
最新の芥川賞受賞作ということもあり何気なく読みましたが、近年の芥川賞受賞
作としては読みやすい物語ではありました。物語は日比谷公園でのやり取りを中心
に繰り広げられており、登場する人達は誰もが現代特有の悩みを抱えている。気球
を飛ばすことに熱中する老人、体力測定を淡々と行う中年男、バツイチで娘のこと
だけが生きがいの会社の先輩……など、日常をリアルに描いています。
<本紹介>
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【ジャンル】対談集
【著書名】 変?
【著者名】 中村うさぎ
【出版社】 扶桑社
【初 刊】 2002年8月30日
【金 額】 1143円+税
【カバー文】私たちって「変」ですか? 買い物依存症、ホストクラブ依存症を抱
える中村うさぎが、精神科医、作家など、専門家や同じくビョーキを
抱えた人々と語る対談集。『週刊SPA!』連載「中村うさぎの日々
是悶々」の単行本化。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
買い物依存症からホストクラブ依存症となった中村うさぎが、自分の依存症につ
いてを12人と語る対談集。その対談相手も精神科医や専門化、同じく依存症を抱
える人達など、普通の対談本とは一味も二味も違う対談内容となっているだけに、
中村うさぎのパワーにひたすら圧倒されるが、借金をネタによくここまで語れるも
のだと感心してしまいます。でも、この本の印税も借金返済に回されるんだろうな
ァ……。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 部長漂流
【著者名】 江波戸哲夫
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年7月31日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】不動産会社部付部長の森田は体のいいリストラである早期退職に応じ、
自らの会社を興すことを決意。ところが退職の夜、起業資金の半分と
ともに妻子が消えて……。家族の絆を問い直し、自分を見つめ直して
ゆく再生の物語。
【満足度】 ★
End------------------------------------------------
不動産会社を早期退職した森田だったが、退職した日の夜に帰宅すると、妻子の
姿はなく、知人と会社を創る企業資金の半分も共に消えていた。妻子を探す森田だ
が、妻子が見つからず、新たに立ち上げた会社も予定の仕事が無くなり、森田は途
方に暮れる……。
物語は早期退職し再起にかける主人公を襲う悲劇と再生が描かれたもの。途中ま
ではそれなりに面白く読み進みましたが、全部読み終えると結末は中途半端で、結
局家族がどうなったのか、また新たに立ち上げた会社の仕事なども途中から書かれ
なくなり、それまでの展開で描ききった部分が少なく、あまり想像力も書きたてら
れず、その中途半端さが大きなマイナスです。カバー文から、それなりの面白さを
期待していたものの、期待を大きく裏切られる内容となったのは残念です。
【ま行】
<本紹介>
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【ジャンル】暗黒小説
【著書名】 マンゴー・レイン
【著者名】 馳 星周
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年9月30日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】タイ生まれの日本人・十河将人。彼はバンコクで偶然再会した幼馴染
から、法外な報酬で、中国人の女をシンガポールに連れ出す仕事の依
頼を受けるが、そこには予期せぬ無数の罠が仕掛けられていた!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
馳星周の新作で大いに期待して読み始めましたが、最初に読後の感想を書くと、
やや期待ハズレだったのと、馳星周らしい暴力的なスピード感が薄れているなとい
うのを感じました。物語はバンコクを舞台に、主人公が味わう仲間からの裏切り、
日本軍の隠し財産、金、暴力と馳ワールドのお馴染みともいえる設定ではあるので
すが、過激さがこれまでの作品な比べると少なく、ラストももう一捻りしてほしか
ったです。また、これまでの作品だと前半から目が離せない展開がラストまで一気
に続いていましたが、本書は中盤まで中弛みというか、淡々と物語が進み、そこか
ら一気に展開も加速という形で、馳ファンとしては正直物足りなさを感じました。
しかしながら作品としては読ませる内容ですし、読んで損はない作品でしょう。
<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 無用の人
【著者名】 中務皓介
【出版社】 文芸社
【初 刊】 2002年6月30日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】時はバブル。某大手証券会社、二千人の営業マンのトップに立つ男は
一方で5年間にわたり客の金を騙し取っていた。罪を犯したいきさつ、
手口、発覚。そしてその後訪れたある特別な境地……。詐欺罪で捕え
られた男の赤裸々な告白。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、著者が証券会社に就職するところから始まるが、気軽な気持ちでクレジ
ットカードからお金を借り、その借金が次第に増え、やがては客に架空の投資話を
持ちかけ、金を騙し取り逮捕。そして現在に至るまでが書かれた自伝本。バブル期
を挟み、バブル経済時やバブル崩壊後の著者の様子も興味深かったですし、本書の
中に載っている著者が当時作成したと思われるサラ金各社への借金の推移表など、
とてもリアルな現実を見せられます。僅か1万円からの借金がどうして増えていく
ことになったか、そして架空の投資話の手口、そして事件発覚後の境遇と、実に赤
裸々な犯罪告白がされています。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】日記
【著書名】 ももこの21世紀日記
【著者名】 さくらももこ
【出版社】 日本文芸社
【初 刊】 2002年2月10日
【金 額】 1100円+税
【カバー文】家族が顔を合わせるだけで何か面白いことが起こったり、花が咲いた
だけでうれしかったり。そんな日常のシンプルな幸せを綴った日記で
す。NTTドコモiモードのサイト「@さくらももこ」掲載「ももこ
の近況」に加筆訂正。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
これまでのエッセイとは違い絵日記となっている本書は、一日の内容が短くて、
全部読み終えるのに10分程度少々で読めました。エッセイでの笑いを期待してい
ましたが、その笑いという部分は非常に少ないですし、簡単に読めるため、買って
までも読みたいという本ではありませんが、期待して買うと損したと思う人は多い
かも。ただ、ほのぼのとした絵と日記の絶妙なマッチはそこそこ楽しめます。
【や行】
【ら行】
【わ行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 私を番号で呼ばないで --「国民総背番号」管理はイヤだ--
【著者名】 やぶれっ!住民基本台帳ネットワーク市民行動編
【出版社】 社会評論社
【初 刊】 2001年7月31日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】あなたにつけられた11桁の番号、いったい何に使われるの? 全体
のシステムは? ICカードに個人情報が盛り込まれる? プライバ
シーは? わかりにくいシステムをわかりやすく解説した書。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
住基ネットが稼動したものの、その住基ネットについての内容や問題点を書いた
本が全然出ていなかっただけに、本書は参考になりました。基本的な住基ネットと
は何かから始まり、問題点としてのプライバシー漏洩の危険性や国民総背番号制の
意味など分かりやすく書かれています。
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