書評データベース(2003年度1月分)

 

■2003年1月に掲示板にて紹介された本■

 明るく賢く暮らす年収100万円安心!生活術 横田濱夫  経済界
 拉致家族「金正日との戦い」全軌跡   佐藤勝巳編著   小学館文庫
 天地無用 --テレビ消灯時間6--    ナンシー関    文藝春秋
 ザ・ジャッジ! --生活トラブル編--           フジテレビ出版
 地方騎手たちの逆襲                   洋泉社
 武豊×ペリエ          武豊/オリビエ・ペリエ 小学館
 神様はいますか?           田口ランディ   マガジンハウス
 音羽「お受験」殺人          歌代幸子     新潮社
 マドンナ               奥田英朗     講談社
 ネット蟻地獄             溝口 敦     光文社
 オヤジどもよ!            中村うさぎ    フィールドワイ
 聖家族のランチ            林真理子     角川書店
 女が殺意を抱くとき          藤田宜永     徳間書店
 聖なる黒夜              柴田よしき    角川書店
 激安サイト厳選500店       金田善裕/古川智子 講談社
 官僚転落               岡光序治     廣済堂出版
 疾走                 藤野広一郎    河出書房新社
 裏インターネット事件簿        森 一矢     PHP文庫
 資産「最終」防衛           太田晴雄     実業之日本社
 きよしこ               重松 清     新潮社
 静かな黄昏の国            篠田節子     角川書店
 悪の華                新堂冬樹     光文社
 騎手という稼業            小林常浩     アールズ出版
 タクシー               森村誠一     角川書店

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 明るく賢く暮らす年収100万円安心!生活術
【著者名】 横田濱夫
【出版社】 経済界
【初 刊】 2002年8月30日
【金 額】 1143円+税
【カバー文】お金のウラもオモテも知り尽くした「はみ出し銀行マン」が、年収激
      減の厳しい時代を明るく賢く乗り切るノウハウを大公開! 一寸先は
      闇の人生に備える「アリの生活」実践書。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、「はみ出し銀行マン」シリーズでお馴染みの著者の実体験を交えた節約
生活術をまとめたもの。節約のポイント、明るく賢く節約を楽しむコツなど、生活
情報が多く載っていますが、特に新鮮さを感じるところは少なかったです。生活本
としては役立つ内容ではありますから、内容や読みやすさから主婦には向いている
ようには思います。

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 音羽「お受験」殺人
【著者名】 歌代幸子
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2002年9月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】主婦はなぜ殺人鬼に変貌したのか……。「お受験」という狂気と、夫
      婦・家族に潜む危険な亀裂を描き、日本中の母親を震撼させた幼児殺
      しの真相に迫る衝撃のノンフィクション!
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 音羽での幼女殺人事件は非常に衝撃的な事件でしたが、本書は加害者の生い立ち
を辿りながら、その内面に迫り、子育て、お受験、夫婦、友人など犯行に至る心理
と、心に潜む危機を描いています。著者は加害者・被害者と同じく女の子を持つ母
親でもあるライター。子供を取り巻く環境など、子育てをしたものでなければ分か
らない現状なども含め、マスコミが報じていない被害者の今や、事件の謎とされる
部分についても鋭く追求しており、特に関係者への取材の丹念さをルポとしての内
容から大きく感じました。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 オヤジどもよ!
【著者名】 中村うさぎ
【出版社】 フィールドワイ
【初 刊】 2002年8月13日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】オヤジは卑しい。オヤジはみっともない。そしてオヤジは寂しい。オ
      ヤジは愛しい。オヤジは、すべての人間の「恥」と「罪」と「哀しみ」
      を背負って生きている……。悪口がいつしか叱咤激励文になってしま
      ったエッセイ集。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、「夕刊フジ」にて週刊連載されたエッセイを中心に収録したエッセイ集。
卑しく、みっともなく、それでいて、寂しい、愛すべき「オヤジども」への叱咤激
励。そして、ホストクラブで大金を湯水のように使う中村うさぎ自身の中に潜む
「オヤジの魂」を痛快に綴ったエッセイ集です。前作「屁タレどもよ!」の方が面
白く読むことができましたが、こちらも自分の恥を晒す部分も多く、それなりの面
白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】短編ミステリー
【著書名】 女が殺意を抱くとき
【著者名】 藤田宜永
【出版社】 徳間書店
【初 刊】 2002年9月30日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】さまざまな職業につく女性たちの、さまざまな想い。直木賞作家が贈
      る、ショートショート・ミステリー。ヒノキ化粧品PR誌『asunaro』
      に連載されたものをまとめる。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は32の短編が収録されたショートショート・ミステリー。それぞれに職業
が違う女性達が様々な事件に挑み解決していきます。短編としての作品は非常に短
いながら、ポイントがまとめられていて、それぞれにひと息で楽しめます。また様
々な職業が次々に出てくるだけに、雑学的要素もあるミステリーでショートショー
トとしても堪能できました。藤田宜永の最近の作品と比べると異質作品ではありま
すが、短編ミステリーとしては楽しめました。

<本紹介>
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【ジャンル】事件簿
【著書名】 裏インターネット事件簿
【著者名】 森 一矢
【出版社】 PHP文庫
【初 刊】 2002年12月16日
【金 額】 533円+税
【カバー文】「サイトを閲覧するだけであなたの個人情報は漏れる?」「ネットオ
      カマ詐欺、サイバーオヤジ狩りとは?」便利で楽しいインターネット
      だが、そこにひそむリスクを知らずに利用していないだろうか? 本
      書は、インターネットの裏側で実際に起こった驚きの事件を紹介。パ
      ソコンだけではなく、現実の生活までをも脅かす罠を見ぬき、安心し
      てネットを楽しむための必読の一冊!
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書はインターネットでの様々な裏事件簿を紹介しているもので、個人情報流失、
出会い系サイト、ネットオークション、ネットストーカー、企業情報、ウイルス、
迷惑メールなど、その実態について取り上げています。それぞれに実際の事件が取
り上げられていて興味深い内容ではありましたが、取り上げているジャンルが広範
囲となっているのはいいのですが、それを短くまとめ過ぎているように思え、でき
るならばそれぞれの事件をもう少し掘り下げて、被害状況から対応・対策について
までしっかりと載せてほしかったとは思います。ネットの危険性は我々利用者はつ
い忘れがちになりますが、自己防衛もしっかりしたいと認識されられる一冊です。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 悪の華
【著者名】 新堂冬樹
【出版社】 光文社
【初 刊】 2002年10月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】命は惜しくないが、今死ぬわけにはいかない……。シチリアマフィア
      のボスの息子として生まれ、裏切りにあい、家族を殺され、日本に逃
      げた男の復讐に向けた苦闘が始まる。凄惨にして哀切なる長編。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 新堂冬樹の新刊で期待しながら読み始めましたが、個人的には期待ハズレの作品
でした。これまでの新堂作品と比べると主人公の存在感が希薄で、前作「溝鼠」は
非常に良かっただけに、物足りなさを読後に感じました。作品自体、復讐劇は読み
ごたえもあるとは思いますし、評価も分かれるかとは思いますが、これまでの新堂
ワールドの流れからはやや脱線し、イタリアや中国マフィアとの攻防は魅力的では
あるものの、これまでの作品と比べるとどうしても一枚落ちる作品に思います。次
作に期待です。

【か行】

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 神様はいますか? --田口ランディの人生相談--
【著者名】 田口ランディ
【出版社】 マガジンハウス
【初 刊】 2002年8月22日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】生きていくのはけっこう苦しい。だけど、一生懸命に、いいかげんに
      生きていきたい……。救いを求める人のディープな悩みに、エッセイ
      風にエピソードを盛り込みながら応え、たくましく生きる術を伝授。
      『鳩よ!』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 サブタイトルに「田口ランディの人生相談」と書かれているので、読者と著者と
の人生相談が書かれているものと思いましたが、内容は人生相談風のエッセイで、
著者自身が考える自分について、魂について、愛について、死についてなど、答え
がすぐには見つからないものを真正面から取り上げています。考えさせられるとこ
ろは多く、共感できる部分もありました。逆に共感できない部分もあるものの、テ
ーマは重いものの読みやすい内容になっています。

<本紹介>
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【ジャンル】インターネット
【著書名】 激安サイト厳選500店
【著者名】 金田善裕/古川智子
【出版社】 講談社
【初 刊】 2002年10月28日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】速い・選べる・ものがいい。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 タイトル通り、本書はインターネットでの激安サイトの中で厳選した500店を
紹介しているもの。カテゴリ別にアドレスは勿論のこと、取扱商品、激安価格例、
目玉コーナーやサービス、決済方法、配送料なども明記されているので、ネットシ
ョッピングを利用している人には役立つ一冊といえます。また、冒頭にはネット通
販のコツを紹介している「入門インターネット通販」、巻末には実際に注文したリ
ポートが書かれる「激安物試し買いリポート」もあり、このどちらも面白く読むこ
とができました。できれば厳選している500店のトップページをカラーで載せて
ほしかったですが、生活な役立つ買い物本の役割をしっかりと果たしています。

<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 官僚転落 --厚生官僚の栄光と挫折--
【著者名】 岡光序治
【出版社】 廣済堂出版
【初 刊】 2002年10月10日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】これは「弁解」の書ではない。自戒をこめて「官僚とは何か」を世に
      問うものである。収賄容疑で逮捕された元厚生事務次官が、最高裁判
      決を前に自らの事件と官僚人生を綴った問題作。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 著者は、薬害エイズ事件で有名になった、元厚生事務次官で、自らの半生を振り
返り、批判と反省をしているもの。自叙伝の部分は勿論のこと、大腸菌O157事
件や薬害エイズ事件での当事者でなければ書けない話や、現在の政治の在り方につ
いての批判などもあり、興味深い部分もありましたが、肝心の逮捕された収賄につ
いての記述が曖昧な部分も感じられ、この部分で物足りなさもありました。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 きよしこ
【著者名】 重松 清
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2002年11月15日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】名前はきよし。君によく似た少年。言葉がちょっとつっかえるだけ。
      話はある聖夜、ふしぎな「きよしこ」との出会いから始まる。たいせ
      つなことを言えなかったすべての人に捧げる、少年小説。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、転校ばかりしていた吃音の子が主人公の短編をまとめたもので、作家が
テレビでしゃべるのを見て、吃音の子を持つ母親が「励ましの手紙を書いて下さい」
と頼み、作家は手紙を書く代わりにこの物語を描いた、という設定。吃音の子が、
本当に言いたいことではなく、発音しやすい言葉で話をしなければならなかったつ
らさ、悲しみ、思い通りに話したい気持ちなどがよく表現されていると思います。

<本紹介>
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【ジャンル】対談集
【著書名】 騎手という稼業 --勝負と仁義のはざまで--
【著者名】 小林常浩
【出版社】 アールズ出版
【初 刊】 2000年11月21日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】26年に渡って競走馬に携わってきた著者と26人のジョッキーたち
      の対談集。競馬観や人生観、競馬社会に対する愛憎、未来への希望な
      ど、騎手たちの素っ裸の体温が伝わってくる。95〜98年『競馬王』
      連載をまとめる。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、元JRA調教助手で現役騎手の父でもある著者がベテラン・若手騎手や
調教師たちと本音で競馬観について語り合う対談集。発刊そして対談した年から少
々内容が古く感じられ、新鮮さは感じませんでしたが、知られざるエピソードがあ
ったりと競馬ファンにはそれなりに面白く読むことができます。

【さ行】

<本紹介>
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【ジャンル】法律
【著書名】 ザ・ジャッジ! --生活トラブル編--
【出版社】 フジテレビ出版
【初 刊】 2002年10月10日
【金 額】 952円+税
【カバー文】冠婚葬祭・ご近所・不動産・飲食・会社などの法律トラブルを完全解
      決。ひと筋縄ではいかない法律の難しさをまんがでわかりやすく解説。
      フジテレビ系人気番組「ザ・ジャッジ!」生活トラブル編。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 フジテレビで放送されている「ザ・ジャッジ」での生活トラブルについてをまと
めた本書。日常生活のトラブル事例をマンガとして紹介し、番組の中でもおなじみ
の爆笑問題のバトル・ザジャッジ、みのもんたの人情裁き、そして判定のジャッジ
と非常に読みやすい内容で、日常の法律トラブルばかりを取り上げているだけに、
非常に参考にもなりました。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 聖家族のランチ
【著者名】 林真理子
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年11月5日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】幸せな「家庭」の裏で、四人がそれぞれに抱える、決して口にはでき
      ない“秘密”。そして、一家を襲った決定的な“事件”。衝撃の結末
      が待ち受ける、話題騒然の長編小説!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 物語は、上昇志向が強く最近マスコミでも取り上げられる料理研究家のユリ子を
中心に、銀行員の夫、溺愛する息子、大学に絶対いかないと言い張る、母から見て
扱いにくい娘、で構成され、一見どこにでもよくある家庭の風景が描かれているが、
ほんの少しずつの心のすれ違い、生活の行き違いによって4人の行く末は大きく歯
車を狂わす羽目になる。ユリ子は雑誌編集長と不倫をし、夫の銀行は国有化も噂さ
れ、息子は新興宗教にハマり、娘は恋人との関係が遊びだけの関係で捨てられて…
…と、それぞれに家族には秘密を持っていたが、一見平和に保っていた家庭にある
事件が起こり、これが家族の結束を固めると同時に破綻へと向かっていく……。
 林真理子らしい文体で、物語も読みやすく、途中まではそれぞれの家族の展開か
ら目が離せませんでした。ネタバレになるので、詳しくは紹介できませんが、その
家族の展開が息子が起こすある事件で激変し、衝撃的な結末へと突き進むのですが、
この激変する展開があまりにも無理があり、違う展開であれば文句なしの作品のよ
うに思います。読み手によってこの結末の評価は違ってくるでしょうが、個人的に
やや結末はお粗末だったように思います。それでも物語全体を通してみると読ませ
所が満載だっただけに、結末のみが残念ではありました。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 聖なる黒夜
【著者名】 柴田よしき
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年10月5日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】東日本連合会長春日組の大幹部・韮崎が、高層ホテルのバスルームで
      殺害された。現場へ駆けつけた捜査一課の警部・麻生の目の前に、十
      年前自らの手で逮捕した山内が現れた。気弱な大学生だった山内は韮
      崎の片腕になっていた……。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 麻生龍太郎と山内練という「RIKO」シリーズの2人が主人公の本書ですが、
山内練と春日組とのいきさつ、麻生警部との出会いなど、シリーズでの疑問が本書
を読めば解消されます。人間の原罪を問うスケールの大きな物語となっていて、R
ICOシリーズの脇役を主役としているところはシリーズを読んできているだけに
面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリー
【著書名】 疾走
【著者名】 藤野広一郎
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2002年10月20日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】デビューして8年目、リーディング争いにまで加われるようになった
      26歳のスタージョッキー対馬純一のもとに届いた脅迫状。いったい
      誰が、何のために? 競馬ミステリー。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 中央競馬でリーディング争いをしている26歳の人気ジョッキー・対馬。その対
馬の騎乗がここ数週間冴えなくなっていることを感じた競馬評論家の百目鬼は、対
馬に何かあったのではないかと本人に聞くも、その場では何も話をしてくれなかっ
たが、後日、百目鬼は対馬から相談を受け、数週間前から脅迫状が届いていること
を知った。脅迫内容から事件にハメられたと感じた百目鬼は警視庁の知人に相談を
する中で、ついに対馬に4000万円の要求の電話があった。そして年末の近づく
中でGIレースで勝利が期待される素質馬に騎乗する対馬に対して騎乗取消を求め
る要求までも。犯人の目的は、そして何のための脅迫か?
 物語は、競馬を舞台としたミステリーで、主人公である競馬評論家、脅迫を受け
る騎手、その騎手を預かる調教師、事件を捜査する警視……と、それぞれに存在感
もあり、後半までは競馬ミステリーを堪能できました。ただ残念だったのは、肝心
の事件の真相についてが中途半端な気がしましたし、もっと凝った展開を後半は期
待していただけに、やや肩透かしをくらった感じの結末になっていたのが残念です。
それでも競馬ファンであれば、競馬の魅力が物語で活かされているだけに、十分楽
しめるミステリーだとは思います。

<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 資産「最終」防衛
【著者名】 太田晴雄
【出版社】 実業之日本社
【初 刊】 2002年11月18日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】最後の選択、とるべき道はこれしかない! これからの10年、日本
      は避けられない消滅のシナリオを描く。自己の資産を守り、完全に運
      用するための太田流ノウハウの最終結論。日本消滅の危機から資産を
      防衛する方法を提言。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 太田晴雄や浅井隆の著書を多く読んでいるだけに、本書は今までに書かれていた
ことが重複されているため、正直物足りなさを覚えましたが、初めて読む人には衝
撃的な内容だとは思います。これからの10年で日本で起こること、世界はどうな
るかなど納得させられる部分も多かったものの、自己資産防衛については前著の
「資産疎開」の方が詳しかったです。

<本紹介>
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【ジャンル】短編ホラー小説集
【著書名】 静かな黄昏の国
【著者名】 篠田節子
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年10月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「終の住みかは、本物の森の中にしませんか?」 終身介護施設の営業
      マンの言葉に乗り、森や自然に囲まれた家に向かったさやかたち夫婦
      だったが……。表題作「静かな黄昏の国」を含む8篇の作品集。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、日常の延長上を幻想的に描いた短編ホラー集。中でも最初に収録されて
いる「リトル・マーメイド」と「一番抵当権」、そして巻末の表題作は特に印象に
残りました。作品を読み終えた後にゾクゾクとする恐怖感があり、篠田節子のホラ
ー作品は久々のように思いますが、それぞれの短編で幻想ホラーを味わえました。

【た行】

<本紹介>
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【ジャンル】芸能コラム
【著書名】 天地無用 --テレビ消灯時間6--
【著者名】 ナンシー関
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2002年9月15日
【金 額】 1238円+税
【カバー文】大食い選手権は敗色濃厚、「¥マネーの虎」ゴールデンタイム進出…
      …。TV番組・タレントを毒舌コラムと消しゴム版画でメッタ斬り。
      急逝した鬼才がブラウン管の中に見届けたものは? 最後の批評集。
      『週刊文春』ほか連載。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 ナンシー関のTV批評コラムの最後となってしまった本書ですが、おなじみの芸
能コラム&消しゴム版画がこれで読むことができなくなるのはとても残念です。本
書の中では山藤章二と南伸坊との対談も収録されており、コラムと違う面白さも読
むことができます。

<本紹介>
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【ジャンル】競馬本
【著書名】 地方騎手たちの逆襲
【出版社】 洋泉社(ムックY022)
【初 刊】 2002年11月18日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】従来、その実力が高く評価されながら、中央と地方という制度の壁に
      阻まれて脚光を浴びることがなかった地方騎手たち。そんな男たちが
      いま、ボーダーレス化が進む中で、俄かに注目を集めている。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 全国各地で地方競馬の衰退が叫ばれる中、その地方騎手が中央競馬で活躍してい
る。昨年笠松競馬所属の安藤勝己騎手がJRAの騎手試験を受験して落第するとい
うニュースが話題になり、今年になって騎手試験の変更されるという出来事があっ
たが、本書ではその安藤勝己騎手へのロングインタビューを始めとして、地方騎手、
地方競馬の今後についても触れられています。中でも、安藤勝己騎手を中心として
JRAの騎手を目指す地方競馬の騎手達と地方競馬のトップジョッキーの記事で構
成されており、地方競馬の魅力の一端が紹介されています。

<本紹介>
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【ジャンル】競馬本
【著書名】 武豊×ペリエ
【著者名】 武豊/オリビエ・ペリエ
【出版社】 小学館
【初 刊】 2002年11月10日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】天才と呼ばれ、大レースを次々に勝っていく武豊とペリエ。日本とフ
      ランスを代表するこの名ジョッキーは、何を考え、どんな努力をして
      騎乗しているのか。対称的な二人だが、その勝利の裏には、勝って当
      然の理由がある。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
 今や世界で活躍する武豊騎手、そしてフランスを拠点に世界の大レースを勝ち、
日本のGIレースも勝っているオリビエ・ペリエ騎手の2人が同じテーマで語って
いる言葉をライターである平松さとしがまとめたのが本書。読み始める前はてっき
り武豊とペリエの対談だとばかり思っていましたが、対談は後半の数ページのみで、
競馬に関する同じテーマでの2人の考えは競馬ファンであれば興味深い内容だとは
思いますが、もう少し具体的な内容(同じレースでの駆け引きや騎乗した馬について)
が読みたかったようにも思います。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 タクシー
【著者名】 森村誠一
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2002年11月30日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】蛭間正は霊感が強いタクシードライバー。ある夜、何者かに追われた
      女性を助けるが、彼女は間もなく息を引き取った。だが死に際し、彼
      女から佐賀県に連れて行って欲しいと嘆願されてしまう。『男の隠れ
      家』連載。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 蛭間正はこれまで何度となく霊に助けられたような経験のある霊感が強いタクシ
ードライバー。その蛭間が、ある夜に何者かに追われて胸を刺された香月雅代とい
う女性を助けるが、間もなく息を引き取った。その彼女から死に際に佐賀県に連れ
ていって欲しいと頼まれ、蛭間は遺体を乗せて佐賀へと向かった。そして途中で、
今度は母親を亡くし一人になってしまったという末永知恵子という少女に熊本の実
家まで連れていってほしいと頼まれ同乗させることになるが、その蛭間のタクシー
を謎の人物が追ってきて、逃げる旅となっていく……。
 森村誠一の作品は久々に読みましたが、非常に読みやすいサスペンスでした。タ
クシーでの長距離ドライブ、その途中で起こる出来事、そして物語で関わるある事
件……と展開もそれなりに楽しませてくれました。

【な行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】サスペンス
【著書名】 ネット蟻地獄
【著者名】 溝口 敦
【出版社】 光文社(KAPPA NOVELS)
【初 刊】 2002年10月25日
【金 額】 800円+税
【カバー文】カード偽造、アダルトサイト……。ITの世界で欲望を煽り、その罠
      に落ちた者は蟻地獄のように深みにはまる。不況下のシノギの手口、
      そして、この「新たな金蔓」をきっかけに血で血を洗う抗争が始まっ
      た。「帝王」シリーズ。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
 物語は、IT産業の隙間でのシノギが元での抗争が描かれたもの。ワン切り、ス
パムメール、偽造カード、海外のサーバーを使ったアダルトサイトなど、暴力団が
資金稼ぎのためにITを使った手口を題材としていますが、IT産業の手口は読ん
でいて面白かったですが、抗争の舞台は迫力不足に感じましたし、ラストも中途半
端で、題材の面白さが活かしきれていないようにも見受けられました。

【は行】

 

【ま行】

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 マドンナ
【著者名】 奥田英朗
【出版社】 講談社
【初 刊】 2002年10月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】部下に恋をする。息子がダンサーになりたいと言い出す。同い年の女
      性が上司になる……今、日本で一番大変なのは「課長さん」。注目の
      大薮春彦賞作家が、愛をこめて「課長さん」を描く短編集。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、40歳代の課長さんを主人公にした短編集。表題作は、自分の部下に恋
してしまう課長さんのお話で、部下である相手とのロマンスを空想してしまう課長
さんのプラトニックな恋の顛末を描いた物語。その他、子供がダンサーになりたい
と言いだし、どう説得しようかと悩んでいる課長さんや、営業の最前線から総務部
に転属になって戸惑う課長さん、。同い年の女性が上司になって対抗意識に燃える
課長さん。そろそろ親の面倒が気になる課長さん……と、それぞれの課長の姿をユ
ーモラスに人間ドラマとして描いています。前作『イン・ザ・プール』でのドタバ
タ・コメディとは一転しましたが、それぞれの作品共に楽しめましたし、主人公の
気持ちがよく表現されている作品です。

【や行】

 

【ら行】

<本紹介>
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【ジャンル】レポート
【著書名】 拉致家族「金正日との戦い」全軌跡
【著者名】 佐藤勝巳編著
【出版社】 小学館文庫
【初 刊】 2002年12月1日
【金 額】 476円+税
【カバー文】家族の愛と怒りが独裁体制を崩壊へと追い詰める!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 「北朝鮮に拉致された日本人を救出する全国協議会」会長である著者や家族達が、
これまでの拉致問題の経緯、そして北朝鮮や国内での呆れた対応との戦いの日々を
書き下ろしでレポートしています。前半部分はニュースでも大きく報道された内容
でもありますが、有本恵子さんの両親の手記といえる拉致被害者の家族の闘い、外
務省・政府・与野党の呆れた対応、北朝鮮擁護の発言録など、これまでの拉致被害
者家族と救う会の活動が詳しく紹介されています。特に政治家達の呆れた対応ぶり
には腹立たしさを覚えましたし、本書ではその対応ぶりを実名で載せていますが、
これらの人々の謝罪の言葉が全く聞かれないというのも呆れるばかりです。これま
で知らされなかった拉致問題ですが、今後も拉致された人達が全員日本へ帰ってこ
られるよう、政府も北朝鮮と今までのような弱腰の政治ではなく、問題解決に全力
を注いでもらいたいものです。

【わ行】

 

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