書評データベース(2004年度6月分)

 

■2004年6月に掲示板にて紹介された本■

 不肖・宮嶋 国境なき取材団      宮嶋茂樹     新潮社
 殴る騎手               森田駿輔     東邦出版
 富士山大噴火             鯨統一郎     講談社
 嗤う闇                乃南アサ     新潮社
 笑う招き猫              山本幸久     集英社
 ぢぞうはみんな知っている       群ようこ     新潮社
 超弩級                ナンシー関    新潮社
 イニシエーション・ラブ        乾くるみ     原書房
 さよならの代わりに          貫井徳郎     幻冬舎
 こんな騎手              高崎武大     東邦出版
 それでも悲しき日本競馬        関口房朗     東邦出版
 杯(カップ)              沢木耕太郎    朝日新聞社
 左腕の猫               藤田宜永     文藝春秋
 1ポンドの悲しみ           石田衣良     集英社
 Yahoo!オークションで儲ける!  秋山繁之  マガジン・ファイブ
 なぜ通販で買うのですか        斎藤 駿     集英社新書
 ポリスマン              永瀬隼介     幻冬舎
 裂けた瞳               高田 侑     幻冬舎
 密事                 藤田宜永     中央公論新社
 駆けてきた少女            東 直己     早川書房
 死の谷の狙撃手            鳴海 章     実業之日本社
 サービスの天才たち          野地秩嘉     新潮新書
 史上最強科学のムダ知識        平林 純     技術評論社
 イラクの中心で、バカとさけぶ     橋田信介     アスコム
 いつか白球は海へ           堂場瞬一     集英社

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 イニシエーション・ラブ
【著者名】 乾くるみ
【出版社】 原書房
【初 刊】 2004年4月5日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】目次から仕掛けられた大胆な罠、全編にわたる絶妙な伏線、そし
      て最後に明かされる真相…。80’sのほろ苦くてくすぐったい
      恋愛ドラマはそこですべてがくつがえり、2度目にはまったく違
      った物語が見えてくる…。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 大学4年の僕がマユに出会ったのは合コンの席で、学生最後の年を共に過ご
していった。マユのために東京の企業の就職を蹴って、地元静岡の会社に就職
したのだが、いきなり東京勤務を命じられ、やがて二人の関係にも隙間が生じ
るように……。
 読み始めは、単なる恋愛小説と思いきや、最後にミステリが潜んでおり、軽
いタッチの割には凝っていた展開でもありましたが、ミステリとして期待して
読んでいたので、ミステリ部分では、やや期待ハズレでもありました。それで
も80年代の時代背景をうまく取り上げた軽快な作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 1ポンドの悲しみ
【著者名】 石田衣良
【出版社】 集英社
【初 刊】 2004年3月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】他人のしあわせのためにだけ働くウエディング・プランナーの由
      紀。本を読む男を好きになる千晶…。愛に迷う女性たちのときめ
      きと揺らぎを描く10篇。直木賞作家が放つ傑作恋愛小説集。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は10の作品が収録された「スローグッドバイ」に続く恋愛短編小説集。
30代前半の恋愛が描かれ、平凡な日常に訪れる一瞬のときめく恋心が描かれ
ます。石田衣良らしい巧い描写で、「スローグッドバイ」同様に読ませる短編
集です。

<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 イラクの中心で、バカとさけぶ
【著者名】 橋田信介
【出版社】 アスコム
【初 刊】 2004年1月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「首都陥落後の国ほど危険なところはない」世界の戦場を肌で知
      る男が空爆下のイラクに非合法潜入。テレビ、新聞が報道しない
      イラク戦争の裏側を描く。不肖・宮嶋の上官ついに語る…。自衛
      隊よ、イラクで死ぬな!
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 イラクで殺害された著者ですが、最後の遺作ともいえる本書は事件後に読み
ましたが、著者の人間性は勿論のこと、ベトナム戦争から取材する戦争の現実
が存分に書かれる戦争ドキュメントです。戦場という場を見た人でなければ書
けない真実があるのは勿論のこと、時にはユーモラスに表現しているところに
橋田氏の人間性が滲み出ています。戦争とは何かを改めて考えさせられるのは
勿論のこと、心に残る手記でした。改めて橋田氏の冥福を心からお祈りします。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 いつか白球は海へ
【著者名】 堂場瞬一
【出版社】 集英社
【初 刊】 2004年4月10日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】プロ入りを諦めた大学野球のヒーロー海藤敏は、東北の港町にあ
      る間島水産の社会人チームに入ることになった。誰もがもっと熱
      く、ひたむきだった時代の青春がここにある…。昭和の「フィー
      ルド・オブ・ドリームス」。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 昭和40年。プロ入りの誘いを断り、地方の実業団野球チームに入団した大
学野球のヒーローの海藤。しかしそのチームは、かつての名門は見る影もない
ほど落ちぶれ存亡の危機に……。
 昭和の「フィールド・オブ・ドリームス」というフレーズに惹かれ読みまし
たが、落ちぶれた社会人チームを存続させるために、再び全国大会を目指す海
道達の野球への情熱が描かれる作品です。かつてフジテレビで放送されていた
「チーム」(だったと思いますが)に似た作品で、交通事故により婚約者とホー
ムランを打てる体を失った、かつての4番バッターや、地元のチンピラとの関
係を切ることのできないエースピッチャーなど、登場人物も個性的です。熱血
さは勿論ですが、チームスポーツの良さを上手く表現した作品です。

【か行】

<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 こんな騎手
【著者名】 高崎武大
【出版社】 東邦出版
【初 刊】 2003年5月5日
【金 額】 1333円+税
【カバー文】ファンを引きつけ、たくさんお金を使ってもらわなければJRA
      は成り立ちません。断言しましょう、「競馬は興行、騎手はキャ
      ラ」。騎手たちのちょっといい話、レースの報道されない秘密事
      情などジョッキーの素顔に迫った一冊。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 以前に読んだ「殴る騎手」と同様に、こちらは美浦トレーニングセンター関
係者の著者による、騎手達の舞台裏が書かれています。内容としては「殴る騎
手」とは違う話題ではありましたが、こちらも特に新鮮味は感じず、アッサリ
読める内容で暇潰しにはなりましたが、特に目を引くという点も少なく、やや
期待ハズレでした。

<本紹介>
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【ジャンル】スポーツ
【著書名】 杯(カップ)
【著者名】 沢木耕太郎
【出版社】 朝日新聞社
【初 刊】 2004年1月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】日韓共同開催となったサッカーのワールドカップ。その全期間、
      日本と韓国のあいだを激しく移動しながら、著者が求めた「二つ
      のもの」とは何だったのか? 『アエラ』連載の「コリア・ジャ
      パン漂流記」をもとに単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は2002年の日韓ワールドカップにて、著者が日本と韓国を大会期間
中駆け回って書いたスポーツ観戦記。単なるスポーツノンフィクションに留ま
らず、旅行記的な記述にもなっており、著者の「冠」同様に独自の視点でワー
ルドカップについてが描かれています。個人的には日本代表のトルシエ監督の
分析、韓国のベスト4進出と日本の決勝トーナメント初戦敗退の要因について
は、読ませる内容でした。

<本紹介>
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【ジャンル】ハードボイルド
【著書名】 駆けてきた少女
【著者名】 東 直己
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2004年4月15日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】「ピッチ、このオヤジ、殺して」少女が叫ぶと、若い男は探偵の
      腹にナイフを突き立てた。入院した“俺”を見舞いにきた自称
      「霊能力者」のオバチャンの依頼で女子高生の家庭調査の依頼を
      受けることに。軽い気持ちで引き受けた調査と、自分を刺した犯
      人捜査とが交錯した時、“俺”は札幌の闇に渦巻く巨大な陰謀に
      巻き込まれていることに気づくのだった…“ススキノ探偵シリー
      ズ”、待望の長篇書き下ろし。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書はススキノ探偵シリーズの7作目となる作品で、前作の「ススキノ・ハ
ーフボイルド」と上手く絡めた展開が描かれます。物語は、不況のどん底で街
も人も荒廃した札幌ススキノを舞台に、道警の腐蝕、政財界も暴力団も国際マ
フィアにとりこまれていく様を、主人公の「俺」の目を通して描かれる作品で、
シリーズでお馴染みのミニFM局のDJ高田、北海道日報記者松尾、暴力団組
長桐原らもしっかりと展開を盛り上げています。シリーズの特徴が存分に活か
されており、ラストで少々物足りなさはあったものの、シリーズとしての醍醐
味を味わわせてくれました。早く次作のススキノ探偵シリーズが今から待ち遠
しいです。

【さ行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 さよならの代わりに
【著者名】 貫井徳郎
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2004年3月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】劇団の看板女優が、上演中に控え室で殺害された。事件と前後し
      て現れた、真犯人の存在をほのめかす謎の美少女。僕は、彼女と
      共に事件の真相を追い始める…。切なさが込み上げるミステリー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 劇団「うさぎの眼」で駆け出しの役者として頑張るぼくの前に、突然不思議
な女の子が現れた。彼女は、劇団の看板女優である圭織さんの控え室に誰も出
入りができぬよう、ぼくに見張っていてほしいという。真意をつかめぬまま、
ぼくはいわれたとおりに行動するのだが……、殺人事件が起きた……。
 物語は、ミステリーとSFと青春小説がミックスして出来上がったような奇
妙な味のミステリー小説でしたが、そのバランスとラストの出来が良かったで
す。帯に「切なさがこみあげるミステリ」と書かれてありますが、ミステリと
しての仕掛けも良く、読後も満足感のある作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 それでも悲しき日本競馬
【著者名】 関口房朗
【出版社】 東邦出版
【初 刊】 2004年3月12日
【金 額】 1429円+税
【カバー文】日本競馬よ、いつまで世界の「異端」であり続けるのか! JR
      A、調教師、生産者、マスコミ、そして、すべての競馬ファンに
      告ぐ、日本競馬界への真摯な提言。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 フサイチ馬のオーナーでもあり、最近はマスコミに出ることも多い著者です
が、イメージとしては派手な成金趣味と思っていましたが、本書では日本競馬
の問題点や提言が多く書かれており、競馬ファンとして中々読みごたえがあり
ました。特にJRAの閉鎖性についてなどは鋭い指摘をしていて、納得いく意
見も多かったですし、競馬に対する思い入れも感じることができました。

<本紹介>
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【ジャンル】ホラー
【著書名】 裂けた瞳
【著者名】 高田 侑
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2004年1月15日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】亮司は、身近にいる人の見た光景が脳裏に浮んでくる発作に悩ま
      されていた。ある日、プレスマシンに挟まれて圧死する男が見た
      光景が浮び…。第4回ホラーサスペンス大賞大賞受賞作「奇蹟の
      夜」を改題し、加筆修正したもの。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 神野亮司は部下の長谷川瞳と過ちを犯した。亮司は幼い頃から人の感情の爆
発を知覚でき、その発作に独り悩んでおり、。瞳はその亮司と感応できる能力
の持ち主だった。しかし不倫の末に、亮司は家庭を選び、瞳との関係を清算し
ようとする。同じ頃、亮司は下請けの工場長の殺害現場を感知し、犯人の若者
の残像を目撃する。やがて頻発する亮司と家族への不気味な攻撃。犯人は誰な
のか?
 物語は、超能力者同士の不倫と家族愛の物語で、確かにホラー要素もあるの
だが、ホラーサスペンス大賞受賞作ということでホラー部分に期待していたも
のの、もう一つ捻りが足りないというか、物足りなさを感じた展開でもありま
した。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 死の谷の狙撃手
【著者名】 鳴海 章
【出版社】 実業之日本社(JOY NOVELS)
【初 刊】 2004年4月25日
【金 額】 933円+税
【カバー文】アメリカで対テロリスト要員として秘密裏に生み出された、死を
      恐れぬ究極の殺人兵士軍団。そのメンバーは“毒”…ポイズンと
      呼ばれた。“毒”は殺すことを決してためらわないスナイパーと
      しての訓練を、徹底的にたたきこまれる。その一員、暗号名ダン
      テが日本に帰ってきた。普段は自らが“毒”と知ることもなく…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 福島県の原子力発電所に正体不明の6人組が侵入し、メルトダウンを脅迫材
料に日本政府をある取引に応じさせようと図ったのだが、襲撃グループにひそ
んでいた「ダンテ」配下の者が侵入者を殺害し、計画を頓挫させてしまった。
同じ夜、航空自衛隊千歳基地で、戦闘機パイロット星川茂は緊急発進命令を受
けた。目標機はニューヨークからソウルに向かう東亜国際航空機。なぜか大き
く航路をそれ日本領空に入ろうとしている。やがて北部航空方面隊司令官から
「当該機を撃墜せよ」との無慈悲な命令が……。
 物語は、鳴海章らしいスリルとサスペンスの物語です。スピード感もあり、
冒頭のボスニアでの戦闘シーンから迫力たっぷりに描かれ、最初から最後まで
目が離せない展開が続き、読みごたえある作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 サービスの天才たち
【著者名】 野地秩嘉
【出版社】 新潮新書
【初 刊】 2003年11月20日
【金 額】 680円+税
【カバー文】高倉健を魅了してやまないバーバーショップの接客の極意。お客
      の心まで揉みほぐすゴッドハンドをもつマッサージ師。絶妙な間
      合いで宿泊客を安心させる温泉カメラマン。北海道を訪れる有名
      人御用達のタクシー運転手の心技…。平凡なれど非凡。名もなき
      達人たちのプロフェッショナルなサービス、お客の心を虜にする
      サービスの真髄とは。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は7人のサービス業師を取り上げ、そのサービスの真髄に迫るノンフィ
クション。仕事柄、高倉健の通う理容室について書かれているのが読みたかっ
たのですが、紹介される人々は正に「サービスの天才」と呼ばれるに相応しい
人達で、決して全国的に知られているような有名人ではありませんが、心地よ
いサービスとは何かを教えてくれます。

<本紹介>
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【ジャンル】科学
【著書名】 史上最強科学のムダ知識
【著者名】 平林 純
【出版社】 技術評論社
【初 刊】 2004年1月25日
【金 額】 1380円+税
【カバー文】ミニスカートの幾何学、スクール水着の流体力学…。科学が何の
      役に立つのかわからず興味が湧かなかったあなたも、「無意味な
      科学」は面白いはず。たまには科学で悪ノリしてみませんか?
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、著者が運営する個人サイト“hirax.net”での無意味なほどの科学の
バカ力を解明していく面白い話の中から面白い話を集めたもの。「美人の微分
方程式」、「時速60kmの風圧はおっぱいの感触か?」など、真面目な科学
ネタから、下ネタ的な悪ノリ科学ネタまで、科学的に解き明かしてくれます。
数学や物理の定理や公式も多く出てくるものの、面白い視点での説明がされて
おり、こういう内容を学校の授業でやってくれれば、理数系の点数も上がった
だろうなぁとも感じました。雑学としても、面白く読むことができる1冊です。

【た行】

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ぢぞうはみんな知っている
【著者名】 群ようこ
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2003年6月20日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】一体どーして、こーなるの!? 娘のお金を勝手に使いまくる母、
      友達になった美男麻雀プロ、家出がちな飼い猫…。抱腹絶倒、怒
      髪天衝きエッセイ。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 群ようこのエッセイは久々に読みましたが、群ようこワールドがしっかりと
書かれ、中でも母親の能天気な行動ぶりには笑わせてもらいました。その親を
しっかりとネタにするあたりは群ようこらしさでもありますが、日常の中の笑
いと怒りが面白おかしく描かれます。

<本紹介>
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【ジャンル】対談集
【著書名】 超弩級
【著者名】 ナンシー関
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2003年12月30日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】マンガ家・東海林さだお、AV監督・バクシーン山下、作家・群
      ようこ、イラストレーター・みうらじゅん等と、ブラウン管に登
      場したあらゆる人々を縦横無尽に切る対談・鼎談集。2003年
      6月刊「無差別級」に続く第2弾。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は一昨年亡くなられたナンシー関の対談集第2弾。対談相手もサブカル
チャー的なな人ばかりで、結構内容としてもそれなりに面白かったです。消し
ゴム版画がやや少なかったのは少々残念でしたが、中々興味深かったです。

【な行】

<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 殴る騎手
【著者名】 森田駿輔
【出版社】 東邦出版
【初 刊】 2002年7月5日
【金 額】 1333円+税
【カバー文】レース中に「殺す」と脅迫、ジョッキールームで鉄拳制裁。時速
      70kmの馬に乗って行う肉弾戦…「競馬」はまさに格闘技。そ
      れで食っている騎手たちは、実はこんなにトンデモない人々だっ
      た! ベテラン厩務員が明かす裏舞台。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 サブタイトルに「JRAジョッキーたちの裏舞台」と書かれていますが、著
者はJRA栗東トレーニングセンターで厩務員をしており、騎手達の舞台裏が
書かれています。ただ、内容としては競馬ファンなら知っているという話が多
く、特に新鮮味は感じなかったのは多少残念ですが、非常に軽く読める内容で
興味のある人なら面白く読めるとは思います。

<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 なぜ通販で買うのですか
【著者名】 斎藤 駿
【出版社】 集英社新書
【初 刊】 2004年4月21日
【金 額】 700円+税
【カバー文】通信販売は日本の小売業界の中で、すでに揺るぎない地位を確保
      した。その中にあって、カタログ販売という業態を頑固なまでに
      守り、独自の立場を堅持している(株)カタログハウスが発行し
      ているのが「通販生活」である。なぜこれが圧倒的信頼と支持を
      勝ち得るにいたったのか。通販業界の伝説的人物であり、カタロ
      グハウスの現役社長である著者が、自らの失販を省みつつ真摯に
      綴る「通販の真実」。消費者の心理をどう読み込むのか、誠実に
      消費者と向き合うとはどういうことか。通販の歴史を辿りながら、
      日本の消費社会の深奥に迫る。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、通販の歴史を辿りながら、消費社会の深奥に迫る内容。著者は「通
販生活」で知られるカタログハウスの現役社長で、消費者の心理、消費者と向
き合うことなどを含め、通販の新しい使用価値も提案しています。ルームラン
ナー、デロンギヒーター、メディカル枕などのエピソードや裏話もそれなりに
面白かったです。

【は行】

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 不肖・宮嶋 国境なき取材団
【著者名】 宮嶋茂樹
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2003年6月20日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】戦場初体験は28歳、戦火のルーマニア。以降ユーゴにアラブに
      アフリカに、銃声と硝煙を追い求め、世界中をゆきゆきてモノに
      した、不肖・宮嶋の血と涙と汗にまみれた戦場取材の集大成。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は戦争、紛争、事件など、あらゆる現場に駆けつけシャッターチャンス
をねらう、報道カメラマン・宮嶋茂樹の、痛快な戦場取材録。銃撃戦を車の下
に潜ってやり過ごすなど命の危険の絶えないルーマニアでの出来事、人目につ
かないところで用を足している最中、目の前に地雷を発見したりするゴラン高
原での野営など、著者の熱意と迫力ある写真が数多く収録され、不肖・宮嶋シ
リーズの集大成ともいえる1冊です。

<本紹介>
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【ジャンル】パニック小説
【著書名】 富士山大噴火
【著者名】 鯨統一郎
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年3月10日
【金 額】 1680円
【カバー文】日本壊滅!? 予兆は揃った。山体の膨張、低周波地震の増加、二
      酸化硫黄濃度の上昇、動物の異常行動、地下マグマの活性化……。
      東京大地震を引き金に動き始めた活火山・富士。あまりにもリア
      ルな近未来的サスペンス。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 物語は、東海大地震による富士山の大噴火を描いたパニック小説。こういっ
たSFサスペンス的なパニック小説は非常に好きで、しばらく読んでいなかっ
ただけに、かなり期待して読んだのですが、テーマは非常に良かったものの、
展開として富士山が爆発するのが後半で、それまでの展開がまとまりなく、ま
た爆発以降も緊迫感が少なく迫力に欠けていたのが残念です。作品としてはそ
れなりの面白さはあったものの、読む前に楽しみにしていた分、読後はやや期
待ハズレでした。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 左腕の猫
【著者名】 藤田宜永
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2004年1月10日
【金 額】 1714円+税
【カバー文】自宅で心筋梗塞で死んだ義母の喉にあった傷は、腹を空かせた猫
      が刺身のニオイに気づいて噛みついたものだったとわかる「葬式
      の猫」など、猫をテーマに描いた6篇を収録。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、猫をテーマとした6つの作品が収録される短編集。中々味わい深い
作品集ではあるものの、別に猫がいなくてもいいんじゃないかという作品もあ
り、猫が好きな人にはお勧めかもしれませんが、特に印象に残るという作品は
少なかったです。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 ポリスマン
【著者名】 永瀬隼介
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2003年12月20日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】亜細亜プロレスの深見甚次郎は小柄で地味な中堅レスラー。花形
      レスラーが君臨するリングの陰で静かに棲息している。しかし彼
      の正体はポリスマン…リングの掟を破った愚か者に真の強さで制
      裁を加える仕事人なのだ…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 地味な中堅レスラー・深見甚次郎は「亜細亜プロレス」のポリスマンでもあ
る。プロレスの世界では、強さを売り物にして、なめたまねをした相手をたた
きのめす役割の人をポリスマンと呼び、団体の威信に懸けて負けるわけにはい
かないファイトをこなす……。
 タイトルからてっきり警察小説だと思っていましたが、いい意味で期待を裏
切る作品でした。単にプロレス小説というだけではなく、ロシアマフィアとの
攻防も含め、格闘シーンも迫力満点で、単純なストーリーではあるものの、最
初から最後まで面白く読むことができました。できれば、もう少しプロレス色
を濃くした方が良かったようにも思いましたが、テンポもよく楽しめた作品で
す。

【ま行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 密事
【著者名】 藤田宜永
【出版社】 中央公論新社
【初 刊】 2004年1月25日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】フリーライターの弥生は45歳、夫に先立たれ、母と娘と暮らし、
      9歳年下の恋人・哲雄がいる。ある日、昔の恋人に再会、彼の依
      頼で歌手・佐和の取材をするうちに、彼女の甥に惹かれてゆく…。
      『婦人公論』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 弥生は45歳のフリーライター。9歳年下の恋人の哲夫と出かけた軽井沢で、
かつての不倫相手の前川と再会する。弥生は前川から、絶頂期に芸能界を引退
した伝説の美人女優・円城寺佐和の自伝のゴーストライターを依頼された。佐
和のもとに通ううちに、弥生は佐和の甥、縄岡と知り合う。人の心にずかずか
と入り込んでくるかのような縄岡に、弥生は揺れ動く……。
 物語は一人称で進む大人の恋愛小説で、藤田宜永らしい作品ともいえるので
すが、作品としては凝った大人の恋愛が描かれるものの、どうもきれいごとで
描かれる場面が多かったのが残念です。

【や行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】インターネット
【著書名】 Yahoo!オークションで儲ける!
【著者名】 秋山繁之
【出版社】 マガジン・ファイブ
【初 刊】 2004年4月21日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】副業で4年間で5000万稼いだ伝説の「転売屋」(転バイヤー)
      が明かす丸儲けの仰天カラクリ! ヤフオクで儲けるための具体
      的な方法、アイディアを体験と実践をベースに分かりやすく紹介!
【満足度】 ★★★★
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 本書は、ヤフーオークションで転売により稼いだ筆者による体験談や情報収
集の方法などが書かれたもの。具体的な転売内容や、オークションで活用でき
るサイトの紹介もあり、オークション利用者(主に出品者)にとっては役立つ情
報が多かったです。オークションに関する本はこれまでも幾つか読んできまし
たが、殆どが初心者向きで、本書は実際の利用者向きの内容で、これまでのオ
ークション本で物足りなさを感じた人でも、読みごたえは感じるでしょう。著
者がやっていたというコミケ本やチケットの転売については現在は実用的では
ないとは思いますが、細かな情報収集の姿勢などは参考にはなりました。

【ら行】

 

【わ行】

<本紹介>
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【ジャンル】短編サスペンス
【著書名】 嗤う闇
【著者名】 乃南アサ
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2004年3月20日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】貴子がイメージした下町と、あまりにも現実はかけ離れていた。
      隙だらけの路地に高速道路の陰に、犯罪者たちはやすやすと身を
      潜め、折あらば住民の人情を利用しようと眼を光らせていた……。
      着任早々の貴子を驚愕させた4つの奇怪な事件。あまりに「個性
      的な」隅田川東署の同僚たち。駆けずり回る彼女に救いの手はあ
      るのか。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、女性刑事・音道貴子を主人公とした短編シリーズの第3作。4つの
作品が収録されている音道シリーズとしても5弾目ですが、過去の事件に触れ
ている部分もあり、シリーズとしての面白さは感じますが、個人的にはこのシ
リーズは長編としてじっくりと読みたいシリーズです。短編としても主人公の
音道貴子の存在感はあるものの、以前よりも主人公のキャラクターが弱くなっ
たような気もしますが、物語としては下町を舞台にそれぞれの作品は読みごた
えはありました。

<本紹介>
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【ジャンル】青春小説
【著書名】 笑う招き猫
【著者名】 山本幸久
【出版社】 集英社
【初 刊】 2004年1月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】ヒトミとアカコは27歳、駆け出しの女漫才コンビ。大学時代に
      知り合い、その後コンビを組んで以来、いい関係が続いている。
      二人の活躍と成長を描いた小気味よい青春小説。第16回すばる
      新人賞受賞作。
【満足度】 ★★★★
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 身長180センチのヒトミと、ちびのアカコの漫才コンビは共に27歳で、
お笑い界ではまだ駆け出しで、たまに仕事があってもギャラは2人で2000
円で、業界でのセクハラも絶えない。そんな悲惨な2人だが、ついにチャンス
が訪れ、テレビのお笑いバトル参戦が決まった。ところが同じ所属事務所の、
かつての売れっ子タレントの恋愛ざたに巻き込まれ、2人はケンカ。そして信
頼していたマネジャーにも裏切られる。これからの2人の活躍は……。
 物語は、お笑い界で活動する主人公の活躍と成長を描いた作品。主人公2人
のコンビのキャラクターは勿論のこと、芸人を本気で育てようとするマネージ
ャー、プロダクション事務所の先輩芸人、社長、かつて同じプロダクションに
いたというアイドルタレントなど、脇役達もうまく展開で活かされ、主人公の
芸人としての幅を広げる過程は、楽しく読むことができました。展開の物足り
なさはやや感じたものの、読後に爽快感を感じる作品です。

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