書評データベース(2004年度10月分)
■2004年10月に掲示板にて紹介された本■
ギャングスター・レッスン 垣根涼介 徳間書店
熾火 東 直己 角川春樹事務所
稼ぐが勝ち 堀江貴文 光文社
42.195 倉阪鬼一郎 光文社
スペース 加納朋子 東京創元社
テロリストが東京を襲う日 柘植久慶 PHP研究所
競馬を動かした人脈の森 山崎正行 コスモヒルズ
映画元ネタ大全集 大滝 功 ぶんか社
年収0円のサバイバル生活術 青木雄二 PHP研究所
本格推理委員会 日向まさみち 産業編集センター
グラスホッパー 伊坂幸太郎 角川書店
秋の花火 篠田節子 文藝春秋
焔 堂場瞬一 実業之日本社
よりぬき読書相談室 特盛すこぶる本編 本の雑誌編集部編 本の雑誌社
十人の戒められた奇妙な人々 倉阪鬼一郎 集英社
青い繭の中でみる夢 山之内正文 双葉社
8月の果て 柳 美里 新潮社
ミサコ、三十八歳 群ようこ 角川春樹事務所
カタコンベ 神山裕右 講談社
古本・貸本・気になる本 出久根達郎 河出書房新社
いまが買い時 山中伊知郎 長崎出版
こんな国はいらない! 鎌田 慧 七つ森書館
回転寿司の掟 松岡大悟 河出書房新社
出口のない海 横山秀夫 講談社
NOTHING 中場利一 講談社
【あ行】
<本紹介>
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【ジャンル】ハードボイルド
【著書名】 熾火
【著者名】 東 直己
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2004年6月28日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】北海道警の組織ぐるみの不正で騒然とする札幌。私立探偵の畝原
は、事件調査中血まみれの少女を保護する。虐待の疵を残す少女
は一体何を見たのか? 警察が隠蔽しようとする戦慄の犯罪者と
は…。私立探偵・畝原シリーズ。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、畝原シリーズの最新作。このシリーズは全て読んでいますが、今回
は北海道警の腐敗にまきこまれた畝原の物語。これまでも「ススキノ・ハーフ
ボイルド」や「駆けてきた少女」で道警の腐敗を書いてきた著者が今回で一応
の物語の中での結果付けをしていますが、前半とは違い終盤は唐突すぎる展開
となっていたのが気になりましたし、展開の曖昧さも感じただけに、畝原シリ
ーズを読んでいるファンでも評価が分かれる作品ではないかと思います。
<本紹介>
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【ジャンル】映画
【著書名】 映画元ネタ大全集
【著者名】 大滝 功
【出版社】 ぶんか社
【初 刊】 2004年8月1日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】ラストサムライは本当は日本の話ではない? 「スパイダーマン
2」「トロイ」「ハリー・ポッター」など、元ネタ刑事が鋭い推
理で徹底的に洗い出した名作・珍作・話題作の元ネタ全部ばらし
ます! 映画のトリビア150連発。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書はカバー文にも書かれているように、映画のトリビア本です。過去、近
年の名作やヒット作からピックアップし、元ネタと思われる作品などを披露し
ており、映画批評家でもある著者ならではの鋭い視点から発見されたものなど、
思わず「へぇ〜」と言ってしまう内容です。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 秋の花火
【著者名】 篠田節子
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2004年7月10日
【金 額】 1619円+税
【カバー文】人生の盛夏を過ぎた頃の恋情は、静かで儚い花火のよう。生きる
ことの痛みと意味を繊細かつ大胆に描く作品集。表題作ほか、
「観覧車」「ソリスト」など全5編。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、仕事においても恋愛においても輝いていたのは昔のことで、今はた
だひたすらに時間が過ぎていくのを見つめる中年を描いた短編集。もてない男
女の変わった出会いをに描く「観覧車」、無責任なジャーナリストたちを皮肉
った「戦争の鴨たち」、痴呆症の姑の介護に疲れた嫁が見知らぬ男との性に焦
がれる「灯油の尽きるとき」など、それぞれに違ったジャンルの作品集です。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 青い繭の中でみる夢
【著者名】 山之内正文
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2004年7月20日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】白昼の公園で4歳の園児が忽然と姿を消した。懸命に行方を追う
保育士の諒子には以前、行方不明になった園児についての苦い過
去があった…。再生を求める母子がのみこまれてゆく哀しき罪の
連鎖を描いた長編ミステリー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
保育園の散歩先の公園で、4歳の園児が姿を消した。父親から、息子を引き
取ったのは自分であり、このまま退園させたいと連絡が入る。保育士の諒子は、
それが父親本人なのかどうか確証が持てず、いなくなった児童を捜しはじめる
……。
物語は、再生を求める母子の哀しき罪の連鎖を描いたミステリ。物語は、複
雑に入り組む中、歯車の狂った家族の姿を少しずつ露呈していきます。家族の
あり方をミステリという形態でうまく活かした作品です。
<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 いまが買い時
【著者名】 山中伊知郎
【出版社】 長崎出版
【初 刊】 2004年7月7日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】スーパー商品の「買い時」、コンビニの「買い時」、100円シ
ョップの「買い時」…。損をしないために、財産を増やすために、
上手に楽しむために、物をうまく買うために、様々な商品の「買
い時」を紹介する。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、様々な商品の買い時についてを取り上げたもので、物だけではなく、
生活に関わる多くの商品が出ています。物の買い時の相場がまとめられている
ものの、知られていることが大半で、内容の新鮮味は特に感じなかったものの、
情報源としては結構役立つ中身ではありました。
【か行】
<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 ギャングスター・レッスン
【著者名】 垣根涼介
【出版社】 徳間書店
【初 刊】 2004年6月30日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】犯罪プロフェッショナルを目指すアキを待ち受ける過酷な試練を
描く、長篇痛快ハードピカレスク。『問題小説』掲載を単行本化。
2001年文芸春秋刊「ヒートアイランド」の姉妹篇。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、カバー文にもあるように「ヒート・アイランド」の続編。前作の主
人公アキは20歳になり、プロの犯罪者チームの一員となり、前作で重要な役
割を果たした柿沢と桃井のチーム、及川の抜けた後にアキが入り込むというエ
ンディングをそのまま引き継いだ形になっています。ただし、前作は違い、連
作短編のような継ぎ接ぎの作品になっており、前作からパワーダウンしてしま
っているのはシリーズの続編としては残念に思います。更に続編も近々出され
るようで、新たな展開を期待したいです。
<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 稼ぐが勝ち
【著者名】 堀江貴文
【出版社】 光文社
【初 刊】 2004年8月10日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】金儲けなんてカンタンです。社長になってカネを動かせ! 日本
を動かせ! ライブドア代表取締役が明かす、「ゼロから100
億、彼のやり方」。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、正に時の人ともいえるライブドア社長・堀江貴文が書いた手記。サ
ブタイトルには「ゼロから100億、ボクのやり方」と記されています。その
ライブドアという社名こそ以前から知ってはいたものの、そんなに稼いでいる
とは思っていなかったですし、特に著者も強烈なキャラクターとは思えません
でしたが、本書ではその個性を垣間見ることができ、ビジネス的というよりは、
著者の考え方はこうなのかという意味で捉える方が気楽に読めるとは思います。
ただ、ベンチャー企業創設以前や、企業買収などの話を多く盛り込んでほしか
ったです。
<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 競馬を動かした人脈の森
【著者名】 山崎正行
【出版社】 コスモヒルズ
【初 刊】 2004年4月27日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】競馬の歴史にこんなに多くのドラマがあったとは…。ほぼ半世紀
近く競馬記者を続ける著者が、日本の戦後競馬史上に起こったい
ろいろな事件や出来事を語る。読むだけで競馬の楽しさがわかっ
てくる一冊。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は競馬記者として競馬と関わってきた著者が、競馬界に携わる人達の知
られざる出来事や話を書いたもので、競馬の歴史も知ることができる内容です。
かなり古い話が多く、余程の古くからの競馬ファンならばより楽しめるのでし
ょうが、個人的には内容が古すぎて、面白味はさほど感じなかったのが残念で
す。なお特別寄稿を岡部騎手が寄せていますが、この寄稿は良かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 グラスホッパー
【著者名】 伊坂幸太郎
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2004年7月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】復讐。功名心。過去の清算。それぞれの思いを抱え、男たちは走
る。3人の思いが交錯したとき、運命は大きく動き始める…。ク
ールでファニーな殺し屋たちが奏でる狂想曲。書き下ろし長編。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
物語は、これまでの伊坂作品とは一風変わった作品で、殺し屋の世界を描い
た物語。無惨にも轢き殺された妻の仇を討つ為に「フロイライン」という非合
法活動を行う会社に何とか潜り込んだ鈴木。しかし、自分の素性がばれかけ、
窮地に陥っていた。拉致してきた後にいる若者2人を殺さないと自分が殺され
る。そんな中、「フロイライン」の社長の息子が何ものかに背中を押され、車
に轢かれた。背中を押した“押し屋”を捕まえるべく鈴木はその男を尾行する
……。
展開もかなり凝っていて、笑えるところはしっかりと笑わせられ、息詰まる
攻防戦と読みごたえある展開で、登場人物も、気の弱い復讐男の鈴木、、罪悪
感のない殺し屋少年・蝉、大男の鯨など、それぞれに個性的で、最初から最後
まで一気に読まされました。
<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 カタコンベ
【著者名】 神山裕右
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年8月6日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】リミットは水没するまでの5時間。洞窟に閉じ込められた調査隊
が危ない! 「贖罪」の思いを胸に、単身、救助に向かった青年
を襲う「殺人者」の恐怖。史上最年少24歳3ヵ月! 江戸川乱
歩賞受賞作。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
山中で発見された人跡未踏の洞窟に、学術調査が行われることになり、そこ
に集まった面々は、それぞれ胸に一物を秘めていた。危険を承知で始まったア
タックは、天候が悪化しての崖崩れが起こり、洞窟へと閉じこめられた。しか
も、洞窟には水没の危険性が迫り、救出活動は困難を極める。閉じこめられた
5人は、状況を察し、脱出のため洞窟の奥深くへと入り込んでいくが、一方で
別の洞窟より進入し、救出を行おうとする一人の男がいた。危険な状況をくぐ
り抜け、ようやく出会った面々と共に危険な脱出行が始まる……。
今年の江戸川乱歩賞受賞作で、かなり期待して読み始めましたが、正直物足
りなさが多く残る作品でした。次々と襲い来る危機的状況とそこからの脱出の
展開は、スピード感と迫力があり楽しめる反面、展開のミステリ部分の弱さが
目に付きますし、全体的に粗さが多く、もう少し展開を凝ってくれれば、いい
テーマだっただけに、残念な点が多かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】コラム
【著書名】 こんな国はいらない!
【著者名】 鎌田 慧
【出版社】 七つ森書館
【初 刊】 2004年4月16日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】国連で戦争反対の声がたかまっているいまこそ、日本が平和憲法
に依拠して「戦争はやめろ」と敢然と主張し、反戦と軍縮のイニ
シアチブをとり、国際社会での役割を果たすチャンスだったのに
…。首相と政府をボイコットせよ!
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、著者が新聞や雑誌で書いたコラムを集めたもの。なぜ「こんな国は
いらない!」と言わなければならないのか? “戦争は防げないことか”“尊厳
を生きる”など、人権と社会を問題意識の俎上に、現代日本の核心を衝いてい
ます。個人的に共感できる部分もあり、また考えが違う面もありますが、日本
の政府、首相についてをじっくりと考えさせられる1冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 回転寿司の掟
【著者名】 松岡大悟
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2004年8月30日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】国民食となった回転寿司。だが、より楽しくお得に食べるための
マナーやうんちくなどは語られる事がなかった。本書はB級グル
メ界の新星・松岡大悟が、回転寿司をもっと身近に堪能するため
のノウハウを余すことなくご披露する。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は「店選びの掟」「食前の掟」「食事中の掟」「食後の掟」「ネタの掟」
と、回転寿司全般についてを取り上げたもの。乾いたお寿司はどこへ、何時に
行くのが一番お得かなどのウンチクから、知られざるマナーやコツの数々を教
えてくれる回転寿司本です。これまで回転寿司に関する本は出ていなかったの
が不思議でもありましたが、ウンチク話は面白かったですし、情報源としても
役立つものが多かったです。
【さ行】
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 スペース
【著者名】 加納朋子
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2004年5月28日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】クリスマス・イブを駆け抜けた大事件のあと、大晦日に再会した
瀬尾さんと駒子。ふたりのキーワードは“謎”。『ななつのこ』
『魔法飛行』に続く、待望久しい駒子シリーズ第三作。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、著者のデビュー作にして代表作でもある駒子シリーズの第3弾。物
語は「スペース」と、「バックスペース」の中編2作品から構成されており、
第2弾の「魔法飛行」から10年以上経っていますが、手紙をモチーフに、フ
ァンタジーミステリとして清々しい作品集となっています。
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】シュミレーションノベル
【著書名】 テロリストが東京を襲う日
【著者名】 柘植久慶
【出版社】 PHP研究所
【初 刊】 2004年5月6日
【金 額】 1100円+税
【カバー文】日本のどこかでテロが起きようとしているんですよ。小型の核か
ダーティーボムか、はたまた原発への攻撃か! 「民間機乗っ取
りによるマンハッタン突入」を見事に予測した著者が、無防備国
家・日本に警告する戦慄のシナリオ!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、「アルカイダのテロ予告は、“日本への宣戦布告である”」と断言
する著者による、シミュレーションノベル。日本の中枢に対するテロを、著者
が「自分がテロリストならここをこう狙う」という想定に基づいて立てられた
シナリオに沿って、驚くべき事態が進行していきます。元傭兵の著者の広い知
識と深い洞察の上に築かれた展開は、実にリアルで、この展開が実際に起きな
いことを願うばかりです。正に日本に警告する戦慄のシナリオです。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 十人の戒められた奇妙な人々
【著者名】 倉阪鬼一郎
【出版社】 集英社
【初 刊】 2004年7月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】ウサギのぬいぐるみをこよなく愛する男、借金まみれのボーイズ
ラブ作家…。たったひとつの戒律で「心の平安」を得られるはず
だった10人。奇妙な味、ブラックな笑いと恐怖の全10話。
『小説すばる』掲載を単行本化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、十戒をテーマにした連作短編集。「戒律」を課され、悪魔の罠には
まって自滅してゆく人々10の物語が収録されています。ブラックユーモアた
っぷりで、倉阪鬼一郎らしい短編だとは思いますが、作品によって面白いもの
とそうでないものが半々ぐらいに分かれており、総合評価としてはまぁまぁと
いう感じでした。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 出口のない海
【著者名】 横山秀夫
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年8月9日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】甲子園の優勝投手・並木浩二は大学入学後、ヒジを故障。新しい
変化球の完成に復活をかけていたが、日米開戦を機に、並木の夢
は時代にのみ込まれていく。死ぬための訓練。出撃。回天搭乗。
しかし彼は「魔球」を諦めなかった。組織と個人を描く横山秀夫
の原点。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、8年前に少年向けノベルスで書き下ろした同題の作品を改稿したも
の。人間魚雷・回天の搭乗者となった大学野球のエースが、鉄の棺桶の中で、
愛国心と生きたいという本能との間で自問自答し、煩悶する物語。戦闘場面の
ほとんどない戦争小説でもあります。これまでの事件ものや刑事ものの作品と
は違い、戦争をテーマとした作品でしたが、丹念な取材をしたことが文中から
も読み取れ、戦争の悲痛さを痛感させられる内容です。できれば甲子園での場
面をより細かく描写してくれれば良かったのにと思いますが、読みごたえある
内容でもあり、特に若い世代に読んでほしい物語です。
【な行】
<本紹介>
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【ジャンル】お金
【著書名】 年収0円のサバイバル生活術
【著者名】 青木雄二
【出版社】 PHP研究所
【初 刊】 2004年1月5日
【金 額】 952円+税
【カバー文】年収0円の時代がやってくる! 実際に収入がなくなったとき、
一体どうすればいいのか、どう乗り切ればいいのか。国も銀行も
助けてはくれない、不遇時代を生き延びる心の在り方とは。青木
雄二からの遺言!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、「ナニワ金融道」でお馴染みの青木雄二のお金、人、運、成功哲学
などをまとめたもの。ムック本で、図解とマンガと文章で、今の時代にどう生
きるべきかを熱っぽく説いており、薄い本ではあるものの、中身はそれなりに
詰まった内容です。これまでの青木氏のエッセイで書かれていることが重複し
ていますが、ポイントがまとめられているため、読みやすく、読みごたえもあ
りました。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 NOTHING
【著者名】 中場利一
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年8月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】大阪ならではの人間味をベースに、現代社会に影を落とす家族や、
人間関係を、切なく明るく描いた短編小説集。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、人と人との純粋な絆を描いた8編の短編集。これまでの著者の作品
とは違い、派手さはなくなっていますが、その分心に響く作品が多かった短編
集でもありました。それでも物語の中には、しっかりと笑いもあり、そして涙
ありと、著者の新境地を開いた作品のようにも思います。特に「岸和田少年愚
連隊」以降は個人的にあまりパッとしない作品が続いていただけに、期待以上
の作品でした。
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 本格推理委員会
【著者名】 日向まさみち
【出版社】 産業編集センター
【初 刊】 2004年7月31日
【金 額】 1100円+税
【カバー文】小中高一貫のマンモス校・木ノ花学園を舞台に、「本格推理委員
会」のメンバーが、古い校舎で起きた幽霊事件の謎に挑む青春学
園ミステリ。第1回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
タイトルから、かなり本格的な推理小説を期待して読みましたが、推理小説
というよりは青春群像劇といえる作品でした。ライトノベルズらしくはありま
すが、謎解き部分も新鮮味がなく、軽さを求める人にはいいとは思いますが、
期待していた分、物足りなさを感じる作品でした。
<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 焔
【著者名】 堂場瞬一
【出版社】 実業之日本社
【初 刊】 2004年7月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】あいつさえいなければ、俺の人生は計画通りだ-。無冠の強打者・
沢崎は大リーグを目指している。タイトルにこだわる代理人の思
惑通り、彼は驚異の打棒を見せるが…。傑作野球サスペンス。書
き下ろし。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
「無冠の帝王」と呼ばれるプロ9年目の沢崎は、残り10試合のペナントレ
ース後、FA権を取得し、大リーグを目指していた。スポーツエージェントの
藍川は、同じチームの4番打者と争ってタイトルを取るよう必死に画策するの
だが……。
物語は、大リーグ入りを目指すプロ野球選手と、代理人との思惑を絡めた野
球サスペンス。タイトル争いとFA権をうまくサスペンスとしており、野球フ
ァンならずとも展開には引きずり込まれることだと思います。実に読みごたえ
ある作品で、野球とサスペンスの面白さがうまくミックスされています。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 8月の果て
【著者名】 柳 美里
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2004年8月15日
【金 額】 2600円+税
【カバー文】幻の五輪マラソンランナーだった祖父の数奇な運命と伴走しなが
ら、死者たちの声を拾い集め、戦前から現代に至る朝鮮半島と日
本の葛藤を描く圧倒的巨編。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
物語の舞台は、第二次世界大戦から朝鮮動乱。この激動の時代を生きた著者
の祖父・李雨哲とその妻、弟・雨根、従軍慰安婦となり本当の名を捨てたナミ
コなど、登場人物の物語を丹念に描いた800ページ強の長編小説。正直読む
のに疲れた分厚さでしたが、従軍慰安婦や国民保導連盟事件の描写など、迫力
ある描写でしたし、タブーに挑戦した著者の姿勢は評価したいと思います。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 古本・貸本・気になる本
【著者名】 出久根達郎
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2004年8月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】古書店主で作家の出久根達郎の、古本・貸本・新刊本など、さま
ざまな本への思い、本にかかわるエピソード満載の、本の魅力を
凝縮したすべての本好きに贈る最新エッセイ集。気になるお客さ
んの寸描なども素敵な一冊。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、本と人を巡るエッセイ集。出久根氏のエッセイは久々に読みました
が、相変わらず本の魅力が詰まっており、また様々な本が紹介されています。
紹介されていた本で、幾つか読んでみたいものもありましたが、じっくりと本
についてを堪能できるエッセイ集です。
【ま行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 ミサコ、三十八歳
【著者名】 群ようこ
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2004年6月28日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】ミサコ、38歳。独身、文芸誌の副編集長。作家とのつきあい、
原稿読み、部下の面倒など忙しい毎日。さらに一人暮らしの父に
妹の結婚問題…。女・38歳は微妙な年頃なのだ!
働く女性の真
実と切実さを、鋭く暖かく描く。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
38歳のミサコは、出版社の小説誌・副編集長の肩書きがある独身女性。か
つての売れっ子作家の我が儘に翻弄し、同期の無責任な仕事への対応に腹の中
で怒り、使えないアルバイトへの不満を蓄積させ、プライベートでは、グラビ
アモデルの妹の仕事ぶりを危惧し、妻に先立たれた父親の老年の恋にヤキモキ
する。肉体の衰えを感じ始め、精神的にも疲れやすいが、どうにかなるだろう
……という主人公の姿を描いています。群ようこ作品らしくアッサリ読める作
品です。
【や行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 42.195 --すべては始めから不可能だった--
【著者名】 倉阪鬼一郎
【出版社】 光文社(KAPPA NOVELS)
【初 刊】 2004年7月25日
【金 額】 857円+税
【カバー文】無名のマラソン選手・田村の息子が誘拐された。犯人側の要求は
「マラソンで2時間12分を切れ」という奇妙なもの。息子の命
を守るためレースに挑む田村だが、彼の力走をあざ笑うかのよう
に第2の誘拐が発生し…。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
全く無名のベテランマラソンランナー、田村健一の長男が誘拐された。犯人
から書面で届けられた要求は「東京グローバル・マラソンにて2時間12分を
切れ」というもの。五輪選考会を兼ねたこの大会には有力選手が連なるが、犯
人の要求するタイムでは五輪代表を狙える数字ではないが、田村にとっては自
己記録を大きく上回る必要のあるかなり難しい記録であった。身代金の要求も
警察の介在を否定する文言もなかったことから、警察も捜査を開始するが、こ
の要求には首をひねるばかり。誘拐事件のことはマスコミに伏せられたまま、
レースは開始された。必死の田村は好走をみせるが、所属会社の社長が、その
大会の最中に誘拐されてしまった……。
マラソンと時限誘拐ミステリという組み合わせで、倉阪作品らしいといえば
らしいのですが、最後の落とし穴は大きく評価が分かれるところでしょう。ネ
タバレになるので詳しく書けませんが、本格推理とは書かれているものの、こ
の作品を本格推理といっていいものかどうか、この点が妙に引っかかる作品で
した。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ブックガイド
【著書名】 よりぬき読書相談室 特盛すこぶる本編
【著者名】 本の雑誌編集部編
【出版社】 本の雑誌社
【初 刊】 2004年6月25日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】読書の悩みはプロにおまかせ! どんな手ごわいお悩みもザクっ
と回答ズバっと解決。感動本から痛快本まで名作取り揃え、とこ
とん楽しむ芋づる式ブックガイド。WEB本の雑誌「読書相談室」
を単行本化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、WEB本の雑誌の「読書相談室」での相談にどーんと答えた内容を
まとめた本の第4弾。ジャンル別に、実に多くの本が紹介されており、相談室
というよりはブックガイドとしての役目をしっかり果たした本という感じです。
何か読みたい本を探したいという人にはうってつけといえるでしょう。
【ら行】
【わ行】
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