書評データベース(2005年度1月分)

 

■2005年1月に掲示板にて紹介された本■

 魔術王事件              二階堂黎人    講談社
 藍の悲劇               太田忠司     祥伝社
 最新 詐欺撃退マニュアル     愛連合詐欺対策委員会 データハウス
 パソコンマナーの掟          きたみりゅうじ  翔泳社
 Fake               五十嵐貴久    幻冬舎
 転落                 永嶋恵美     講談社
 乱歩賞作家 青の謎          池井戸潤ほか   講談社
 サバイバー・ミッション        小笠原慧     文藝春秋
 半夏生                今野 敏    角川春樹事務所
 となりの用心棒            池永 陽     角川書店
 いとしのヒナゴン           重松 清     文藝春秋
 ぼくの本音              小檜山博     柏艪舎
 ちょっと気になる刑務所ライフ!    坂本敏夫     光人社
 空想科学映画読本2          柳田理科雄    扶桑社
 堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方
            堀江貴文 ソフトバンク パブリッシング株式会社
 となりのヒヒヒ            近藤勝重     光文社
 サラリーマン、やめました       田澤拓也     小学館
 異邦人の夜              梁石日      光文社
 リピート               乾くるみ     文藝春秋
 日銀券(上下巻)            幸田真音     新潮社
 砂漠の船               篠田節子     双葉社
 6(シックス)ステイン         福井晴敏     講談社
 ロング・グッドバイ          矢作俊彦     角川書店
 ももこの70年代手帖         さくらももこ   幻冬舎
 競馬のすべて                   メディアアート出版

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 藍の悲劇
【著者名】 太田忠司
【出版社】 祥伝社(NON NOVEL)
【初 刊】 2004年10月20日
【金 額】 838円+税
【カバー文】死体の顔をなぜ青く?藍染が生み出される現場で起きた美しく凄
      惨な殺人事件の顛末。華やかな伝統工芸界を取り巻く、人間模様
      の暗部を描く。作家探偵霞田志郎が活躍するシリーズ最新作。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、霞田兄妹シリーズの最新刊となる第3弾。天才的推理で知られる男
爵こと桐原が美貌の藍染作家・志賀織香を霞田に紹介した。その矢先、彼女の
師に当たる東藤が工房で毒殺。死体はなぜか頭部を藍甕に突っ込んでいた。霞
田は事件解決に挑むが、藍染教室の生徒だった人妻の杉子が死体の顔を青く塗
られて絞殺された。華やかな伝統工芸界の暗部が浮かび上がったとき、犯人の
魔手は織香へ伸びていた……。
 前作から約3年の間がありましたが、主人公の霞田兄妹の推理が今回も冴え
まくり、読みごたえあるシリーズです。次回がシリーズラスト作となるようで
すが、今から楽しみに待っていたいです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 いとしのヒナゴン
【著者名】 重松 清
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2004年10月30日
【金 額】 1714円+税
【カバー文】30年ぶりに現れた謎の生物ヒナゴン。役場の類人猿課に配属さ
      れた信子はその存在を次第に信じるように……井川遙主演で映画
      化決定。
【満足度】 ★★★★★(文句なし!)
End------------------------------------------------
 “ヒナゴン”とは、30年前、広島県の架空の町、比奈町に現れた謎の類人
猿のことで、町興しにも利用されるほど地元民に愛されている伝説の珍獣。そ
のヒナゴンが30年ぶりに現れたという目撃証言で、元ヤンキーの町長イッち
ゃんが、「類人猿課」を設置。ところがこのヒナゴン伝説をめぐり、市町村合
併問題を背景に町長選は泥沼化……。果たして、ヒナゴンは存在するのか?
 物語は、故郷を愛する人達の涙と笑いに溢れた長編人情小説。重松清の長編
作品は久々でしたが、期待を裏切らない面白い作品でした。これまでの作品と
はやや異質の内容ではあるものの、笑いあり、涙あり、そして人情ありと、田
舎町を舞台に素敵な作品に仕上がっています。すでに映画化も決定しているよ
うですが、映画もぜひとも見てみたいです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 異邦人の夜
【著者名】 梁石日
【出版社】 光文社
【初 刊】 2004年10月25日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】果てしない夜を生きる者たちよ! めくるめく夜の六本木を体ひ
      とつで生き抜くフィリピン人不法滞在者・マリア。かつて自らが
      犯した父殺しの罪業に怯える在日韓国人実業家・木村秀雄。そし
      て、その娘・貴子はアイデンティティを求めて氏変更の裁判闘争
      に挑む。国境を越えて生きる者の愛と絶望を描く。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 物語は、フィリピンから日本にやってきた女性、故郷をわけあって逃げてき
た韓国人の男性、そして二世で日本人とのハーフであるその娘が、それぞれに
自分を回復しようと苦闘する様を描いた物語。524ページの分厚さに圧倒さ
れますが、比較的楽に読むことはできました。梁石日の作品としては、これま
での作品と比べてやや淡々と描かれている印象を受けましたが、迫力を感じた
作品です。

【か行】

<本紹介>
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【ジャンル】映画
【著書名】 空想科学映画読本2
【著者名】 柳田理科雄
【出版社】 扶桑社
【初 刊】 2004年10月30日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】ハリウッドを驚愕させた、あの衝撃の前作から3年。『空想科学
      読本』シリーズの柳田理科雄が、再び映画の世界に科学で挑む!
      『少林サッカー』の炎のシュートはどれほどのスピードなのか?
      摩天楼の谷間を渡るスパイダーマンの移動方法の弱点とは?世界
      の人気者となったカクレクマノミのニモが犯した重大なミスとは
      ?『千と千尋の神隠し』の湯屋の営業を支えるために、裏方たち
      がいかなる重労働を強いられているか…などなど、驚天動地のパ
      ニックものから、心温まるファンタジーまで、新旧の話題作、隠
      れた名作を科学的に鑑賞。誰も経験したことのない科学的感動に、
      涙と笑いが止まらない。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は3年前に刊行された『空想科学映画読本』の第2弾。前作同様に、話
題の映画を科学的に解いた内容で、今回は「マトリックスシリーズ」「千と千
尋の神隠し」「スパイダーマン」「ゼブラーマン」など洋画・邦画を問わず、
題材となる作品を数多く取り上げています。これまでの科学本と同じく、暇潰
しになる1冊です。

<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 競馬のすべて
【出版社】 メディアアート出版
【初 刊】 2004年11月3日
【金 額】 762円+税
【カバー文】現役関係者が初めて明かした競馬の神髄。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
 サブタイトルに「現役関係者が初めて明かした競馬の神髄」と書かれている
のですが、騎手や調教師の対談もあり、興味深い内容も多少はありましたが、
それ以上に至る所に競馬予想会社の広告文が載せられていて、まるでそれらの
宣伝雑誌のような感じで、面白さも大きく半減しました。

【さ行】

<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 最新 詐欺撃退マニュアル
【著者名】 愛連合詐欺対策委員会
【出版社】 データハウス
【初 刊】 2004年11月15日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】電子不正請求、フィッシング、進化した最新のオレオレ詐欺等、
      最新ハイテク詐欺の手口の裏側、対策、撃退方法を分かりやす
      く完全解説。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書はタイトルでも分かるように、最新の様々な詐欺についての傾向と対策
を分かりやすく解説したもの。大きく3章に分け、「最近の傾向と対策編」で
は架空請求詐欺やオレオレ詐欺やネット詐欺についてを取り上げ、「詐欺反撃
編」では悪徳業者と法廷闘争や悪徳弁護士への対策、そして「ヤミ金融最前線
編」とマニュアル形式で、難しい法律の内容でも、イラストを交えて読みやす
かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】近未来サスペンス
【著書名】 サバイバー・ミッション
【著者名】 小笠原慧
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2004年10月30日
【金 額】 1524円+税
【カバー文】西暦2013年、美女の頭部を切断する連続殺人鬼を捜査する利
      津とドクター・キシモトの前に立ちはだかるのは封印された過去
      の闇。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 2013年、プロファイリングなどの科学捜査をする部署である警視庁刑事
部犯罪捜査支援室の女性捜査官・麻生利津は、猟奇的な連続首狩り殺人の捜査
を命じられる。捜査を助けるのは、PC内の人工知能捜査官、ドクター・キシ
モト。犯人が死体に残した不可解な写真をもとに、捜査をつづける二人だが。
それを嘲笑うように、新たな殺人が……。
 著者は現役の精神科医で横溝賞作家であるだけに、サイコサスペンスでの精
神部分の描写が細かく、スリリングさが多いに味わえました。主人公の利津と
人工知能捜査官のドクター・キシモトのコンビも良く、人間の多面性や狡さ、
そして心の葛藤は良く描かれています。途中中弛みする部分があり、多少設定
にも難があったようには思いますが、それらの欠点を補うだけの展開があり、
魅力溢れる作品でした。ぜひともシリーズ化しての続編も読んでみたいです。

<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 サラリーマン、やめました
【著者名】 田澤拓也
【出版社】 小学館
【初 刊】 2004年12月1日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】不況に負けず脱サラを果たし、人生を我が手に取り戻す決意を固
      めた51人の転機と決断、そして「その後」を追ったドキュメン
      ト。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、ある日会社をやめて、パン店、書店、居酒屋、僧侶、釣りショップ
、医師、農家、漁師、芸術家など、様々な仕事に散っていった52人にインタ
ビューをおこない、ひとりひとりの辞職の転機、新しい仕事との出会い、そし
て脱サラ「それから」を丹念に聞き取って一冊にまとめたノンフィクションで
す。内容としては、いわゆる脱サラで成功するためのマニュアル本ではなく、
いざ会社をやめてはみたものの、「それから」に悪戦苦闘している姿を始めと
して、涙と笑いと熱い思いに満ちた自らの人生を包みかくさず生き生きと語っ
てくれています。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 砂漠の船
【著者名】 篠田節子
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2004年10月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】ばらばらだ……。何もかも終わった。幹郎は、父と母が出稼ぎ労
      働者であった淋しい家庭に育ったが故に、家族が一緒に暮らす平
      凡な家庭をつくることを第一に生きてきたが……。円熟の直木賞
      作家篠田節子が、細密画のように描くひび割れた家族の肖像。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 物語は、団地に住む何の変哲もない夫婦と高校生の娘の3人家族の日常と、
その裏に潜むそれぞれの影を描いた作品。日常生活の中の危険と破壊される家
族の絆がスリリングではあるものの、連続の偶然性は疑問に感じましたし、影
の部分の印象が強すぎて、読み手によって評価が大きく割れる作品だとは思い
ます。しかしながら家族の地獄絵図を篠田節子らしく描いた異色作です。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 6(シックス)ステイン
【著者名】 福井晴敏
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年11月5日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】存在を秘匿された組織、市ヶ谷・防衛庁情報局で過酷な任務に身
      を投じる工作員の男たち、女たち。20世紀にいくつかの「染み」
      を残した彼らへの、6編の鎮魂歌。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、6つの作品が収録されている短編集で、いずれも存在を秘匿された
市ヶ谷の防衛庁情報局のメンバーが絡む物語。「亡国のイージス」「12Y.O.」
にからむ人物が登場する短編もあり、これまで作品を読んできている人はより
面白さが増す作品です。これまでの作品同様に、諜報組織の人間達が主人公で
すが、年代もバラバラで、より人間性に迫る作品となっており、短編ながら読
みごたえある作品集となっています。

【た行】

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 転落
【著者名】 永嶋恵美
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年7月8日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】ボクの周囲の歯車が狂い始めた。ホームレスとなったボクは、小
      学生の女の子と出会い、その日から少しずつ、歯車が狂い始めて
      いった…。心理サスペンスと叙述ミステリーを融合させた物語。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 “ボク”はかつて暮らしていた所から遠く離れた街でホームレスになった。
やがて小学生の女の子と知り合い、彼女が運ぶ食料と引き換えに下僕となって、
彼女の同級生への復讐を手伝うようになる。だが復讐に飽きた女の子は、ボク
に睡眠剤入りの食料を食べさせ、焼き殺そうと企てる。ボクは以前から知り合
いの女性のアパートに逃げ込むが、2人の暮らしの物語の中から徐々に複数の
子殺し事件が明らかになってくる……。
 物語は、子供殺しをテーマに据えた心理サスペンスで、理解のない夫、責め
るだけの姑、小姑に囲まれ、仕事まで行き詰まった女がとる行動と、2人の主
人公のおのおのの殺しを綴った作品。心理サスペンスと叙述ミステリを融合さ
せた感じで、挫折の果てに救いがない女性達の暗い心理を描き、ゾクゾクとし
た恐怖を感じ、最後まで目が離せない作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 となりの用心棒
【著者名】 池永 陽
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2004年9月20日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】気は優しくて力持ち、情に脆くて女にちょっぴり弱い用心棒の異
      色の人情小説。婿養子に入った巨漢の勇作は一念発起して空手道
      場をオープン。気の優しい勇作はたちまち商店街のよき相談相手
      に。が、肝心の門下生は思うように集まらず…。情に脆くて女に
      ちょっぴり弱い、ユーモアヒーロー小説。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 沖縄出身の勇作は父親の顔も母親の顔も知らず、祖父のもとで育てられた。
その祖父から教えられた空手を武器にアメリカへ渡り、帰国後に夏子の家に婿
養子に入る。そして夏子の勧めから一念発起して空手道場を開くのだが、思う
ように門下生は集まらず。その代わりに頭を抱えるような相談事ばかり……。
 物語は、ちょっと切ない現代のヒーローを描いた作品。物語の舞台が商店街
ということもあって、登場人物は非常に多く、そのため設定が込み入りすぎて
いましたが、それぞれに個性ある登場人物で、展開も中々面白かったです。た
だ主人公のキャラクターが弱く感じ、もう少し個性的に描けば、更に展開の幅
も広がったとは思えました。

<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 ちょっと気になる刑務所ライフ!
【著者名】 坂本敏夫
【出版社】 光人社
【初 刊】 2004年10月11日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】健康食、ダイエット食にも最適の刑務所ごはんを大公開!思わず
      試してみたくなるシンプルライフとは!? "塀の中"の食事情。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 元刑務官の著者が、性別、身長、運動量などによって細かく決められたカロ
リー表、安く手に入る食材、季節の食材、栄養バランス等から作られる春夏秋
冬のメニュー、お正月の特別メニュー、実際に食事を作る炊場、職員食堂など、
今まで知られなかった刑務所の“食”事情を書いたのが本書。中々知ることの
できない刑務所の食事情ですが、マンガも交え、かなり詳しく紹介されており、
中々興味深い内容でした。

<本紹介>
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【ジャンル】コラム
【著書名】 となりのヒヒヒ
【著者名】 近藤勝重
【出版社】 光文社
【初 刊】 2004年8月30日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】大好評『となりのハハハ』の著者が放つ「笑学」シリーズ第2弾!
      となりのオバサン、ギャルから有名人まで、「ほど」を忘れた人
      々のおかしな言動や振る舞いがてんこ盛り。笑いころげながら、
      人生「ほどほど」に生きることの大切さが、じんわりとわかる一
      冊。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、妻の自慢話を紹介して自分を自慢する男、ブランド物のバッグを持
ち安売りの服を着る女、父の一ヶ月の小遣いより高価な買い物を一度にする娘
など、「ほど」を忘れた人々の情けない話を集めたもの。暇潰し的な1冊です。

【な行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 日銀券(上下巻)
【著者名】 幸田真音
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2004年10月30日
【金 額】 1500円+税(上下共)
【カバー文】果てしなく続くゼロ金利政策。しかし、ペイオフ解禁を目前に控
      えた金融市場では、密やかな兆しが現われていた。暴れる市場を
      いかに飼いならすか―量的緩和を巡る暗闇の中、美貌の日銀副総
      裁・笙子は空前絶後の秘策を打った。日銀奥の院に徹底取材、そ
      の政策決定を通して国際市場の動向を予見する経済大作。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 物語は、日銀の金融政策決定過程を舞台に、大人のラブロマンスを織り込ん
だ経済小説。内容的には、読みやすく上下巻の割にはアッサリと読むことがで
きましたが、日銀と国際金融を舞台として面白い設定だとは思うのですが、少
々物足りなさも感じました。登場人物について、もう少し掘り下げてもらいた
かった部分はありましたが、このところの作品に比べると設定としては良かっ
たようには思います。

【は行】

<本紹介>
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【ジャンル】パソコン
【著書名】 パソコンマナーの掟
【著者名】 きたみりゅうじ
【出版社】 翔泳社
【初 刊】 2004年8月6日
【金 額】 1380円+税
【カバー文】パソコンがは苦手だと開き直るその前に。マンガ+エッセイで学
      ぶパソコンマナーの新常識。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、パソコンでついついやってしまいがちなこと、ついつい忘れてしま
いがちなことなど、パソコンに関する数々なトラブルの話を、反面教師なエピ
ソードとして4コママンガ付きで紹介。軽い内容で、やや物足りなさも感じる
反面、パソコンが苦手な人には読みやすいかとは思います。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 Fake
【著者名】 五十嵐貴久
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2004年9月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】賭け金、10億円……。プライドと未来を取り戻すため、4人組
      は手に汗握る世紀の大勝負に打って出た。名画「スティング」を
      超える驚愕の大仕掛け。痛快 至福のエンタテインメント小説。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 探偵の宮本は、西村と名乗る男の訪問を受け、息子の昌史をセンター試験で
高得点を取れるようにして欲しいと依頼を受けた。西村は、宮本が去年別の学
生の受験の際、高得点を取らせた実績を知っての依頼だった。宮本は仕方なく、
かつての親友の娘で東大生の加奈を呼び、最新鋭の機械を駆使してのハイテク
を駆使したカンニングを実施し、成功するかに見えたが、途中で警察に介入さ
れ逮捕されてしまう。そして半年後、しがない記者になっていた宮本の前に、
彼らを騙した違法カジノのオーナー沢田が現われた。宮本は西村と昌史、そし
て加奈を再び集結させ、10億を賭ける勝負に出た……。
 冒頭のカンニング場面から、終盤のポーカーの場面まで一気に読ませ、正に
手に汗握る攻防が繰り広げられます。作品としてはスピード感もあり、ハイテ
ク技術についてもかなり細かく描写され、楽しませてくれる作品ではありまし
たが、登場人物の描写に粗さがあったのと、ネタバレになるので細かくは書け
ませんが、10億円を賭ける仕掛けにもやや無理があったのは減点で、テーマ
は実に良かっただけに、欠点も大きく目に付きましたが、読みごたえある作品
でした。

<本紹介>
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【ジャンル】警察小説
【著書名】 半夏生
【著者名】 今野 敏
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2004年8月8日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】若者たちで賑わう東京台場で、一人の外国人が倒れた。病名不明
      のまま間もなく死亡する男。動き出す、公安、内閣調査室! こ
      れは、想像を絶するテロなのか! ベイエリア分署安積警部補シ
      リーズの長篇書き下ろし。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 若者達で賑わう東京お台場で一人の外国人が倒れた。アラブ系のその外国人
は、身元を保証するものを持っていなかったということから、ベイエリア分署
の安積ら強行班係が捜査にあたるが、公安、内閣調査室も動き出した。その倒
れた外国人の容態から、何らかのウィルスに感染している可能性が高いという
のだが、果たしてこれはバイオ・テロなのか?
 本書は、ベイエリア分署安積警部補シリーズの最新作。このシリーズはこれ
までも読んできていますが、今回はお台場を封鎖したりと、「躍る大捜査線」
さながらの展開で「踊る〜」ファンとしても楽しんで読むことができました。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ぼくの本音
【著者名】 小檜山博
【出版社】 柏艪舎
【初 刊】 2004年10月30日
【金 額】 1524円+税
【カバー文】人生とは何か。鋭い感性で現代をとらえ、文明の危うさを批判し
      つつ人間の未来を洞察する秀逸のエッセイ集。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、札幌で執筆活動を続ける著者が、ここ3年間に新聞、雑誌に掲載さ
れたエッセーなどを厳選してまとめたもの。問題発言を繰り返す政治家、一番
大切なものは「カネ」と言い切る若者たち……そんな現代社会に対する不満や
危機感から、網走支庁滝上町での貧しかった幼い頃の思い出、自分を「魚党」
と言うほど好きな魚や酒、釣りの話、人々の善意を感じた出来事まで、内容は
様々ですが、そんな話題の中から、物で計るのではない本当の豊かさや生きる
楽しみを語り、経験から知り得た大切なものが示されています。著者の内面、
生き方が非常によく伝わる一冊です。

<本紹介>
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【ジャンル】ビジネス
【著書名】 堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方
【著者名】 堀江貴文
【出版社】 ソフトバンク パブリッシング株式会社
【初 刊】 2004年9月7日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】今もっともアツい男・堀江貴文が自らのストーリーを元にカンタ
      ンかつ賢く時価総額1000億円の企業をつくる秘訣を伝授。さ
      らに、従業員、関係会社、買収先など“フツーの人たち”の「勝
      ち馬」見極めストーリーも必見!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 ライブドアの堀江社長の著作は以前にも読みましたが、本書は著者自身の起
業の過程が書かれており、中々興味深い内容でした。特に上場時のリアルな状
況や創業時からの社員との決別などは読みごたえがありました。既存の概念に
とらわれない姿勢を改めて強く感じた内容でもあります。

【ま行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 魔術王事件
【著者名】 二階堂黎人
【出版社】 講談社(KODANSHA NOVELS)
【初 刊】 2004年10月5日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】時は昭和40年代、所は北海道・函館。呪われた家宝として、名
      家・宝生家に伝わる《炎の目》《白い牙》《黒の心》。この妖美
      な宝石の奪略を目論み、宝生家の人間たちを執拗なまでに恐怖へ
      と引き摺り込む、世紀の大犯罪者《魔術王》。密室殺人、死体消
      失、大量猟奇殺人……。名探偵・二階堂蘭子が、冷静沈着かつ美
      的な推理で偽りの黄金仮面に隠された真犯人に挑む!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は「魔王ラビリンス」シリーズの第2弾。北海道は函館を牛耳る財閥宝
生家。東京では宝生奈々が魔王ラビリンスと思しき人物に惨殺された。この事
件解決に関わった蘭子だったが、あっさりと事件を解き明かしはしたもののの、
魔王ラビリンスは既にどこかへ消えており、捕縛は出来なかった。そして、函
館のナイトクラブ・黒蜥蜴で目も覆う惨劇が起きた。捜査陣は二階堂蘭子を招
聘しようとするが、奇しくも同時期に九州は屋久島でおきた双面獣事件に携わ
っていたために函館の事件に駆けつけられず、次々に宝生家の面々を血みどろ
の惨劇が襲う。そして二階堂蘭子は魔術王と対峙しようとやってくるが……。
 約800ページで上下段というノベルズ版としては実に読みごたえあるボリ
ュームでしたが、数々のトリックはそれぞれに大胆かつ巧妙で、本格ミステリ
として楽しめた作品です。特に魔術王と蘭子の対決は読みどころが満載で、次
作も楽しみです。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ももこの70年代手帖
【著者名】 さくらももこ
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2004年9月30日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】「70年代は、全体的に温かい感じがした。」“爆笑の会”手帖
      シリーズ最新作は、70年代の思い出をめぐる。「ちびまる子ち
      ゃん」はじめ、ももこワールドのルーツがもりだくさんのおもし
      ろエッセイ!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 さくらももこの手帖シリーズ最新作の本書は、会話体でのエッセイで、70
年代に流行った歌・テレビ・漫画などをおもしろく取り上げています。懐かし
さがこみ上げてくる内容で、気軽で読みやすく、特に3,40代の世代は懐か
しく楽しめる一冊です。

【や行】

 

【ら行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 乱歩賞作家 青の謎
【著者名】 阿部陽一/藤原伊織/渡辺容子/池井戸潤/不知火京介
【出版社】 講談社
【初 刊】 2004年8月19日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】江戸川乱歩賞50回記念アンソロジー第4弾。平成年度に乱歩賞
      を受賞した作家19人による書き下ろし中編ミステリー・シリー
      ズ第4弾。藤原伊織、阿部陽一、渡辺容子、池井戸潤、不知火京
      介の5人の作品を収録。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 乱歩賞作家シリーズのラストとなる本書「青の謎」ですが、5人の作品が収
録されており、いずれも質の高いミステリが収録されています。個人的には藤
原伊織の「ダナエ」、不知火京介の「盗み湯」が良かったですが、どの作品も
短編ながら読みごたえある作品で、それぞれに楽しむことができました。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 リピート
【著者名】 乾くるみ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2004年10月25日
【金 額】 1571円+税
【カバー文】もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら
      ……。この夢のような「リピート」に成功し、人生の「やり直し」
      に臨もうとしている、年齢も職業もバラバラの十人の男女。彼ら
      は一人、また一人と、次々と不審な死を遂げていきます。誰が
      「リピーター」を殺しているのか?
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 或る日、毛利圭介の元に風間と名乗る男から一本の電話がかかってきた。男
は地震を予知し、その予知は的中した。風見は自分は何度も時間さかのぼって
おり、毛利をその時間旅行へ誘う。さかのぼれる時間は十ヶ月。この時間旅行
に誘われたのは10人。しかし時間をさかのぼり、新生活に入ったメンバー
「リピーター」の人間が次々と殺される……。 物語はSFミステリではあり
ますが、テンポも良く、最初から一気に読まされました。SFの設定とミステ
リとしての狙いはうまいとは感じましたが、ラストがやや肩透かし的で、そこ
までが良かっただけに、やや残念な部分もありましたが、面白い作品でした。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ハードボイルド
【著書名】 ロング・グッドバイ
【著者名】 矢作俊彦
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2004年9月11日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】神奈川県警の刑事・二村永爾は殺人事件の重要参考人ビリー・ル
      ウの失踪と関わった嫌疑で資料部に配置換えされる。事件直後台
      湾で墜落した飛行機を操縦していたらしいビリーは二村宛に書類
      を残していた…。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 神奈川県警の刑事・二村は、酔っぱらいの日系米兵・ビリーと酒を一緒に飲
む友人になるが、ある夜、ビリーは二村の家に来て、横田基地まで自分と大き
な荷物を運んでほしいと依頼された。ビリーは横田から小型ジェットで飛びた
ち、あとにはトランクにつめこまれた女の死体が残された。そして帰ってから
二村と酒を飲もうと約束したビリーは、二度と戻ってこなかった……。
 本書は19年ぶりとなる二村永爾シリーズの最新作のハードボイルドミステ
リー。矢作俊彦の作品を読むこと自体数年振りでしたが、チャンドラーの「長
いお別れ」をモチーフにした作品で、センスの良さを感じるハードボイルドで
す。

【わ行】

 

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