書評データベース(2005年度12月分)
■2005年12月に掲示板にて紹介された本■
銀行頭取 橋口 收 経済界
空獏 北野勇作 早川書房
朱雀の闇 高野裕美子 光文社
国民収奪税 千代田哲雄 祥伝社
破局の舞 千代田哲雄 実業之日本社
枕もとに靴 北大路公子 寿郎社
さすらいの女王 中村うさぎ 文藝春秋
恋より仕事 室井佑月 メディアファクトリー
ヒルズではたらく社員の告白 洋泉社
プロに学ぶ天職学 日本LCA編 日本LCA
女だけの死体ファイル 上野正彦 青春出版社
カラオケを発明した男 大下英治 河出書房新社
シャングリ・ラ 池上永一 角川書店
悪党たちは千里を走る 貫井徳郎 光文社
隠蔽捜査 今野 敏 新潮社
査察機長 内田幹樹 新潮社
パイロット・イン・コマンド 内田幹樹 原書房
吼える駐在 飯塚 訓 文藝春秋
ホリエモンの新資本主義! 堀江貴文 光文社
ひとりずもう さくらももこ 小学館
愛の十三夜日記 おすぎ ダイヤモンド社
ぼくの白状 小檜山博 講談社
その人、独身? 酒井順子 講談社
ストーミーマンディ 牧村 泉 幻冬舎
なぎさの媚薬2 重松 清 小学館
デフォルト 相場英雄 ダイヤモンド社
【あ行】
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 女だけの死体ファイル
【著者名】 上野正彦
【出版社】 青春出版社
【初 刊】 2005年10月5日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】彼を奪った親友をバラバラにした女、死んだわが子と1年半も暮
らした歌手。本当の被害者は誰なのか。死体の悲しい叫びが聞こ
える…。2万体の死体を見続けた監察医が、初めて綴った40年
間にわたる知られざる女の事件簿。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、法医学評論家で著書「死体は語る」でも知られる著者が書いた、女
性による凶悪事件からの事件簿。6章に分けられて、それぞれに5つのファイ
ルとして書かれていますが、母親とは何か、女性とは何かを事件からも考えさ
せられる一冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 悪党たちは千里を走る
【著者名】 貫井徳郎
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年9月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】「誘拐だと? 子供をさらって親を脅迫しようって言うのか。世
の中で一番卑劣な犯罪じゃないか」 真面目に生きるのが嫌にな
った3人が企てる「人道的かつ絶対安全な」誘拐とは? ユーモ
アとスピードたっぷりの誘拐ミステリ。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
詐欺師をしている高杉は、ドジな園部とコンビを組んでいるが、万年金欠で
食べるにも困っており、ペットを誘拐して身代金をせしめることを思いついた。
この計画に、ひょんなことから美女詐欺師の菜摘子も飛び入り参加することに。
ターゲットの犬をいつも散歩させているのは幼い少年で、仕事は簡単そうだが、
ある日、巧と名乗るその少年が突然現れ、親から金を取るために自分を狂言誘
拐してほしいと言い出した。しかもその矢先、何と本当に巧が誘拐されてしま
った……。
物語は、巧妙に仕組まれた誘拐事件と、その裏にある真相を解くべく、詐欺
師達が奔走するユーモア溢れるミステリー。個人的には、面白い展開ではある
ものの主人公達の個性が活かしきれていないようにも思え、結末も呆気なかっ
たのがやや残念ではありましたが、ミステリというよりも痛快劇といえる内容
で、詐欺師達と少年の交流は中々楽しめました。
<本紹介>
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【ジャンル】警察小説
【著書名】 隠蔽捜査
【著者名】 今野 敏
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2005年9月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】警察組織を揺るがす大事件に直面したエリート・キャリア。組織
を、そして自らを守るために、彼が下した決断は…。霞ケ関の本
庁舎でキャリアの孤立無援な闘いが始まった。警察小説の新天地
を拓く書下ろし長編。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
東大卒で46歳の竜崎伸也は、警察庁長官官房総務課長。連続殺人事件のマ
スコミ対策に追われる竜崎は、衝撃の真相に気付いた。そんな折、竜崎は息子
の犯罪行為を知る。保身に走る上層部、上からの命令に苦慮する現場指揮官、
混乱する捜査本部。孤立無援の男は、組織の威信を守ることができるのか?
物語は、自らの正義を主張するキャリアとキャリアの対立。そして組織とし
ての警察庁のとるべき真の危機管理を描いた警察小説。今野敏の正統派の警察
小説ですが、ノベルズ版とは違い、中身もしっかりとしていて読みやすい展開
でもありました。警察内部の隠蔽を上手く物語としている点も非常に良かった
です。
<本紹介>
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【ジャンル】映画
【著書名】 愛の十三夜日記
【著者名】 おすぎ
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2005年9月29日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】辛口おすぎの真価がここに! 門外不出の7年間の映画評。機関
紙『CDV−JAPAN』連載コラム「おすぎのビデ・シネプレ
ビュー」1998年11月〜2005年9月を再録したもの。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
タレントで映画評論家でもある著者が、7年間にわたる、日記形式の映画評
をまとめたのが本書。辛口批評も楽しめますが、今後の映画を観るときの参考
になる内容でもあり、特に映画ファンなら読みごたえある映画評だと思います。
【か行】
<本紹介>
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【ジャンル】銀行小説
【著書名】 銀行頭取
【著者名】 橋口 收
【出版社】 経済界
【初 刊】 2005年9月6日
【金 額】 1714円+税
【カバー文】有力地銀三星銀行に中央官庁から新頭取として招き入れられた山
岡孝雄。そこで、待っていたものは、院政を狙う老獪な会長とそ
の下で、効率や変革を求めない硬直した組織だった。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
著者は、国土庁の事務次官を経て、公正取引委員長、更には広島銀行の頭取、
会長を歴任し、本書はフィクションではあるものの、経験に基づかれた作品。
頭取経験者が描く銀行小説ということで読んでみましたが、エンターティメン
ト性は特に感じませんでしたが、実際の銀行組織についてなど、他とは違う銀
行小説の印象を受けました。著者は今年の7月に亡くなったとのことで、本書
は遺作にもなりましたが、頭取について分かりやすく書かれた作品でした。
<本紹介>
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【ジャンル】SF
【著書名】 空獏
【著者名】 北野勇作
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2005年8月31日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】空っぽの獏が食べる空爆の夢はあまりにも空漠としているけど、
そこに広がる空は泣きたいほどきれいで…。10の掌篇と9つの
短篇が織りなす、不条理で優しい戦争。北野版「スローターハウ
ス5」。書き下ろし。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
本書は、10のショートショートと9編の短編で構成された戦争SF小説。
不条理なSF作品とでもいうのでしょうか、説明が難しい作品集で、読み手に
よっても評価が分かれる作品だとも思います。著者の作品は初めて読みました
が、イメージとしては面白いとは思うものの、どうも読後がスッキリしない作
品集でした。
<本紹介>
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【ジャンル】経済サスペンス
【著書名】 国民収奪税
【著者名】 千代田哲雄
【出版社】 祥伝社
【初 刊】 2005年9月10日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】企業の生殺与奪を握る格付け情報が漏洩、犯人とされた首席アナ
リスト梅木は、潔白を証明すべく戦ううちに、事件の陰に政府の
財政破綻回避の新税・財産税に絡む大きな陰謀が隠れていること
に気づく…。緊迫の経済サスペンス。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
物語は、政府の財政破綻回避の新税・財産税を阻止しようとするアナリスト
の奮闘を描いた経済小説。格付け情報の漏洩疑惑の背後にある国の新税構想を
舞台に、主人公である経済アナリストの闘いが描かれているのですが、単なる
経済小説ではなく、サスペンス仕立てとしていることもあり、最初から最後ま
で目が離せない展開が続きます。また、日本の政府の先送り体質の怖さを鋭く
追及している点も非常に良かったです。著者は元経済記者で、証券、金融、為
替などを取材していたとのことで、その分緊迫感ある経済サスペンスとして読
み応えある物語に仕上がっています。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 恋より仕事
【著者名】 室井佑月
【出版社】 メディアファクトリー
【初 刊】 2005年8月9日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】腹が立ったらまず考える、これが大人ってもんよ。ムロイ流生き
抜くコツ、教えます。『fromA』連載の「バイトレッスン」
「ライフレッスン」、『ダ・ヴィンチ』連載「ザ・感動」を加筆・
修正したエッセイ集。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、作家として小説やエッセイの連載を月に十数本持ち、テレビでも、
ワイドショーやバラエティにも数多く出演し。シングルマザーでもある著者の
日々を通じて得たことが書かれたエッセイ集。個人的には、室井佑月は作家の
高橋源一郎と不倫逆奪結婚した時からあまり好きではなかったのですが、最近
多くテレビで見る機会も多く、エッセイも以前よりも面白くなったかと思い、
最新の本書を読んでみました。本音が多く書かれているので、女性は共感でき
る人も多いんじゃないかとは思いますが、個人的には特に印象的なところはな
く、可もなく不可もないエッセイという感じです。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクションノベル
【著書名】 カラオケを発明した男
【著者名】 大下英治
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2005年9月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】カラオケによって世界の夜を変え『タイム』誌で「20世紀で最
も影響力のあった日本人6人」に選ばれた井上大佑。その七転び
八起きの半生をカラオケの歴史とともに描くノンフィクション・
ノベル。映画「KARAOKE」原作。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、カラオケを発明した井上大祐の数奇で波乱に満ちた半生を描きつつ、
カラオケ業界の歴史も明らかにしたドキュメント。久しぶりに大下英治のノン
フィクションノベルを読みましたが、題材とした井上大祐氏の高校時代からイ
グノーベル賞を受賞するまでを丁寧な書かれています。以前に井上大祐氏につ
いてはテレビで特集していたことがあったので、知ってはいたのですが、カラ
オケ業界のことやカラオケの歴史についても興味深かい内容でした。映画化は
知りませんでしたが、ぜひ映画も見てみたいです。
【さ行】
<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 朱雀の闇
【著者名】 高野裕美子
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年8月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】夜空を彩るのは追善の花火。天かける紅蓮の朱雀。あれは、復讐
の炎なのか? 運命の波に翻弄される二組の兄妹描く、鮮烈なる
長編サスペンス・ロマン! 憎しみは、どこまで人を惹きつける
のだろう…。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
飛騨の雛乃村には東西両横綱と称される、鮎川酒造と天青酒造の2つの酒蔵
があった。。十数年前、天青酒造が火事で全焼した日から、両家に生まれた2
組の兄妹の運命の歯車が軋み出した。熊野の追善花火大会の最中に起きた不可
解な爆発事件。現場には、2つの酒蔵の「妹」がいた。二人の関係が、事件を
引き起こしたのか? そして悲劇は始まったばかりだった……。
物語は、花火と酒蔵という伝統的な世界を舞台に、兄と妹、親子の愛憎が交
錯するサスペンス。前半やや展開が中弛みしていたものの、後半は一気に読ま
され、サスペンスドラマを見ているような感じでもありました。ドロドロとし
た愛憎劇が描かれる作品で、サスペンスドラマ好きにはお勧めかと思います。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 さすらいの女王
【著者名】 中村うさぎ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2005年6月10日
【金 額】 1286円+税
【カバー文】豊胸手術でDカップに変身。渋谷区に遷都したり、TV番組のレ
ギュラーが決まったりと「巨乳元年」を謳歌する女王様。そんな
中、なんと癌疑惑が勃発して…。「ショッピングの女王」新装開
店! 『週刊文春』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、「週刊文春」連載中のエッセイをまとめたもので、これまでの「シ
ョッピングの女王」シリーズから「さすらいの女王」シリーズとなりましたが、
内容は「ショッピングの女王」シリーズのように、区役所との滞納バドルもあ
り、相変わらずのハチャメチャなエピソード満載のエッセイ集です。
<本紹介>
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【ジャンル】SF
【著書名】 シャングリ・ラ
【著者名】 池上永一
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2005年9月22日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】熱帯となった東京。都心の気温を下げるために東京は世界最大の
森林都市へと生まれ変わる。しかし地上は難民で溢れ、積層都市
アトラスに居住できる者は僅かだった…。地球再生の物語。月刊
『Newtype』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
地球温暖化の影響で東京は熱帯の都市へと変貌し、都心の気温を5℃下げる
ために日本政府が選んだのは巨大建築「アトラス」の建造だった。富める者は
空中都市で、貧しい者は地上のジャングルでの移住計画だが、地上は難民で溢
れ、積層都市アトラスへと居住できる者はごく僅かだった。そして地上の反政
府ゲリラは森林化を阻止するために立ち上がった……。
本書は上下段約600ページと、非常にボリュームのある作品ですが、その
ボリュームが全く気にならない展開でした。地球温暖化で熱帯となった近未来
の東京が舞台ですが、展開がページを進むにつれて幅が広がり、地球温暖化と
いうテーマは勿論のこと、近未来の政治、経済、文化をシミュレーションして
息を付かせぬ展開が続き、ラストにも驚きの結末が用意されています。読んで
いて「風の谷のナウシカ」も頭をよぎりましたが、読み応えあるSF作品で、
できることなら映画化してほしい作品です。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 査察機長
【著者名】 内田幹樹
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2005年7月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】ミスひとつで資格が剥奪される。機長の誰もが恐れる査察飛行、
その長き1日が始まった。成田発NY行き、村井機長の隣席にい
るのはカミソリのように鋭い査察機長、氏原だった…。操縦席の
真実に初めて迫る、本格航空小説。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
機長2年目の34歳の若手パイロットの村井は、成田発ニューヨーク行の北
米路線で初の査察審査に臨んだ。同乗するのは、復路に審査を受ける元教官の
50代のベテラン機長と、チェックの厳しさで知られ次期査察室長ともいわれ
る40代の査察機長の2人。ミスがあれば資格を失いかねないが、プロが目指
すべき仕事とは何かが次第に浮き彫りにされていく……。
本書は、定期便の機長なら必ず受けなければならない路線審査を題材に、狭
いコックピットで交錯する人間の心理を浮かび上がらせた物語。国内線、国際
線で操縦かんを握り、20年以上にわたって操縦教官も務めた著者ならではの
視点で、フライトの詳細も描かれます。航空小説というよりも人間ドラマが描
かれる展開ですが、査察を題材としたそれぞれの心理や、知られざる航空業界
についてなど、中々興味深い物語でした。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 その人、独身?
【著者名】 酒井順子
【出版社】 講談社
【初 刊】 2005年6月27日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】男性の話題になると「その人、独身?」と聞かずにはいられない。
3DK(30代・独身・恋人ナシ)の「真性負け犬」の胸の内を
つづる爆笑エッセイ。『週刊現代』2004年1月〜2005年
4月連載を収録。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
話題となった「負け犬の遠吠え」の著者のエッセイ集。その「負け犬の遠吠
え」はタイトルが先行して、エッセイの中身はあまり話題とはなりませんでし
たが、爆笑エッセイと書かれている割には、それほど面白いという感じではな
く、時事的内容のものなどは、もう少し鋭い視点で書いてほしかったとは思い
ます。
<本紹介>
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【ジャンル】犯罪小説
【著書名】 ストーミーマンディ
【著者名】 牧村 泉
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2005年7月10日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】私は人殺しだ…。倉田諒子は少女のころ、肉親を殺した。以来、
心の中に降り続ける雨が止むことはない。31歳のある日、諒子
はミチルという家出少女と出くわした。それが最悪になっていく
日々の始まりだとは気づかずに…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
5歳のときに母を、11歳のときに姉を殺した主人公・倉田諒子は、この2
0年間、心に雨が降り続ける「余生」をすごしてきた。だが、31歳の誕生日
を迎え、彼女の日々がめまぐるしく動き出した。ストーカーによる深夜の電話、
相次ぐ奇異な贈り物、不倫相手への脅し……。そして、不可思議な家出少女・
ミチルとの出会いによって、悪夢のような事態に巻き込まれていく……。
物語は、ホラーサスペンスともいえる、かなりダーク色の濃い作品で、特に
前半のインパクトはかなり強烈でした。肉親を殺した主人公に次々襲う悪夢の
事態は、展開も目が離せず、印象が強く残る作品です。
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】経済小説
【著書名】 デフォルト
【著者名】 相場英雄
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2005年10月6日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】日本銀行、財務省、金融庁、大手都市銀行のトップエリートたち
による腐敗の構造が、真実を知るエコノミストを死に追いやった。
復讐に立ち上がった同志たちは、日銀をデフォルト(債務不履行)
に追い込むシナリオを描く…。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
「不良債権問題が終わったなんて嘘じゃないか」。真実を暴いたあるエコノ
ミストの死をきっかけに、新聞記者、凄腕ファンドマネジャー、ハッカーらが
手を組んで復讐に立ち上がる。日銀をデフォルトに追い込み、腐敗の構造の上
にあぐらをかく金融セレブたちに一泡吹かせることはできるのか……。
本書は、第二回ダイヤモンド経済小説大賞受賞作品。物語は、仲間のエコノ
ミストが金融関係者により死に追い遣られたことで、その仲間たちが日銀をデ
フォルトに追い込むために立ち上がるという展開で、金融市場を舞台に描かれ
ています。債務不履行に追い込む設定は面白いと思いましたが、個人的にはも
う少し凝った仕掛けを描いてほしかったです。それでも著者は経済ジャーナリ
ストなだけに、迫力ある経済小説に仕上がっています。
【な行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 なぎさの媚薬2
【著者名】 重松 清
【出版社】 小学館
【初 刊】 2005年7月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】過去に戻れることができるなら。もう一度すべてをやりなおすこ
とができるなら。ぼくは、あの夜のあなたを、抱きたい。不思議
な娼婦・なぎさが男たちに見せる、一夜の夢。『週刊ポスト』連
載を加筆改稿。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
渋谷に現れる夜の女・なぎさ。情事の後、彼女から渡される媚薬を服むと青
春時代に戻り、当時憧れていた女性とセックスをする切なく甘い夢を見るとい
う。しかし、どうしたらなぎさに会えるのかは誰も知らない。噂では、深い孤
独を背負った男の前に、なぎさは現れるのだという。そのなぎさと出会った哲
也は、かつてのバンド仲間の真理子の死を知り、過去へ遡る。そして造り酒屋
の次男の圭は、ひと回り以上離れた兄の二人の嫁の悲しい人生を思い、過去へ
と遡る……。
物語は、前作「なぎさの媚薬」の続編となりますが、前作同様に官能的要素
は強いものの、重松清らしく、しっかりとした人間ドラマが描かれており、男
女の想いを作品で上手く表現しています。
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】経済サスペンス
【著書名】 破局の舞
【著者名】 千代田哲雄
【出版社】 実業之日本社
【初 刊】 2005年7月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】日本有数の企業グループの極秘プロジェクトに国際財閥のテーラ
ー一族が立ちはだかった。テーラー側は為替市場で日本売りを仕
掛け、日本経済に壊滅的打撃を与えようと画策。為替市場の行く
末は。書き下ろし金融謀略サスペンス。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
日本有数の企業の危機管理会社に勤務する飯沼は、グループのトップである
邦和銀行の副頭取にグループ各社のリスク対策のプロジェクトのために呼び出
された。その一方で、国際財閥のテーラー一族は為替市場で日本売りを仕掛け、
日本経済に大打撃を与えようと画策する。その動きを阻止しようとする飯沼ら
との激しい攻防で為替市場はどうなっていくのか……。
物語は、為替市場を舞台とした経済サスペンス。昨日読んだ「国民収奪税」
も非常に良かったですが、本書では日本売りと金融情報テロを舞台とし、緊迫
感溢れるサスペンスで、実に読み応えがありました。著者の作品には今後も注
目したいです。
<本紹介>
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【ジャンル】ビジネス
【著書名】 ヒルズではたらく社員の告白
【出版社】 洋泉社
【初 刊】 2005年10月8日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】人気ネット企業は平社員でもおいしい、のか? ネット企業の現
役&元社員たちが激白! 働く立場からの実態を完全公開。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、ヤフー、楽天、ライブドアなど有名IT企業の実態を、働く者の立
場から検証したもので、社員の実像、生の声を伝えています。働き心地、仕事
のやりがい、そして報酬や評価、労働時間、雇用ポートフォリオの導入……な
ど、実際の現場の様子が社員への取材で明らかになっています。IT企業の社
長の著書は近年非常に多く出版されていますが、社員の声や会社の働く実態と
いうのは中々見えてこないだけに、本書は新鮮な内容でもあると同時に、ネッ
ト企業の社員の過酷さも伝わってきます。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】インタビュー
【著書名】 プロに学ぶ天職学
【著者名】 日本LCA編
【出版社】 日本LCA
【初 刊】 2005年11月9日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「人ができなかったこと」や「人が手をつけなかったこと」に挑
みさまざまな分野で「新しい価値」を生み出してきた25人にイ
ンタビュー。なりたい自分になるヒントがここにある。Webサ
イト『イノベーティブワン』を書籍化。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、日本LCAが運営するサイト「イノベーティブワン」でのインタビ
ューで取り上げた25人を書籍化したもので、ここに登場する人はいずれもそ
の道の達人といえる人達ばかりですが、その人達の仕事に対する考え方や仕事
哲学、その仕事に至る過程など、インタビューの中から“天職学”を掘り起こ
しています。登場する25人は様々な職種の人達ばかりでもあり、著名な人か
ら、有名ではないもののその道の達人といえる方まで、多岐に亘っています。
インタビュー本としては、決して短くまとめたものではなく、読み応えある内
容で、ビジネスの参考になる話は勿論のこと、それぞれの人間性についても興
味深く書かれており、それぞれ最後にインタビューアーが「聞き手から」とし
てまとめの一文が書かれていますが、見事にインタビュー内容をまとめていま
す。インタビューが書かれる書籍や雑誌は多いですが、中々読み応えのあるも
のは少ないだけに、本書はビジネスマンだけではなく、これから起業を目指し
たり、就職する若者にもお勧めしたい一冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】パニック小説
【著書名】 パイロット・イン・コマンド
【著者名】 内田幹樹
【出版社】 原書房
【初 刊】 2005年10月31日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】その時、大音響とともに物が見えなくなるほどの振動が発生し、
次の瞬間には窓の外に火柱があがり、乗客の体は飛んだ…。元・
国際線パイロットが描いたパニック・リアリズム小説。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
ロンドンを夕刻に飛び立ったNIA202便は、137名の乗客乗せて東京
へ向かった。シベリアを越え、日本海上空に入り、成田到着まで一時間あまり。
あとは安全に着陸するばかりだったのだが、異変はそこから始まった。大音響
と共に第2エンジンが火を噴いて爆発し、機体に穴が空き、乗客ははじき飛ば
され、機体は急降下。更に機長は倒れ操縦不能に。この絶体絶命の事態に、い
かにして着陸するのか……。
本書は1999年に刊行し、サントリー・ミステリー大賞優秀作品賞受賞し
た同題作品を新装したものとのこと。特に第2エンジンが火を噴いてからの機
内の様子は迫力満点で、リアルな恐怖も感じました。多少展開に欠点を感じる
部分もありましたが、6年前の作品としては古さも全く感じませんし、最初か
ら最後まで目が離せず、物語に引き込まれる面白さがありました。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】警察小説
【著書名】 吼える駐在
【著者名】 飯塚 訓
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2005年9月25日
【金 額】 1524円+税
【カバー文】里見雄大、群馬県巡査、生涯一駐在。検挙成績トップも、出世競
争に背を向ける男の「真のプロフェッショナル魂」溢れる奮闘記。
これぞ、わが天職! 『捜査研究』連載に加筆し、まとめる。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
28歳の里見雄大は、都内の大学を卒業しながら、あえて駐在所勤務を希望
した変り種。その里見が、昭和20年から30年代の群馬県に点在する無医村、
ダム建設工事現場、豪雪地区など、誰もが敬遠する曰くつきの駐在所を渡り歩
き、愛すべき悪漢たちと格闘する姿を描いたのが本書。実話を基にしており、
著者は元警察署長を歴任しているだけあって、読み応えある物語でした。時代
背景が昭和20〜30年代と古いものの、主人公の里見雄大の実直な姿に好感
がもてます。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ビジネス
【著書名】 ホリエモンの新資本主義!
【著者名】 堀江貴文
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年5月5日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】お金持ちになりたいあなた、時代の答えはここにあり。頭をスパ
ンと切りかえて、一刻も早く意識改革を。会社は誰のものか、僕
はどこを見て採用を決めると思うなど、3択式で答えるライブド
ア入社の想定問題集。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
本書は、堀江社長の考えを3択で書かれたもの。内容的には、堀江社長の資
本主義についてが分かりやすく書いてありますが、これまでの著書の中身は殆
ど同じで、シンプルではあるものの、アッサリ読めて僅か10分足らずで読み
終えました。もう少し経済についての理論を書いてほしかったですし、中身の
濃さも詰めてほしかったです。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ひとりずもう
【著者名】 さくらももこ
【出版社】 小学館
【初 刊】 2005年8月10日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】物理部の部室に行ってみると、先輩達が泣いていた。後輩達もう
つむいている。どうやら物理部には全然お客さんが来なかったよ
うだ…。テーマは「青春」。爆笑、そして感動のももこワールド。
書き下ろし全力エッセイ。
【満足度】 ★★★
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本書は、6年振りの書き下ろしエッセイで、学生時代から漫画家さくらもも
こが生まれるまでを描いた自伝エッセイとなっています。これまでのシリーズ
もののエッセイとは違うため、どちらかというと笑いが少ないですが、自分の
学生時代をつい思い出してしまうエッセイでした。
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 ぼくの白状
【著者名】 小檜山博
【出版社】 講談社
【初 刊】 2005年8月5日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】北海道の極貧生活の中で過ごした青春時代。教育について、社会
について。涙と笑いの中に気づかされる生きていくうえでの本当
の価値。泉鏡花賞作家のこころふるわせる珠玉のエッセイ。
【満足度】 ★★★★
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本書は、著者の半生記を書いたエッセイ集。貧しかった少年時代の文学遍歴、
地元新聞社への入社、作家になるまでが書かれ、北海道の郷土愛、現代社会へ
の疑問、還暦過ぎての志など、心に響くエッセイが集められており、本当の豊
かさとは何かを改めて考えさせられる一冊です。
【ま行】
<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 枕もとに靴
【著者名】 北大路公子
【出版社】 寿郎社
【初 刊】 2005年8月31日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】2001年3月からインターネットの「エンピツ」という公開日
記サイトに、「なにがなにやら」というタイトルで酒まみれの日
々を書き綴ったものをまとめる。
【満足度】 ★★★☆
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本書は、ネット上のブログを本にまとめたエッセイ。サブタイトルの「ああ
無情の泥酔日記」の方がエッセイ内容をよく表していると思いますが、酒を交
えた面白いエピソードがここでは数多く書かれています。著者は札幌在住のフ
リーライターとのことで、同じ北海道人としても楽しみながら読むことができ
ました。
【や行】
【ら行】
【わ行】
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