書評データベース(2006年度1月分)
■2006年1月に掲示板にて紹介された本■
2006年版 この恋愛小説がすごい! 宝島社
犯罪有理 森田靖郎 毎日新聞社
内部告発者 滝沢隆一郎 ダイヤモンド社
噂の女 神林広恵 幻冬舎
三十路のカサブタ 上田良子 情報センター出版局
四つの嘘 大石 静 幻冬舎
暗礁 黒川博行 幻冬舎
あなたが名探偵 泡坂妻夫ほか 東京創元社
丑三つ時から夜明けまで 大倉崇裕 光文社
カオス 梁石日 幻冬舎
記憶の食卓 牧野 修 角川書店
千日紅の恋人 帚木蓬生 新潮社
第四の射手 鳴海 章 実業之日本社
ハルカ・エイティ 姫野カオルコ 文藝春秋
日々の泡 宮崎誉子 河出書房新社
館島 東川篤哉 東京創元社
産地直伝の食材の裏ワザ ホームライフセミナー編 青春出版社
あなただけではない円形脱毛症 円形脱毛症を考える会編 同時代社
バレンタイン監督の人材活用術 伊藤伸一郎 ぱる出版
イマイと申します。 日本テレビ「報道特捜プロジェクト」編ダイヤモンド社
この「ウマ家」がスゴい! 井崎脩五郎/須田鷹雄 廣済堂出版
小泉純一郎と日本の病理 藤原 肇 光文社
大阪破産 吉富勇治 光文社
アンボス・ムンドス 桐野夏生 文藝春秋
埋み火 日明 恩 講談社
【あ行】
<本紹介>
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【ジャンル】手記
【著書名】 噂の女
【著者名】 神林広恵
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2005年9月25日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】88年に入社して04年に休刊。気がつくと前科者になっていた
私。何度も辞めようと思ったがその度に事件が起き、とうとう最
後までお世話になっていた。『噂の真相』に青春の16年間を捧
げてしまった美人編集者が舞台裏激白。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、「噂の真相」の編集者であった著者が、入社してから休刊になるま
での日々を書いた手記。1995年に著者は「噂の真相」編集長・岡留安則と
一緒に、東京地方検察庁特別捜査部から名誉毀損で起訴され、本書では、この
刑事裁判についても詳しく書かれもこれが非常に興味深かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】ハードボイルド
【著書名】 暗礁
【著者名】 黒川博行
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2005年10月25日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】建設コンサルタントの二宮啓之を、三たび誑し込んだヤクザの桑
原保彦。次なる獲物は数十億に及ぶ闇のマル暴対策費。そのシノ
ギは壮絶な裏金争奪戦に! 「国境」に続くハードボイルド巨編。
『東京スポーツ』連載に加筆。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、「疫病神」「国境」に継ぐ二宮と桑原のシリーズ第3弾。運送会社
による現職警察官の接待麻雀の代打ちにヤクザの桑原はコンビの二宮を呼ぶの
だが、その運送会社に億単位の暴力団対策の裏金の存在を知った桑原は、その
金を掠めるために日本国中を飛び回り、裏金争奪戦は壮絶な争いとなっていく。
金に対する執着心はシリーズを通して描かれていますが、ヤクザの桑原と建設
コンサルタントの二宮のコンビは相変わらず痛快で、最初から最後まで目が離
せませんでした。シリーズを通さなくとも単本だけでも楽しめるとは思います
が、シリーズの続きの期待も膨らみ、次作が今から待ち遠しいです。
<本紹介>
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【ジャンル】短編ミステリ
【著書名】 あなたが名探偵
【著者名】 泡坂妻夫ほか
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2005年8月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】『ミステリーズ!』から生まれた珠玉の犯人当てミステリを単行
本化。泡坂妻夫、西沢保彦、法月綸太郎ら7人の人気作家からの
挑戦に、あなたは解答を出せますか?
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
本書は、泡坂妻夫、西澤保彦、小林泰三、麻耶雄嵩、法月綸太郎、芦辺拓、
霞流一の7名のミステリ作家が、それぞれに本格犯人当てミステリを描いた短
編ミステリ集。事件編と解決編と分けられているのは珍しい体系でしたが、こ
れが読みにくく感じましたし、作品の面白さという点でも、特に印象に残ると
いう程の作品は少なかったです。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 丑三つ時から夜明けまで
【著者名】 大倉崇裕
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年10月25日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】闇金融の経営者が、地下5メートルの書斎で殺害された。現場の
情況が、書斎は「密室」状態だったことを示している。となると
…。「やはり、犯人は幽霊以外にはありえません」!? 奇抜な
設定を巧みに生かした本格推理全5編。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
闇金融「藤倉ワイド」社長・藤倉富士衛門が、自宅の離れ、地下5メートル
にある書斎で殺害された。厳重なロック、テレビモニターによる監視、雨のた
め泥沼と化した庭には不審な足跡も残っていない。密室殺人の犯人は幽霊なの
か?
物語は、密室と幽霊をうまく絡めたSF連作ミステリ。物語の設定の奇抜さ
は面白いと思いますが、個人的にはもう少し現実仕立てのミステリとして描い
てほしかったように思います。
<本紹介>
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【ジャンル】医療
【著書名】 あなただけではない円形脱毛症
【著者名】 円形脱毛症を考える会編
【出版社】 同時代社
【初 刊】 2005年9月2日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】円形脱毛症を正しく理解してください。そして、一人だけで悩ま
ないで…。脱毛が全身に及び、眉毛、まつ毛などすべての毛髪を
失うなどの体験記を収録。医療機関・患者双方へのアンケート調
査結果も掲載。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、仕事柄読みましたが、脱毛症の悩みを持つ患者の会が、同じ症状で
苦しむ人に向けてまとめたもの。髪が抜ける喪失感、悲しみや周囲への怒り、
それらから解放された過程が体験談として丁寧に記してあります。特に円形脱
毛症の仕組みについてや、治療については参考になりましたし、円形脱毛症で
悩んでいる人にはお勧めできる一冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 イマイと申します。
【著者名】 日本テレビ「報道特捜プロジェクト」編
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2005年8月19日
【金 額】 1429円+税
【カバー文】日本テレビ「報道特捜プロジェクト」のイマイ記者は、今日も電
話をかける。悪徳業者のウソ・矛盾点を暴き、相手が根負けして
しまうまで何度でもリダイヤル! テレビ未放送分を完全収録。
これまでの活動を記録した奮闘記。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は日本テレビの「報道特捜プロジェクト」の取材を行う「イマイさん」
の取材実録をまとめたもので、昨年から放映された「海外ロト」や「架空請求」
などの悪徳業者を追いつめるイマイ記者の全軌跡を紹介。加えて、取材済みだ
が諸事情により放送しなかった未放送分の原稿も収録されています。
この番組は、こちら北海道では放送されていないのですが、確か「スーパー
テレビ」で特番として放送した時に見ていて、悪徳業者と電話で闘う「イマイ
さん」の奮闘ぶりが非常に強烈で、本として出されていることを知って読んで
みましたが、イマイ記者の素顔がうかがえる一言コラムなどもあり、非常に興
味深く読むことができました。
<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 大阪破産
【著者名】 吉富勇治
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年10月30日
【金 額】 952円+税
【カバー文】腐敗と放漫財政で税金を湯水のように使ってきた大阪市は、20
09年には破産すると言われている。いったいなぜ、こんなこと
になってしまったのか? 大阪を長年にわたって見つめてきた在
阪ジャーナリストの警告の書。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、大阪の財政の実態を丹念な取材で明らかにしたルポ。職員は根拠不
明な厚遇やヤミ年金の恩恵にあずかり、複数の第3セクターは悉く破綻して財
政は青息吐息状態。このままだと、数年後には財政破綻するのは確実だと言わ
れているものの、市長は突然辞任し、改革派の旗手の女性助役は、「辞めます」
という紙切れ一枚残したまま、行方知れず……。本書は、そんな大阪市の現状
を克明にレポートしています。
マスコミ報道などで、大阪の財政はかなり悪化しているということは知って
いたのですが、ここまで酷い状態とは思いませんで、本書は衝撃的な一冊でも
ありました。第3セクターや職員の厚遇問題については、マスコミでも大きく
報道しているだけに、目新しさはありませんが、破綻後のシミュレーションや
大阪市の財務分析は必見の内容です。また、大阪破綻ということになれば、間
違いなく日本経済に大影響となるだけに、決して他人事ではないでしょう。破
綻本は数多いですが、丹念な取材をしていることもあって、本書は真実味のあ
る内容です。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 アンボス・ムンドス
【著者名】 桐野夏生
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2005年10月15日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】人生で一度の思い出にキューバに旅立った若い女教師と不倫相手
の教頭を帰国後待っていたのは生徒の死と非難の嵐だった…。表
題作をはじめ、煌く7篇を収録した作品集。『オール読物』等掲
載をまとめる。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は表題作を含む7つの作品が収録された短編集。その表題作は、小学5
年生を担任する若い女性教師と不倫相手の教頭は夏休みに、人生で一度だけ、
思い切ったことをしようとキューバに行き、夢のような時を地球の裏側で過ご
したが、帰国した2人を待っていたのは女生徒の死と非難の嵐で、そこには少
女たちの悪意も含まれる物語。特に表題作が一番印象に残る作品でしたが、作
品は人間の心の闇の部分を照らす物語で、桐野夏生らしい作品ともいえます。
いずれも長編としてじっくりと読みたい作品ばかりで、短編としての物足りな
さを感じましたが、登場人物それぞれの悪意は読みごたえがありました。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 埋み火
【著者名】 日明 恩
【出版社】 講談社
【初 刊】 2005年8月20日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】老人世帯で連続する失火による火災。住人は、「不運な偶然が重
なって」焼死。不審に思った赤羽台出張所の若手消防士・大山雄
大は、心ならずも独自に調査を始めるが…。人間の生きがいと尊
厳を問う問題作。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、著者の「鎮火報」の続篇で、消防士の大山雄大が老人宅からの火事
が相次ぎ、その原因を調べる物語。前作からは、主人公の雄大も後輩が出来、
変化が見られますが、消防士の課題やその内容を描いた展開となっています。
派手さの無い作品で、帯からは面白そうなミステリと思っていたため、期待ハ
ズレの内容ではありましたが、シリーズの続編と考えれば、シリーズとしての
その後の主人公の成長ぶりなど、それなりの面白さはありました。
【か行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 カオス
【著者名】 梁石日
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2005年9月10日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】宗教、人種、性別…。秩序から解放された時、誰もが正統にも異
端にもなり得る…。現代社会の歪みを凝縮させた街・歌舞伎町を
舞台に、混沌に潜む人間の業と希望を鮮烈に描く。『ポンツーン』
連載に加筆・修正して単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
韓国人の李学英と金鉄治の2人は、歌舞伎町の夜の街で生きている。その2
人が、大久保界隈に、豪華なクラブを開店しようと計画するが、そこには大金
になる大麻が絡み、中国マフィアの標的にされてしまうことに……。
物語は、新宿歌舞伎町を舞台とした裏社会が描かれ、梁石日ならではといえ
る作品です。登場人物それぞれの野望と欲望を絡ませて、現代の歪みの構造背
景が表現されています。その登場人物の中でも、鉄治の恋人でニューハーフの
「タマゴ」の存在が光り、最近の梁石日の作品の中では、久々に読ませる展開
でした。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 記憶の食卓
【著者名】 牧野 修
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2005年9月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】名簿屋で見た冊子に掲載されていた自分の個人情報。しかも、掲
載されている人間は次々と不審な死を遂げていた…。息もつかせ
ぬ展開と、二転三転する衝撃のラスト。『週刊アスキー』連載に
加筆修正して単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
28歳の折原亮は、様々な名簿を売買する名簿屋に勤めていた。ある日、フ
ト目にした名簿に、自分の顔写真と現住所と共に、住んでいた住所や移転した
日付までが、正確に記載されていたのを見つけた。その名簿に載っていたのは
折原を含めて14人だったが、誰一人として見覚えがなく、買い取った名簿の
リストと照らし合わせてみても、こんな名簿を買った記録は残されていなかっ
た。その名簿を自宅に持ち帰った折原は、深夜のニュース番組で、猟奇的な連
続殺人事件の被害者の顔が名簿に載っていた男性であり、更に連続殺人事件の
被害者全員が名簿に載っていた人物と一致することを知り、事件と名簿との関
わりを調べることにするのだが……。
物語は2つのパートが描かれる作品で、遠藤吾一くんという小学生の過去も
描かれます。読み始めた時はタイトルの意味が分からなかったものの、タイト
ルに繋がる展開の過程は非常に面白く、ホラー要素もあるためゾクゾク感も十
分味わえました。展開が目まぐるしく変化していくものの、そのスピード感も
良く、多少ラストに物足りなさは感じましたが、最初から最後まで一気に読む
ことのできるミステリです。
<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 この「ウマ家」がスゴい!
【著者名】 井崎脩五郎/須田鷹雄
【出版社】 廣済堂出版
【初 刊】 2005年11月15日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】メジロ家、サクラ家、マチカネ家…。勝つ「軍団」、儲かる「一
族」、教えます。血統、馬券術、POG攻略、勝負服、賞金順位
など、200の「家」=競走馬の冠号を大解剖! 究極のオモシ
ロ研究本。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書での「ウマ家」とは、競馬のメジロ、サクラなど冠号のついた馬を、人
間の家族のようにとらえ、それぞれメジロ家、サクラ家という具合に呼んだも
ので、それら各一族の特徴を、データを駆使して分析したシリーズ本。血統だ
けでは説明しきれない競走馬の宿命を解き明かす、いっぷう変わった競馬ウン
チク本。個人的にはウマ家についてよりも、間に収録される著者コンビの爆笑
トークがそれなりに面白かったですが、競馬ファンであればウンチク話が多く、
暇つぶしになる一冊です。
<本紹介>
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【ジャンル】政治
【著書名】 小泉純一郎と日本の病理
【著者名】 藤原 肇
【出版社】 光文社
【初 刊】 2005年10月30日
【金 額】 952円+税
【カバー文】発足以来4年半が経過した小泉政権は、国民のためになる改革を
行ってきたのだろうか。彼は本当に「改革者」なのだろうか?
国民を地獄へ導く「ゾンビ政治」と「賤民資本主義」を分析する。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
著者はアメリカ在住のジャーナリストで、本書は、その著者が小泉政権を批
判した内容のもの。歴代の総理の誕生秘話や代理店による情報操作など、選挙
の実態も明らかにしています。徹底した自民党政治批判で、内容はかなり過激
でもあり、読み手によって大きく評価は分かれる内容だとも思います。個人的
には、小泉内閣の政策に苦言や批判をするのは良いとしても、本書の内容では
噂の範囲でしかなく、情報の裏付けが全く成されていないため、単なる批判本
となっているのが残念でした。
【さ行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 千日紅の恋人
【著者名】 帚木蓬生
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2005年8月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】半ば諦めていた。このままずっと独りだと−。38歳バツ2。父
から継いだ古アパートを管理する時子の前に、その人は現れた…。
ピュアな恋と人生の優しさを謳いあげる、大人のためのラブスト
ーリー。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
バツ2で38歳の時子は、老人介護のパート勤めをしながら父親の残したア
パートの管理人も勤める。このアパートの住民が癖があり、恋愛話を絡めて色
々な事件や出来事が次々起こっていく……。
物語を読んでいて、「めぞん一刻」を思い出しましたが、「扇荘」という古
アパートを舞台とした恋愛小説です。淡々とした流れではあるものの、設定が
しっかりとしていて、大人の恋愛がじっくりと描かれます。帚木蓬生としては
やや意外な作品ではありましたが、それなりに読み応えのある作品でした。
<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 産地直伝の食材の裏ワザ
【著者名】 ホームライフセミナー編
【出版社】 青春出版社
【初 刊】 2005年10月5日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】こんな食べ方があったのか! 北海道のイクラ雑炊はひとかけら
のバターが決め手、かき揚げにオリーブの実をプラスするのが小
豆島流など、産地の人だけが知っている、食材の持ち味を生かし
きるワザ・知恵と料理が満載。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書はタイトルでも分かるように、産地直伝の食材を使った美味しい食べ方
がイラストと共に紹介されています。普段見慣れた食材の、産地ならではの食
べ方など、知ってビックリ、食べて納得の裏ワザが満載です。
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】アクション
【著書名】 第四の射手
【著者名】 鳴海 章
【出版社】 実業之日本社(JOY NOVELS)
【初 刊】 2005年10月25日
【金 額】 857円+税
【カバー文】究極の殺人兵士軍団・ポイズンの一員だったダンテは、因縁の女
狙撃手アンナの対抗馬としてスカウトされる。そこに道警特殊装
備隊の仁王頭と、正体不明の謎の射手が絡む。誰が敵で、誰が味
方なのか? 長編バトル・アクション。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、著者の作品「死の谷の狙撃手」の続編で、スナイパー対スナイパー
の攻防戦を描いた作品。2000mを超える超遠距離狙撃や、軍用ヘリを撃墜
する場面など、迫力ある展開が続きます。鳴海章らしいアクションノベルズで、
前作の「死の谷の狙撃手」は読んでいないですが、シリーズとして読んでみた
いです。
【な行】
<本紹介>
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【ジャンル】読書
【著書名】 2006年版 この恋愛小説がすごい!
【出版社】 宝島社
【初 刊】 2006年1月2日
【金 額】 695円+税
【カバー文】「切ない。トキメク。涙する。」感動のベスト10を発表。「今
年一番感動した恋愛小説は何?」 書評家・書店員・ネットサー
クル主宰者など、恋愛小説好き50人にアンケート調査を実施、
この1年のベスト10を選びました。明日を生きる糧になる恋、
想いだすのも辛い恋、みんなが共感したのはどんな恋? 「名台
詞・名シーンに学ぶ、恋の処世術」など、“恋力”を上げる企画
も満載。スペシャルインタビューは、石田衣良さん、島本理生さ
ん。他では読めないお二人の恋愛観を掲載しています。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
宝島社の「…がすごい!」シリーズもすっかりこの時期の名物本となりまし
たが、「この恋愛小説がすごい!」も読みごたえある内容でした。今年は恋愛
小説もやや不作かも思いましたが、本書を読むと、それなりの充実した作品が
出ていたようにも思います。またベスト10ではないものの、収録されている
石田衣良のインタビューでは、多少ではあるものの作品秘話もあって、非常に
良かったです。個人的には「わたしのBEST6」の最初に取り上げられてい
るので、気恥ずかしい思いも多少ありますが、全体的にも読書の参考になる一
冊でした。
<本紹介>
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【ジャンル】経済小説
【著書名】 内部告発者
【著者名】 滝沢隆一郎
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2004年7月15日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】不正融資を暴く内部告発記事で揺らぐ社内。内部告発者として告
訴された仲田は若手弁護士とともに闘いに挑んだ。経済小説の新
境地を開く問題作。第1回ダイヤモンド経済小説大賞受賞作。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
物語は、内部告発者の容疑をかけられ、会社から告発を受けた元副社長の悲
劇と戦いを描いた物語。昨日読んだ「デフォルト」の前のダイヤモンド経済小
説大賞受賞作ですが、経済小説というよりは、裁判記録を描いた小説といえま
す。展開で疑問に感じた部分もあり、盛り上がりにもやや欠けていて、「デフ
ォルト」よりも一段落ちる作品のようにも思いました。
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 犯罪有理
【著者名】 森田靖郎
【出版社】 毎日新聞社
【初 刊】 2005年8月25日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】公安から逃げた女、カネの夢に侵された男…。底なし沼への回廊
を、密航で結ばれたものどもが堕ちてゆく。「K号犯」窃盗団と
替え玉殺人犯との接点とは。激動の中国をルポし続ける著者が挑
むフィクション。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
天安門事件で当局から逃れた女と、金を求め福建省を旅立った男。密航した
日本で2人の運命は交わり凶悪犯罪へ転落する……。本書は、日本における中
国人犯罪者の実態を書いた作品で、金欲しさの犯行の実態と中国社会の実情を
うまく物語としており、ノンフィクションに近い小説ともいえるでしょう。や
や迫力不足に感じたところもありますが、中国でルポを続ける著者ならではの
視点が活かされている作品です。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 ハルカ・エイティ
【著者名】 姫野カオルコ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2005年10月15日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】ハルカは見合い結婚したが夫はまもなく出征。敗戦を迎え経済的
理由から職業婦人となったことから、ハルカは女性として開花し
てゆく…。昭和の戦前、戦中、戦後をごく平凡に、だが常に前向
きに生きた、一人の女性の物語。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
大正9年、滋賀県で生まれた持丸遙は、淡い恋なども経験しつつ、高等女学
校を卒業後見合いをして結婚。しかし、平凡に見えた人生は、やがて戦争によ
って微妙に変わっていく……。
物語は、普通の一人の女性の生き方を淡々と描いた作品で、著者初のモデル
小説であり、モデルとなった女性は著者の伯母だそうです。物語の中では、夫
婦愛や男女の関係なども盛り込んており、暗くなりがちなテーマではあるもの
の、明るい作品に仕上げています。ここ数年で姫野カオルコの作風も随分と変
わってきましたが、2年ぶりの長編となった本書は新たな更なる転機も予感さ
せる作品でした。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】短編小説集
【著書名】 日々の泡
【著者名】 宮崎誉子
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2005年9月30日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】時給850円(交通費なし)。ランチセットより安い労働&日々
の汗をメール文体で描く、ハートでビートを奏でるタフなプロレ
タリア文学! 川端康成文学賞候補作「POPザウルス(A面)」
ほか、全5編収録。
【満足度】 ★★
End------------------------------------------------
物語は、靴屋さん、本屋さん、コーヒーショップなど、時給で働く販売員を
主人公とした5つの物語。若者達の日常会話やメールのやり取りなどの様子を
描いているのですが、あまり物語らしさがなく、内容は理解できるのですが、
もっと違う描き方があったのではないかとは思いました。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ビジネス
【著書名】 バレンタイン監督の人材活用術
【著者名】 伊藤伸一郎
【出版社】 ぱる出版
【初 刊】 2005年10月21日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】万年Bクラスの千葉ロッテ・マリーンズを劇的に変えたバレンタ
イン監督。その人の使い方・活かし方・人身掌握術の神髄と哲学
を、ビジネスにどう生かすかまで考察。その野球哲学には、ビジ
ネスを超えた生き方への共感がある!
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
サブタイトルに「低迷するロッテ・マリーンズを劇的に変えた男の指導法」
とありますが、そのロッテ・オリオンズを優勝に導いたバレンタイン監督の選
手の使い方や活かし方などをビジネスと照らし合わせたもの。著者は経営コン
サルタントとのことで、本書の中で書かれていた「選手をリスペクトし、ファ
ンをリスペクトし、チームをリスペクトする……」という点については共感で
きましたが、ここで書かれるバレンタイン監督のコメントなどは全て雑誌から
の引用で、細かくバレンタイン監督を取材しての著書ではなかったのが非常に
残念です。ただ、人材活用については参考になる部分もあり、野球の面よりも
ビジネス的に興味がある人には向いているとは思います。
【ま行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】手記
【著書名】 三十路のカサブタ
【著者名】 上田良子
【出版社】 情報センター出版局
【初 刊】 2005年8月9日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】オンナの野望にリミットなし! 吉本興業所属37歳女子の、ギ
ャラなし生活1800日間の奮闘記。大切なものがはっきりとす
る30代、本気で夢中になって、飽くなき希望を胸に、夢実現に
向けカサブタ作りながら走り続ける!
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
著者は37歳で独身。「吉本興業所属」という肩書きがありながら、稼いだ
ギャラはゼロ。「好きなことを仕事にしたい」と、高収入の仕事を32歳で退
職し、銀座のホステス・オーディション・ダンス修行にスクール巡り、数々の
立ちはだかる壁に体当たりしてパワフルに突き進む奮闘記。幾つものバイト体
験記など楽しく読むことはできましたし、三十路でも夢に向かう姿は共感でき
ました。
【や行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 四つの嘘
【著者名】 大石 静
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2005年7月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】ひとりの女がニューヨークで事故死し、日本人外交官も死んだ。
3人の女にだけは、この事故の意味が理解できた…。女であるが
ゆえの、猾さ、醜さ、痛さ、哀しさ、そして強さを生々しく描き
きった長編小説。産経新聞連載に加筆。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
女子高で同級生の4人、詩文、満希子、ネリ、美波はそれぞれに41歳とな
っていたが、美波がニューヨークで水難事故に巻き込まれて死亡した。平凡な
主婦だった美波が共に水難事故に巻き込まれたのは、高校時代に詩文と取り合
い、傷つき、敗れた、詩文の元夫だった。この事故を元に、長い高校時代の回
想が始まり、現在の彼女たちの日々と交差していく……。
物語は4人の女性の過去と現在をエンターティメントとして描いた作品。著
者初の新聞連載小説とのことで、ドラマの脚本家としても知られる著者だけに、
ドラマを見ているような作品でした。展開としては非常に読み応えがあり、主
人公の4人の女性をそれぞれ活かしていたのですが、逆に物語に登場する男性
があまりにも魅力が無さ過ぎていたのは残念です。男女の読み手によっては評
価も分かれるでしょうが、特に30代や40代の女性が読むと共感できる部分
も多いのではないかと思います。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 館島
【著者名】 東川篤哉
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2005年5月31日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死
だった!? 天才建築家・十文字和臣の死から半年、未亡人の意
向により再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃
発する…。本格ミステリ。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
六角形の建物の中心に螺旋階段があるという一風変わった構造をもつ十文字
家の別荘。その館の設計をした天才建築家・十文字和臣が謎の墜落死をしてか
ら半年…。再び館に集められた事件関係者の間で殺人事件が発生。居合わせた
刑事と女探偵が謎に立ち向かう……。
物語は、瀬戸内の孤島に屹立する銀色の館で起きた殺人劇をコミカルに描い
たミステリ。笑いを誘う展開ではあるものの、トリックと謎解きはしっかりし
ていて、笑いと謎解きを合致させた展開は面白く、読みごたえがありました。
【ら行】
【わ行】
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