書評データベース(2007年度10月分)

 

■2007年10月に掲示板にて紹介された本■

 ぼくたちと駐在さんの700日戦争   ママチャリ    高陵社
 晩夏のプレイボール          あさのあつこ   毎日新聞社
 本当は不気味で怖ろしい自分探し    春日武彦     草思社
 ひとり誰にも看取られず
    NHKスペシャル取材班&佐々木とく子 阪急コミュニケーションズ
 新幹線ガール             徳渕真利子 メディアファクトリー
 そんなはずない            朝倉かすみ    角川書店
 宙飛ぶ教室              小倉千加子    朝日新聞社
 結党!老人党             三枝玄樹     毎日新聞社
 首鳴き鬼の島             石崎幸二     東京創元社
 サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ 大崎 梢    東京創元社
 しまうたGTS            山田あかね    小学館
 JR全線全駅下車の旅         横見浩彦  KKベストセラーズ
 刺激的生活              岸本葉子     潮出版社
 悪人                 吉田修一     朝日新聞社
 愛情                 花村萬月     文藝春秋
 おんなひとりの鉄道旅         矢野直美     小学館
 ドロップス              永井するみ    講談社
 魂のフルスイング           小笠原道大 KKロングセラーズ
 レイニー・パークの音         早瀬 乱     講談社
 6時間後に君は死ぬ          高野和明     講談社
 ローザの微笑             海月ルイ     文藝春秋
 株式会社ハピネス計画         平山瑞穂     小学館
 下流少年サクタロウ          戸梶圭太     文藝春秋
 交渉人遠野麻衣子・最後の事件     五十嵐貴久    幻冬舎
 神田川デイズ             豊島ミホ     角川書店
 ぽろぽろドール            豊島ミホ     幻冬舎
 暴走老人!              藤原智美     文藝春秋

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 悪人
【著者名】 吉田修一
【出版社】 朝日新聞社
【初 刊】 2007年4月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】幸せになりたかった。ただそれだけを願っていた…。保険外交員
      を殺害した男と、彼に出会った女。加害者と被害者、それぞれの
      家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。悪人とはいったい誰
      なのか。『朝日新聞』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★★★(文句なし!)
End------------------------------------------------
 福岡県と佐賀県の県境にある三瀬峠で、女性の絞殺死体が発見された。被害
者は、短大卒業後、親元を離れて福岡市内で保険外交員として働いていた石橋
佳乃で、発覚当初、捜査線上に浮かび上がったのは、彼女が恋人だと公言し、
事件後姿をくらましていた大学生・増尾圭吾だった。だが、拘束された増尾の
供述と目撃者の証言から、容疑は佳乃が出会い系サイトで知り合った土木作業
員・清水祐一に絞られていくが、警察の目が自分に向けられたと気づいた祐一
は、女性を連れて逃避行に及ぶ……。
 物語は、一つの殺人事件を巡って、加害者と被害者、そして残された家族と
友人の揺れ動く心情を描いた作品で、リアリティと迫力に圧倒されました。被
害者と加害者との出会い、その両者の現実の生活、犯罪の裏側にある複雑な家
庭環境など、物語の背景がしっかりとしていて、登場人物の心理も細かく描か
れています。悪人とは一体誰なのかを改めて考えさせられ、強烈な印象が残る
作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 愛情
【著者名】 花村萬月
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2007年6月30日
【金 額】 1790円+税
【カバー文】あなたとわたしのあいだにある、荒野?。様々な女性たちと愛の
      遍歴を重ねる人気作家「情さん」。揺れ動く性愛のかたちを描い
      て“永遠”を垣間見せようとする、渾身の恋愛小説。『オール讀
      物』掲載を単行本化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、主人公で人気作家「情さん」を軸にして、8人の異なる女性の視点
から一人称として「情さん」との恋愛模様が連作形式で綴られています。花村
萬月らしく性愛描写も多いですが、女性達を許容し、それぞれの愛の形が描か
れます。シリーズ化されても面白いかな?とも思いましたし、主人公の懐の大
きさが感じられる作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】旅行記
【著書名】 おんなひとりの鉄道旅
【著者名】 矢野直美
【出版社】 小学館
【初 刊】 2005年10月1日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】いってらっしゃい、鉄子の旅へ! 北海道・JR宗谷本線から、
      沖縄・ゆいレールまで。乗った、撮った、出会った鉄道、全国4
      0路線。路線図や窓からの眺めも掲載、鉄道旅の楽しさを綴る。
      『BE−PAL』連載をまとめる。
【満足度】 ★★★★
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 本書は、コミック「鉄子の旅」にも登場した、鉄道に恋した女性フォトライ
ターの著者が、カメラとメモ用紙を持って全国40路線の旅をした旅行記。道
に迷ってパトカーで送ってもらったり、横殴りの雨のなか日除けだけの無人駅
で1時間列車を待ち続けたりなど、女性の一人旅ならではのハプニングもあり
ますが、乗り合わせたお客さんや駅員などとの素敵な出会いを生き生きと描い
ています。そして女性ならではの観察で、宿や食事処を探すポイント、撮影テ
クニック、しつこい男撃退法なども書かれています。同じく「鉄子の旅」の案
内役の横見氏が書かれた『JR全線全駅下車の旅』とは違い、フャトライター
らしく、鉄道旅での写真も豊富ですし、女性らしいエッセイでとても読みやす
く、とても新鮮な鉄道旅エッセイでした。

【か行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 結党!老人党
【著者名】 三枝玄樹
【出版社】 毎日新聞社
【初 刊】 2007年5月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】老人たちにも、そして若い人たちにも夢と希望を与えられる、そ
      れが老人党の活動だと思っております。老人は邪魔者ではありま
      せん。日本の救世主となるのです。笑って泣ける痛快政治コメデ
      ィ。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 72歳の辰夫は全てを投げ打って、この国の政治を変えると衆議院議員を目
指し、巣鴨のとげぬき地蔵を皮切りに、各地の老人ホームで演説を始めた。
「何かしたい」という老人達の共感が広がり、国会で老人党を作るため42人
が立候補。政権党中枢は対応を誤って自滅し、その後、老人党は最大政党に。
首相となった辰夫は、ある法案を提出する……。
 物語はコメディとして描かれているものの、老人達が抱える問題を折り込ん
でいます。老人達が国会に乗り込み、国を改革し、子供や孫が過ごしやすい世
の中を残そうと奮闘する姿はコミカルながら、笑いとパワーを感じる作品です。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 首鳴き鬼の島
【著者名】 石崎幸二
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2007年7月31日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】相模湾に浮かぶ、竜胆家の私有地・頸木島はある伝説から首鳴き
      島と呼ばれていた。取材でガールフレンドとともに島を訪れた編
      集者・稲口は、後継者問題で一族が集う館で、伝説に見立てた連
      続殺人事件に巻き込まれた…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 相模湾に浮かぶ資産家の私有地・頸木島は、「首鳴き鬼」の伝説から首鳴き
島と呼ばれていた。首を切られた鬼の身体が首を求めて鳴きながら彷徨うとい
う伝説だ。若者向け情報誌の怪奇スポット特集の取材で、ガールフレンドとと
もに島を訪れた編集者・稲口は、後継者問題で資産家一族が集まる頸木島の頸
木館で、伝説に見立てた連続殺人事件に巻き込まれた!
 閉ざされた空間で、嵐の夜に館で起こる連続殺人と、かなり本格的なミステ
リで、トリックも面白かったです。背景もしっかりしており、本格ミステリ好
きなら満足できると思います。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 株式会社ハピネス計画
【著者名】 平山瑞穂
【出版社】 小学館
【初 刊】 2007年8月4日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】婚約破棄、リストラ…不幸のどん底に落ちた氏家譲は、ロック・
      スターになったという旧友・阿久津武蔵に再会する。彼が経営す
      る怪しげな会社「ハピネス計画」で働くことになった譲は、ある
      謎めいた女性に遭遇して…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 婚約者に捨てられ、会社もクビになって、不幸のどん底に落ちた氏家譲。故
郷に舞い戻った彼は、中学時代の同級生・阿久津武蔵に再会する。ロック・ス
ターになったという武蔵から、強制的に彼の愛人・諸井優璃亜の相手をするよ
う命じられた譲は、優璃亜とその娘・樹雲が住む家で家政夫のような仕事をす
るハメになる。さらに、武蔵が経営する怪しげな会社「株式会社ハピネス計画」
で働くことになった譲は、ある日、中学時代の同級生だった謎めいた女性・藤
原たまりとすれ違う。彼女と遭遇したことによって、譲の心の中に封じ込めら
れていた色々な思いが蘇り始めて……。「本当の幸せ」って何?
 物語は、怪しげな自己啓発商品を扱う会社で、幻の幸せを追い求める顧客の
相手をする主人公が、「幸せはごく身近にある」と再発見していく過程がユー
モラスに描かれる作品。以前に読んだ『冥王星パーティー』も良かったですが、
登場人物のキャラもしっかりとしており、展開のテンポも良かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 下流少年サクタロウ
【著者名】 戸梶圭太
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2007年9月15日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】俺はまだ生きてる。けど、意味あるのか? 崩壊寸前の小学校生
      活を懸命にサバイバルしてゆくサクタロウたちに、明日はあるの
      か。小説界のヤンキー先生がおくる教育再生ビルドゥングスロマ
      ン。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 クルマにひきこもる先生、給食費戦争、学校裏サイト……。小学5年生のサ
クタロウに明日はあるか?
 物語は、5年間自分のクルマから出てこない謎の教師「ゴースト」と、暴力
ではなく「正論」で生徒たちを洗脳するカリスマ小学生。給食費を払っている
派vs払っていない派の食糧戦争……というエピソードを織り交ぜつつ、崩壊
の一途をたどる小学校生活をサバイバルしていくサクタロウ少年の青春を描い
たもの。教育費問題など、学校の時事問題を戸梶風にハチャメチャにアレンジ
して描かれてはいるものの、展開が中途半端で、脱線しすぎ。インパクトはあ
るものの、もう少しひねってほしかったです。

<本紹介>
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【ジャンル】サスペンス
【著書名】 交渉人遠野麻衣子・最後の事件
【著者名】 五十嵐貴久
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2007年9月10日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】都内各所で爆弾事件が発生する。要求は2000人の死傷者を出
      したテロ事件の首謀者の釈放だった。犯人から交渉人に指名され
      た広報課の警部・遠野麻衣子は、メールのみの交渉手段で、東京
      を救うことができるのか?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 銀座交番、桜田門、鎌倉新宿ライナー、二階建てバス……。都内の各所で爆
弾事件が発生する。犯人の要求は2000人の死者を出した“宇宙真理の会地
下鉄爆破テロ事件”の首謀者・御厨徹の釈放だった。犯人の代理人となり、警
視庁との「交渉人」に指名されたのは、広報課の警部・遠野麻衣子。限られた
時間の中で、真犯人を突き止め、爆弾を発見し、東京を救うことはできるのか?
 本書は、前作『交渉人』の続編で、交渉人と真犯人の息詰まる4日間が描か
れます。犯人の思惑、そしてその思惑に翻弄される警察内部。刻一刻と迫るタ
イムリミットと、読み進むうちに緊迫感も強くなり、主人公・遠野麻衣子と爆
弾テロとの交渉手段もスリリングで読みごたえがありました。多少ラストに強
引さを感じたものの、できれば映画として見てみたいと内容で、映像化すると
面白いと思います。

<本紹介>
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【ジャンル】連作小説集
【著書名】 神田川デイズ
【著者名】 豊島ミホ
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2007年5月1日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】かっこ悪くていたたまれなくて、ちょっぴり愛しい上京ボーイズ
      &ガールズのキャンパスライフ。大学生たちの息遣いと切実な思
      いをリアルに描いた青春グラフィティ! 「見ろ、空は白む」な
      ど、『野性時代』掲載の6編を収録。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 バイトに精を出すでもなく、風呂なしの貧乏アパートに集っては漫然と無為
な日々を過ごしていた男子大学生3人組。3年生になったある日「このままで
はいかん!」と、決心を胸に3人で何かを始めようとして角突き合わせて選ん
だのは、映画でも芝居でもなく“お笑い”だった。3人の共通点といえば正真
正銘の童貞であること。かくして「童貞メガネーズ」のネタ作りと特訓がはじ
まった…(「見ろ、空は白む」)。大学入学のため、心細さを抱えて田舎から
上京して女の子が出会ったのは、政治サークルの先輩の素敵な微笑みだった。
無力感と孤独に苛まれながら不器用に生きる少女を描いて胸締めつける(「い
ちごに朝露、映るは空」)ほか、笑いあり、涙あり、ちょっと青臭くて何より
キュートな大学生たちの青春グラフィティ、全6話。
 本書は、東京の大学を舞台に繰り広げられる全6編の連作短編集で、大学生
たちの息遣いと切実な思いがリアルに描かれています。カッコ悪いながらも、
上京ボーイズ&ガールズのキャンパスライフは楽しく痛快で、登場人物達が何
となく身近な感じられるようなで、読んでいて楽しかったです。

【さ行】

<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 新幹線ガール
【著者名】 徳渕真利子
【出版社】 メディアファクトリー
【初 刊】 2007年3月6日
【金 額】 952円+税
【カバー文】アルバイト採用なのに、ワゴン販売で抜群の成績を上げ、またた
      くまに正社員となった著者が語る「職場としての新幹線」「新幹
      線パーサーという仕事」。日々の仕事のやりがいを、豊富な写真
      とともに紹介。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、アルバイトで始めた新幹線パーサーの仕事なのに、ひたすらワゴン
を押すうちに全400人パーサーで売上トップに立った秘訣、そしてJR東海
全面協力で「職場としての新幹線」の魅力が書かれています。揺れる車内で1
日7時間以上いて、東海道新幹線内で飲み物や弁当を売るパーサーの女性達は、
毎日4万歩の重労働とのことで、様々なお客様への対応や、新幹線の裏側の話
なども書かれていますが、何より著者の真剣かつひたむきな姿勢には非常に好
感を覚えました。今年の夏に2時間ドラマ化もされたようですが、接客業のサ
ービスについて、自身でも基本の忠実さは改めて深く認識させられました。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 そんなはずない
【著者名】 朝倉かすみ
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2007年6月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】松村鳩子は、30歳を挟んで二つの災厄に見舞われる。婚約者に
      逃げられ、勤め先が破綻。自分を高く売ることを考え、抜け目な
      く生きてきたのに。失業保険が切れる頃、年下の男と知り合い…。
      恋愛、それにまつわる災難の物語。
【満足度】 ★★★★
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 松村鳩子は、30歳の誕生日を挟んで、二つの大災難に見舞われる。婚約者
に逃げられ、勤め先が破綻。自分を高く売ることを考え、抜け目なく生きてき
たのに。失業保険が切れる頃、変りものの妹・塔子を介し年下の男、午来と知
り合う。そして、心ならずも自分の過去の男たちとつぎつぎに会う羽目に。更
に、新しい職場である図書館の同僚たちに探偵がつきまとい、鳩子の男関係を
嗅ぎまわっている、らしい。果して依頼人は?目的は?
 著者のデビュー作の「肝、焼ける」も面白い作品でしたが、本書は次々と不
運のトラブルに遭う主人公が描かれる作品ですが、テンポも非常に良く、主人
公と同世代の女性なら、主人公の気持ちも凄く良く理解できるのではないかと
も思いますし、現実味のありそうなリアルさがより作品を面白くしています。
擬音表現が少々多いかなとは思いましたが、主人公の災難ぶりは笑いも交えて
いるだけに読んでいて楽しかったです。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 宙(そら)飛ぶ教室
【著者名】 小倉千加子
【出版社】 朝日新聞社
【初 刊】 2007年8月30日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】この教室の生徒は、宝塚ファン、負け犬、モテない男、産まない
      機械…そして、あの元・宙組トップスターも。小倉センセイの、
      面白くてタメになる人気殺到の「授業」を一般公開! 『一冊の
      本』連載。
【満足度】 ★★
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 雑誌連載のエッセイをまとめたものですが、殆どが宝塚歌劇団と関西につい
てが書かれ、宝塚歌劇団のことなど全く分からないだけに、大半が詰まらなさ
を感じました。小倉千加子のエッセイということで、小気味良い辛口エッセイ
を期待していただけに、期待ハズレの内容でした。宝塚ファンならきっと面白
く感じるのでしょうが……。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ
【著者名】 大崎 梢
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2007年4月25日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成
      風堂だが…。書店限定の名探偵、今日も密かに活躍中! 取り寄
      せ、付録など、書店にまつわる5つの謎を収録。すべての本好き
      に捧ぐ本格書店ミステリ第3弾。
【満足度】 ★★★★☆
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 4件の同一書籍の問い合わせに連絡を入れると、4人が4人ともそんな注文
はした覚えがないと……。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会
を開きたい」……若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げ
た成風堂だが……。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・
杏子と、勘の鋭いアルバイト店員・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々
な謎に取り組んでいく。
 物語は5つの作品が収録された連作短編ミステリ。書店の裏話も所々に入っ
ていて、本屋とミステリ好きにはピッタリでしょう。本屋の謎を本屋で解決し
ていきますが、書籍と本屋に詳しくないと解けないような謎解きばかりですし、
本屋の日常もしっかりと描かれており、登場人物のキャラもしっかりしていて、
こういう作品は好きです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 しまうたGTS
【著者名】 山田あかね
【出版社】 小学館
【初 刊】 2007年7月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】20歳にして人生最悪のときを迎えた志度犬彦。残された時間で
      バンド仲間と姿をくらました最愛の恋人を見つけることを決め、
      東京から沖縄、そして日本の最南端へ…。疾走感たっぷりに繰り
      広げられるロードノベル。
【満足度】 ★★★☆
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 デビューし損ねた20歳のミュージシャン・志度犬彦は、脳腫瘍で残りの命
が少ないと知った。 かつてのバンド仲間・城司と自分の恋人・ナナナがふた
りで沖縄にいるらしいということで、手術前日に病院からエスケープして追い
かけて探そうとするうちに奇妙な男と奇妙な女と一緒に3人で東京から波照間
島まで行く……という物語。沖縄には行ったことがありませんが、その情景や
雰囲気も伝わってくるような作品でした。

<本紹介>
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【ジャンル】旅行記
【著書名】 JR全線全駅下車の旅
【著者名】 横見浩彦
【出版社】 KKベストセラーズ
【初 刊】 2005年12月24日
【金 額】 1524円+税
【カバー文】JRに存在する全国4636駅すべてに降り立つまでの足取りを、
      写真を豊富に取り入れ、多くのエピソードを交えて綴る。人気コ
      ミック「鉄子の旅」の始まりがここにある。駅を訪ねる楽しさを
      伝える駅の「降りつぶし」旅行記。
【満足度】 ★★★★
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 著者である横見氏は「鉄子の旅」で知りましたが、「鉄子の旅」での鉄ヲタ
ぶりが本書でも感じられます。旅情は殆ど感じませんが、攻める全線全駅下車
の記録が書かれ、目的に向かう著者の気迫も感じました。ただ、個人的にはも
う少し写真やスケッチを多く入れてほしかったです。でもJR全線全駅下車っ
て凄いことですが、駅を下車することのみが目的なだけに、鉄ヲタ横見氏を知
らずして読むと、期待ハズレとなるかもしれません。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 刺激的生活
【著者名】 岸本葉子
【出版社】 潮出版社
【初 刊】 2007年7月5日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】些細な日常の出来事を、自然のうちに楽しんでしまう暮らし術の
      すすめ。すったもんだの日常を軽やかに描く、月刊『潮』の連載
      エッセイを単行本化。
【満足度】 ★★★
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 著者の日常エッセイですが、ハマりものについてや日常の出来事、健康につ
いてなど、普段の出来事がネタになっているのは感心します。軽くてアッサリ
と読め、女性向きのエッセイです。

【た行】

<本紹介>
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【ジャンル】連作小説
【著書名】 ドロップス
【著者名】 永井するみ
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年7月25日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】30代、女。主婦、バツイチ子持ち、未婚の母。みんな、2度目
      の思春期まっ只中。愛したい、愛したい、愛させてほしい…。3
      0代女性のいじましくも繊細な女心を克明に描く。『小説現代』
      掲載の連作小説を単行本化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 物語は、結婚・子育てを経験した女性達を描いた7つの連作集。女性の視点
で悩みや葛藤が描かれ、子育てを経験した女性なら共感できる物語も多いのか
もしれません。個人的には男性側からの視点も少し取り入れてほしかったです
が、連作集でもあるため読みやすく、特徴のある物語でした。

<本紹介>
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【ジャンル】野球
【著書名】 魂のフルスイング
【著者名】 小笠原道大
【出版社】 KKロングセラーズ
【初 刊】 2006年8月25日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】チームメイトやファンから「ガッツ」と呼ばれる男の野球人生は、
      これからもただひたすら走るだけ! 北のサムライが大いに語る、
      野球哲学、勝負へのこだわり、挫折とチャレンジ、家族への愛。
【満足度】 ★★★☆
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 サムライ小笠原道大、初の自叙伝。高校時代はホームランゼロ、アマチュア
時代も目立った成績を残していない。しかし最後まで自分を信じ、ひたすらに
練習を積み重ねた結果、プロに入り才能が開花。いまでは、ゴールデングラブ、
最多安打、首位打者を獲得するなど日本プロ野球を代表するバッターに成長し
た。そんな小笠原魂が出来上がるまでの自らの生きざま、野球哲学、勝負への
こだわり、挫折とチャレンジ、家族への愛、そしてこれからの覚悟を熱く語っ
た。
 現巨人のガッツ小笠原の自伝ですが、日ハム時代にFA宣言する前に書かれ
ていたので、昨年の優勝までの戦いが少しは読めるかと思い読んでみましたが、
朴訥な文章ではありましたが、小笠原選手のひたむきに野球に取り組む姿勢や、
WBCの舞台裏の話など中々興味深い野球話が書かれています。

【な行】

 

【は行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 ぼくたちと駐在さんの700日戦争
【著者名】 ママチャリ
【出版社】 高陵社
【初 刊】 2007年5月2日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】1970年代の田舎町で繰り広げられた、高校生の「ぼくたち」
      と「駐在さん」とのしょーもないイタズラ戦争。古きよき時代の
      ほのぼのとしたふれあいを綴る。人気ブログを書籍化。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は「宣戦布告編」と「激闘編」の2冊からなるブログ小説本で、70年
代の東北地方の田舎町で繰り広げられた高校生グループと、赴任したばかりの
警察官との心温まるコメディが描かれた作品です。コメディではあるものの、
社会問題や恋愛なども含まれ、正に笑いあり涙あり感動ありの痛快コメディと
なっています。
 この本は、ブログでお世話になっているぷにょんぺん夫妻からいただいた本
ですが、自分の高校生時代を思い出しましたし、読みながら腹抱えて思いきり
笑いましたよ。すでに来年の映画化も決定しているようで、映画化された際に
もぜひとも映像で見てみたいとも思いますが、テンポも非常に良く、こういう
作品こそ普段活字を読み慣れていない若い人達にもお勧めでしょう。ブログ本
での横書きで多少読み難かったものの、これは面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】短編野球小説
【著書名】 晩夏のプレイボール
【著者名】 あさのあつこ
【出版社】 毎日新聞社
【初 刊】 2007年7月25日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】9回裏、2死ランナーなし、4点差。追いつくのは奇跡だ。だけ
      ど、それがどうした。おれはまだ打席に立てる−。野球を愛する
      者だけに見えた10の物語。『サンデー毎日』掲載作品を書籍化。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、「バッテリー」の著者が贈る、野球を愛する者をめぐる10話の短
編小説集。互いの抱えるトラウマや家庭環境を乗り越え高校野球に熱中するエ
ースと友人。「女の子はグラウンドに立てない」と一度は野球を棄てた少女の
再生。亡きわが子の姿を偶然甲子園に見た、老夫婦の感慨……など、グラウン
ドにこぼれている物語を短編集としています。単に野球の爽やかさだけではな
く、野球の辛さやトラウマなども物語としているものの、少年達の成長が描か
れる作品集です。

<本紹介>
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【ジャンル】心理学
【著書名】 本当は不気味で怖ろしい自分探し
【著者名】 春日武彦
【出版社】 草思社
【初 刊】 2007年5月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「本当の自分」の正体、ほんとうに知りたいですか−? 臨床医
      としてあらゆる患者に接してきた精神科医が、「自己」の本質を
      解き明かす、究極の自分探しマニュアル。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、不気味な「本当の自分」に直面して苦悩する人々の現実を、精神科
医である著者が様々患者の臨床例を挙げて解説したもので、エッセイと不穏な
小説で綴る、不気味な自分探しの内容です。幾つか自分にも当てはまるところ
がありましたし、著者の指摘する「謙虚さ」は自分探しのポイントであるかと
も思います。

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 ひとり誰にも看取られず
【著者名】 NHKスペシャル取材班&佐々木とく子
【出版社】 阪急コミュニケーションズ
【初 刊】 2007年8月12日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】孤独死の原因と現状、地域社会による孤独死防止の取り組み、孤
      独死が起きた場合の対処法など、孤独死問題とその防止策を網羅
      する。NHKスペシャル「ひとり団地の一室で」をベースに、大
      幅な追加取材を行って書籍化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、NHKスペシャル「ひとり 団地の一室で」で放送した、働き盛り
と思われている40代、50代の人々までが、日常、孤独死の危険にさらされ
ている現実、核家族、格差社会がもたらす孤独死の現状と、その防止策につい
て、番組の取材班がまとめたもの。孤独死防止対策を先駆的に行ってきた千葉
県松戸市の常盤平団地をの対策を中心に、孤独死の実情や発生要因、同団地の
ほか各地でも取り組みが始まった様々な対策などについて記しており、後半に
「孤独死が起きた場合の対処法」「孤独死しないための方法」などがまとめら
れています。

<本紹介>
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【ジャンル】連作小説集
【著書名】 ぽろぽろドール
【著者名】 豊島ミホ
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2007年6月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】かすみの秘密は、頬を打つと涙をこぼす等身大の男の子の人形。
      男子にからかわれたり、教師にセクハラされると、彼の頬を打つ
      のだ?。美しくも官能的で、残酷なまでの思いを人形に託した人
      たちの物語。表題作を含め全6話収録。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、人形をモチーフにした6つの作品を収録した連作集。人形を中心と
した幻想的かつ官能的な世界が描かれていますが、何だかピンとこない作品集
でした。昨日読んだ『神田川デイズ』とは全く違う異質の作品でもありますが、
人形と関わることで世界観が変わっていく物語で、これは好き嫌いが分かれそ
うです。

<本紹介>
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【ジャンル】社会学
【著書名】 暴走老人!
【著者名】 藤原智美
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2007年8月30日
【金 額】 1000円+税
【カバー文】病院での待ち時間に耐えられず床に転がる。店のサービスカウン
      ターでいつまでも怒鳴り散らす…。「新」老人は、若者よりもキ
      レやすい。現代社会に大量に生み出される孤独な老人たちの「暴
      走」の底に隠されているものとは?
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 「あんた失礼じゃないかッ!」たいした理由もなく公共の窓口で突然キレる
中年、店のカウンターでいつまでも怒鳴り続ける男、病院での待ち時間にキレ
て看護婦を殴る年寄り……。いま一番キレやすいのは若者よりも「いい歳した」
大人!? 家族問題を長年テーマにしてきた芥川賞作家が、暴走する「新老人」
たちの孤独にメスを入れ、品格なき日本人のいまを鮮烈に描き出します。あな
たの隣の困った年寄りたちの生態を明らかにする新感覚ノンフィクション・エ
ッセイ。
 本書は、自分の非を認めず、自分に出来ないことがあると、すぐに苛立って
しまう「新老人」の暴走についてを書いたものですが、これは共感できる部分
が多かったです。65歳以上の人口は平成元年から16年で倍になりましたが、
刑法犯は5倍増えているとのことで、本書では「時間」「空間」「感情」の3
つの視点から、背景を分析していますが、単に老人批判というものではになく、
急激な社会の変化に適応できない老人の孤独感についても掘り下げています。
実際に老人達にとって今の世の中は生きにくい世の中なのではないかとも思い
ましたが、世代の共存というのがこれからは大切になっていくのかもしれない
と感じた一冊でした。

【ま行】

 

【や行】

 

【ら行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 レイニー・パークの音
【著者名】 早瀬 乱
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年7月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】明治26年の雨の夜、澤田夫婦は忽然と消えた。その10年後、
      当時の教え子・元屋夏雄に届いた葉書には、「公園裁判が開か
      れます」と書かれていた。裁かれる事件は何なのか? あの頃、
      何があったのか?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 明治36年、元屋夏雄に10年前の澤田夫妻の失踪事件を審議する「公園裁
判」を日比谷公園で開くので出席するようにという謎の手紙が届いた。それを
読んだ夏雄は失踪。残された妻のセツは夏雄の過去を調べ始める……。
 物語は明治を舞台にした作品で、明治の時代背景や日比谷公園の知られざる
歴史なども絡めて、当時から今に続く格差社会についても作品の中てせ描いて
います。やや前半中弛みを感じたものの、後半からグイグイとひきつける展開
で、個人的にはやや時代作品は苦手でもありますが、この作品は面白かったで
す。

<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 6時間後に君は死ぬ
【著者名】 高野和明
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年5月10日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】「6時間後に君は死ぬ」街で出会った見知らぬ青年に予言された
      美緒。信じられるのは誰なのか。運命を変えることはできるのか。
      回りつづける運命の時計。未来を賭けた戦いが始まる! 緊迫の
      カウントダウン・ミステリー。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 脚本家やダンサーの夢を諦め切れない未来や美帆。刹那的な恋を繰り返す未
亜。心に虚無を抱える4人の若い女性は、予知能力を持つ青年やタイムスリッ
プと遭遇し、自らの運命と向かい合う……。
 SF的なミステリというのは非常に好きではあり、本書の中でもそれぞれの
5つの物語で、突然訪れる超常現象によって人生の価値を問い直している部分
は興味深かったですが、どうも著者の作品であることから『13階段』のイメ
ージが強く、そうした作品と比べると、どうしてもインパクトという点で見劣
りを感じました。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 ローザの微笑
【著者名】 海月ルイ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2007年6月30日
【金 額】 1333円+税
【カバー文】現役女子大生としてアダルトビデオに出演し、独特な存在感から
      一躍時代の寵児となった千石ローザ。同棲していた兵藤に愛人が
      できてから、その歯車が狂い出す…。人を赦し、自分をすり減ら
      しながらも愛を求め続けた魂を描く。
【満足度】 ★★★
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 現役女子大生としてアダルトビデオに出演し、独得な存在感から、時代の寵
児ともてはやされたAV女優・千石ローザ。同棲していた兵頭に愛人ができた
頃から、歯車が狂い出す。男に暴力を振るわれたとき、だまされてストリッパ
ーになったとき、彼女を通り抜けた感情は何だったのか。ローザがその微笑の
先に、辿りついた風景は……。
 女子大生AV女優の主人公・千石ローザの人気の頂点となった天国から、転
落していくまでを描いた物語ですが、愛を求めながら落ちていく姿は、本書を
読んでいるとどうしても黒木香とダブってしまいますが、悲惨さを追求した作
品といえるでしょう。

【わ行】

 

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