書評データベース(2007年度11月分)

 

■2007年11月に紹介した本■

 平成関東大震災            福井晴敏     講談社
 ビター・ブラッド           雫井脩介     幻冬舎
 ハッピーエンドにさよならを      歌野晶午     角川書店
 百年恋人               新堂冬樹     双葉社
 ハチミツの「危ない話」        川島 茂     三五館 
 ヒッチハイクで日本一周        山添勝志     長崎出版
 走ることについて語るときに僕の語ること 村上春樹    文藝春秋
 純愛小説               篠田節子     角川書店
 最後の命               中村文則     講談社
 神話の島               久綱さざれ    東京創元社
 心臓と左手 座間味くんの推理     石持浅海     光文社
 収穫祭                西澤保彦     幻冬舎
 1950年のバックトス        北村 薫     新潮社
 サニーサイドエッグ          荻原 浩     東京創元社
 塩の街                有川 浩   メディアワークス
 雑学のすすめ           清水義範/西原理恵子 講談社
 知っておきたい認知症の基本      川畑信也     集英社新書
 浦島太郎の真相            鯨統一郎     光文社
 ア・ソング・フォー・ユー       柴田よしき    実業之日本社
 駅神                 図子 慧     早川書房
 異界                 鳥飼否宇     角川書店
 ウェブ炎上              荻上チキ     ちくま新書
 訴えてやるっ!            梅中伸介     扶桑社
 ミサイルマン 平山夢明短編集     平山夢明     光文社
 メタボラ               桐野夏生     朝日新聞社
 マネーはこう動く           藤巻健史     光文社

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 浦島太郎の真相
【著者名】 鯨統一郎
【出版社】 光文社(KAPPA NOVELS)
【初 刊】 2007年5月25日
【金 額】 800円+税
【カバー文】浦島太郎、カチカチ山、舌切り雀…すべての事件の真相は、昔話
      にあった?! 難解な殺人事件をめぐり、日本のお伽話になぞら
      えて鮮やかな推理を展開するバーの常連客の東子さん。昔話のあ
      っと驚く新解釈とは。バーミステリー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 ここは「森へ抜ける道」という名の日本酒バー。常連の僕・工藤と山内、マ
スター・島の「ヤクドシトリオ」は、今夜も益体もない話に花を咲かせている。
私立探偵である僕が、どうしても謎が解けない殺人事件のことを話すと(とい
うか、山内とマスターが勝手に話してしまうのだ)、同じく常連の美人大学院
生・桜川東子さんは、上品にグラスを傾けながら、なぜか日本のお伽話になぞ
らえて鮮やかな推理を展開する……。
 物語は、『九つの殺人メルヘン』で活躍した桜川東子と中年トリオによる軽
妙なバーミステリで、日本昔話の意外な真実と難事件の鮮やかな解決が描かれ
ます。表題作の浦島太郎だけではなく、桃太郎、カチカチ山、さるかに合戦、
一寸法師、舌切り雀、こぶとり爺さん、花咲爺さんの新解釈ミステリでもあり
ますが、トリビア的な雑学と笑いを取り入れており、奇想天外な昔話を楽しく
読むことができました。

<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 ア・ソング・フォー・ユー
【著者名】 柴田よしき
【出版社】 実業之日本社
【初 刊】 2007年9月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】「ブルーライト・ヨコハマ」「アカシアの雨」「プレイバックP
      ART3」「骨まで愛して」。懐かしい歌謡曲の響きになぞらえ
      た4つの物語。無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎シリ
      ーズ。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 新宿二丁目の無認可保育園「にこにこ園」を切り盛りする園長で、私立探偵
のハナちゃんこと、花咲慎一郎のもとには、いつも一筋縄ではゆかないさまざ
まな事件が舞い込む。呪いの藁人形をもった高校生、ビルとビルの隙間に捨て
られた赤ん坊、逃げたインコを取り戻したいOL、納骨前に消えた骨壷など、
謎めいていて、とうてい金になりそうにない厄介な案件が、あれこれと持ち込
まれる度、ハナちゃんはひたむきに解決へ向け、走り回る。解きほぐされてく
る真実の底に、哀しい人間の生きざまが透けてみえてくるごとに、心優しい探
偵は、悩み苦しむ。ときに震え、ときに嗚咽し、ときにむかつくハナちゃんの
信念とは…子供の幸せを願ってやまない園長探偵が奮闘する中編4本立て連作
ミステリーの傑作。
 本書は、『フォー・ディア・ライフ』『フォー・ユア・プレジャー』『シー
セッド・ヒーセッド』に続く園長探偵ハナちゃんのシリーズ第4弾で、表題作
を含めて4つの作品が収録されています。今回も様々な依頼がハナちゃんに舞
い込んできますが、にこにこ園のために奮起する姿はシリーズを通しても、中
々報われないハマちゃんの魅力としてしっかりと描かれています。次作も非常
に期待しています。

<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 駅神
【著者名】 図子 慧
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2007年9月15日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】雨の日、気まぐれに駅のホームに現われて易を立てるという謎の
      老人。彼の助言を求めて駅を訪れる人々。易とは何なのか? そ
      の結果によって悩める人々は救われるのか? 駅が舞台の易断ミ
      ステリ。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 雨の日、気まぐれに駅のホームに現われて易を立てるという謎の老人。ふと
した偶然からその存在が知られることになり、彼の助言をもとめて駅を訪れる
人々。易とは何なのか? その結果によって悩める人々は救われるのか? 東
京の下町を舞台に、人々の想いが絡みあい綾をなす異色の人情ミステリ。
 物語は、易断による占いでの連作集で、紹介文などではミステリとは書かれ
ているものの、ミステリ要素は少なく、人情物語という感じでした。また易に
ついての解説が展開の中でも描かれていますが、易についての雑学的な要素も
あり、中々興味深い物語ではありました。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 異界
【著者名】 鳥飼否宇
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2007年6月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】明治時代、紀伊山中で全身が体毛で覆われた野生児が目撃された。
      その直後、とある病院で乳児が攫われるという事件が発生。大博
      物学者・南方熊楠は弟子と共に事件解決に乗り出すが…。本格伝
      奇ミステリ。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 昭和36年春、那智勝浦の奥地でふしぎな少年が目撃された。四つん這いで
鶏や兎を捕獲し、野山を駆け抜ける彼は狐に憑かれているのだと噂された。そ
んななか、産婦人科から生まれたばかりの乳児が攫われるという事件が発生し
た。通りすがりの博物学者・南方熊楠とその弟子は事件解決に乗り出すのだが、
やがて殺人事件が発生し……。
 民族ミステリではあるものの、肝心のミステリ部分が弱く、ラストも説明が
不十分で、前半はそれなりに良い独特の展開でしたから、全体的に物足りなさ
を感じた作品でした。

<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 ウェブ炎上
【著者名】 荻上チキ
【出版社】 ちくま新書
【初 刊】 2007年10月10日
【金 額】 700円+税
【カバー文】ブログやミクシィで、ある人物への非難が集中し、収拾不能にな
る現象「炎上」。そのメカニズムを解明しながら、集団行動(サ
      イバーカスケード)にはポジティブな側面もあることを指摘。ウ
      ェブの可能性を見据えた現代の教養書。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 ブログ等で、ある人物への批判が殺到し、収拾不能になることがある。こう
した「炎上」が生じる仕組みを明らかにし、その可能性を探る。ネット時代の
教養書である。
 本書はサブタイトルに「ネット群集の暴走と可能性」と書かれていますが、
主に特定の個人が不特定かつ非常に多数の者から集中攻撃を受けるという事態
や、完全に誤っている情報が瞬時かつ大規模に伝播して受け入れられてしまう
事態などのサイバーカスケードについて書かれています。比較的最近のウェブ
炎上の実例を紹介しながら、炎上がなぜ生まれるのか、そしてその現象をネッ
トの外を含めた社会という枠組みの中でどう考えればいいのかということを解
説していますが、事例紹介は非常に分かりやすく、ネットユーザーであれば読
んで損のない内容だとも思います。

<本紹介>
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【ジャンル】法律
【著書名】 訴えてやるっ!
【著者名】 梅中伸介
【出版社】 扶桑社
【初 刊】 2007年9月10日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】何気なく請け負った仕事の代金が、いくら待っても振り込まれな
      い…。報酬を踏み倒した取引先と著者の半年間に及ぶ裁判闘争を
      読みやすい形で収録。裁判に勝つための重要ポイントも詳細に解
      説する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、小さな企画制作会社を起業したばかりの著者が、取引先から58万
円を踏み倒され、弁護士を雇わず自力で裁判に持ち込んだ裁判奮戦記で、相手
に内容証明を送りつけ、最後は強制執行で銀行口座を差し押さえるまでの過程
が詳細に綴られています。代金を支払わない相手に対して、泣き寝入りしたく
ない著者の怒りも痛切に伝わってきますし、どうすれば裁判に持ち込むことが
できるのか、裁判費用が幾らかかるのかも実際の経緯と共に書かれており、裁
判に勝つためのワンポイントの体験からのアドバイスも参考になります。同じ
ような被害で泣き寝入りしている人も多いとも思いますが、一人での悪戦苦闘
の闘いの経緯は大いに参考になるものと思います。

【か行】

 

【さ行】

<本紹介>
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【ジャンル】短編集
【著書名】 純愛小説
【著者名】 篠田節子
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2007年5月31日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】大人だからこそ、隠せない想いがある。歳をかさねたからこそ、
      抑えきれない衝動がある。成熟の向こうになお存在する、愚かし
      くも愛おしい恋の衝動を、時にシニカルに、時にエロティックに
      描く4つのビター・ロマンス。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は4つの作品からなる短編小説集。いずれも、様々な形の大人の恋愛が
描かれていますが、短編のせいかアッサリと描かれていて、ミステリっぽくて
読みやすい作品ではありましたが、もう少し物語での恋愛の深さを追及してほ
しかった気がします。女性が読むと違う印象を受けるのでしょうが、登場人物
の恋愛心理も物足りなかったです。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 最後の命
【著者名】 中村文則
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年6月11日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】ある日、帰宅するとベッドの上で女が死んでいた。警察で取り調
      べを受ける私が聞いた意外な名前。その名は私を強制的に記憶の
      奥底へと引き戻す…。ミステリアスな物語とスピード感あふれる
      文章で、人の心の根源に迫る長編小説。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 浮浪者たちに輪姦されている精神薄弱の女・やっちりを目撃した私と友人・
冴木。夜の工場跡地で体験した、暴力の光景。後日、やっちりは死体となって
発見される。少年時代に体験したひとつの死。二人の生き方は、成長するにつ
れだんだんと社会から逸れていってしまう。ある日、大人になった私のもとに
冴木から電話がかかり、二人は再会する。数日後、私が自宅に帰宅すると自分
の部屋の中で、ひとりの女が死んでいた。それは、よく指名するデリヘルのエ
リコだった……。心の闇、欲望、暴力とセックス、そして人間とは何か。
 物語では、罪と罰、性と暴力、孤独、そして自殺衝動や破壊衝動に突き動か
される切迫感が描かれますが、緊迫した展開ではあるものの、内面を奥深く表
現し、論理的に描いている部分に、どこか違和感がありました。重いテーマに
取り組んでいて、文学としては良いとは思うのですが、もう少しエンターテイ
メント性があれば、よりよい作品になったようには思います。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 神話の島
【著者名】 久綱さざれ
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2007年6月29日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】幼い頃、両親と引き離された高校生の涼は、両親の死後、自分に
      妹がいたことを知らされる。早速、妹が暮らす御乃呂島へ向かう
      が、そこで彼を待っていたのは疫病の恐怖と連続怪死事件だった!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 高校生の布津美涼は幼い頃、新興宗教に入信した両親と引き離された。その
両親の死後、涼は、自分に妹がいたことを知らされる。早速涼は両親の終焉の
地であり、妹が暮らす御乃呂島へ向かうが、そこで彼を待っていたのは疫病の
恐怖と連続怪死事件だった! 記紀神話が濃密な影を落とす島で進行する、焦
燥と戦慄の6日間。涼と奇談収集の趣味を持つ大学院生・笹礼懐が辿り着いた
結末とは──。
 物語は、孤島での疫病サバイバルと日本神話を絡めたミステリで、孤島に閉
じこめられた人々を襲う奇怪な連続殺人の怪死事件は次々と起きます。しかし、
ミステリ要素よりも、むしろ伝奇ホラーの要素が強く、戦後まもない怪事件が
60年の封印を破られ、より展開に幅があり、読みごたえのある作品に仕上が
っています。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 心臓と左手 座間味くんの推理
【著者名】 石持浅海
【出版社】 光文社(KAPPA NOVELS)
【初 刊】 2007年9月25日
【金 額】 838円+税
【カバー文】11年前に起こったハイジャック事件の人質だった聖子は、小学
      6年生となり、那覇空港で命の恩人と再会を果たす。そこで明か
      される思わぬ事実とは…。「月の扉」事件のその後を描く。座間
      味くんが活躍する7編を収録。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 小学校6年生の玉城聖子は、11年前に沖縄で起こったハイジャック事件の
人質だった。従姉の勧めで沖縄にある進学校を見学に行った聖子は、那覇空港
で命の恩人と「再会」を果たす。そこで明かされる思わぬ事実とは? 警視庁
の大迫警視が、あのハイジャック事件で知り合った“座間味くん”と酒を酌み
交わすとき、終わったはずの事件はがらりと姿を変える。
 物語は7つの作品が収録された連作ミステリ。ノベルズとして読みやすかっ
たということもありますが、各作品でそれぞれに社会問題を取り入れたミステ
リとし、個人的には特に表題作が良かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 収穫祭
【著者名】 西澤保彦
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2007年7月10日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】1982年、首尾木村で大量殺人が発生。生き延びたのは中学3
      年の少年少女3人と分校の教諭ひとり。犯人は逃走後、事故死し
      た。そして9年後、ひとりのライターが生き残った者達への取材
      を開始するや、再び殺人事件が起きる。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 1982年、8月17日、夜。暴風雨の首尾木村北西区で、ほとんどの村民
が虐殺される大量殺人の発生が警察に伝えられる。しかし悪天候と現場に通じ
る2脚の橋が流されたため地区は孤立、警察の到着は翌日になってからだった。
かろうじて生き延びたのは中学3年の少年少女3人と彼らが通う分校の教諭ひ
とり。被害者は、3人の家族ら14名で、そのうち11人が鎌で喉を掻き切ら
れていた。不明な点もあったが、犯人は、事件当日、逃走後に事故死した英会
話教室の外国人講師と断定された……そして9年後、ひとりのフリーライター
が生き残った者たちへの取材を開始するや、ふたたび猟奇的な殺人事件が起こ
る。
 物語は、1982年、1991年、1995年、2007年、1976年と
大きく5つの章で構成されています。600ページ強という長編ながら、読み
始めからラストまで一気に読ませてしまう程の迫力があり、惨劇は勿論のこと、
性的妄想や、あちこちに仕掛けられた伏線、それぞれの時空の出来事など、ミ
ステリーの醍醐味が味わえました。ややラストの謎解きに納得できないところ
はありましたが、全体を通しての作品の満足感が得られました。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 1950年のバックトス
【著者名】 北村 薫
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2007年8月20日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】秘めた心が解き放たれる一瞬。人から人に手渡され、人と人をつ
      なぐ想いに胸が熱くなる?。さまざまな想いの軌跡、謎に充ちた
      人の心の機微を丁寧に辿る短篇集。「万華鏡」「百物語」「洒落
      小町」「林檎の香」など23篇を収録。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は1995年から今年まで、様々な媒体で書かれた23もの短編作品集。
ホロリとする話もあれば、ちょっぴり怖い話もあったりと、作品によっての違
いはありますが、作品の構成が巧く、文章も軽快で、北村薫らしい作品集とい
えます。特に表題作が印象に残り、謎解きが感動的なラストとうまく繋がって
います。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 サニーサイドエッグ
【著者名】 荻原 浩
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2007年7月31日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】1ヶ月ぶりの仕事は猫捜し。美しい女性の依頼は断れない。そう
      こうするうち、「ブロンドで青い目の若い」秘書まで雇えること
      に。おまけに猫捜しも、ただの猫捜しではなくなり…。「ハード
      ボイルド・エッグ」続編。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 私は最上俊平、私立探偵である。ペット専門の探偵ではないのだ。ある日、
若く美しい女性が事務所を訪れてきた。ペット捜しなら、もう――「うちの猫
を捜してほしいんです」はい喜んで。1カ月ぶりの仕事ではないか。しかもそ
うこうするうち、「ブロンドで青い目の若い」秘書まで雇えることに。え、な、
なんだこいつは!? おまけに猫捜しも、ただの猫捜しではなくなっていくのだ
った……あの名作『ハードボイルド・エッグ』続編!
 まさか『ハードボイルド・エッグ』に続編が出るとは思いませんでしたが、
ユーモア満載の物語が帰ってきました。ハードボイルド探偵となりたいものの、
依頼があるのはペット捜し。そのペット捜しが、行きがかり上暴力団に追われ
る羽目になり、前作同様理不尽なトラブルに巻き込まれる展開は、笑いを交え
て面白い作品に仕上がっています。主人公・最上も魅力もたっぷり描かれてい
て、ハードボイルドと現実のギャップも面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 塩の街
【著者名】 有川 浩
【出版社】 メディアワークス
【初 刊】 2007年6月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】【電撃小説大賞〈大賞〉(第10回)】塩が世界を埋め尽くす塩
      害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとして
      いた。崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。2人の中で何かが変わ
      り始めていた…。自衛隊三部作の陸自編。〔電撃文庫2004年
      刊の改訂増補〕
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 宇宙から落ちてきた塩の柱。それをきっかけに人が塩に変わるという奇病が
爆発的に発生し、秩序が崩壊した社会で生きる少女と男を描く物語。有川浩の
デビュー作でもありますが、単行本化で本編大幅改稿、番外編短編4篇を加え
られています。『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』の原点といえる
作品で、デビュー作ということもあってか、やや自衛隊の戦闘場面で迫力が薄
いところがあったものの、有川浩らしさが出ていましたし、登場人物の存在感
がしっかりしていて面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】雑学
【著書名】 雑学のすすめ
【著者名】 清水義範/西原理恵子
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年6月25日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】世界で最初にコーヒー店ができた都市はどこ? 地球上に誕生し
      た生物の絶滅率は何パーセント?…etc、身近な食べものから
      文学、歴史、科学までウンチクがギッシリ詰まった雑学エンター
      テインメント!
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 雑学のウンチクを清水義範が書き、西原理恵子がイラストでツッコミを入れ
るというお馴染みのパターンではありますが、雑学としてのウンチク話はそれ
なりに興味深かったですが、今回は西原理恵子のイラストがイマイチで、いつ
もの毒舌パワーがあまり感じられません。鴨ちゃんが亡くなるなど西原理恵子
にも色々とありましたから、そういったことが少なからず影響したのかな?と
も思いますが、その西原パワーがやや物足りなかったのが少々残念です。

<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 知っておきたい認知症の基本
【著者名】 川畑信也
【出版社】 集英社新書
【初 刊】 2007年4月22日
【金 額】 680円+税
【カバー文】心配いらない物忘れと、認知症の記憶障害との違いとは? 認知
      症とは、いったいどんな病気で、どのように対処したらよいのか?
      物忘れ外来で多くの患者を診察している医師が、治療や介護につ
      いてやさしく解説。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 認知症を心配する人が増えています。実際、厚生労働省によれば、日本の認
知症高齢者は今後大幅に増加していくと予測されています。一方で、人は誰で
も年をとると、物忘れなどが増えてくるのも事実です。では、心配いらない物
忘れと、認知症の記憶障害とはどう違うのでしょうか。認知症とは、いったい
どんな病気で、どのように対処したらよいのでしょう。1996年以来、物忘
れ外来で多くの患者を診察している医師が、治療や介護についてやさしく解説
します。
 本書は、物忘れ外来で多くの患者を診察している医師が、判りやすく、各患
者さんの実例を交えながら解説しており、物忘れと認知症の記憶障害の違い、
認知症とアルツハイマー症との違い、治療から介護・福祉についてなど、新書
として認知症の基本が優しく書かれています。特にアルツハイマー症と認知症
の違いは興味深かったですし、様々な障害、徘徊や精神不安、暴力的行動、排
泄障害など、介護する側がどのように接したら良いのかにも触れているので、
実際に介護されている方は勿論ですが、高齢化社会の中で、いつ自分が介護を
することになるか分かりませんでしたから、これは読んでおいて非常に良かっ
た新書です。

【た行】

 

【な行】

 

【は行】

<本紹介>
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【ジャンル】シュミレーション小説
【著書名】 平成関東大震災
【著者名】 福井晴敏
【出版社】 講談社
【初 刊】 2007年8月23日
【金 額】 720円+税
【カバー文】サラリーマン西谷久太郎を突如襲った大地震。震源は東京湾北部、
      マグニチュード7.3。高層ビルのエレベーターからようやく脱
      出した西谷が目にしたものは…。リアルなデータと情報を満載し
      た実用的シミュレーション小説。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、マグニチュード7.3の首都直下型地震を想定したシミュレーショ
ン小説。都庁のエレベーターに乗っていて大地震にあった主人公が、エレベー
ターを脱出し、何とか墨田区の自宅までたどり着き、妻子と無事を確認し、被
災後までを描いた作品ですが、各章には地震についての解説もあり、作品自体
は非常に短くなっています。そのため、福井晴敏の作品を読んでいるというよ
りは、シュミレーション小説に徹していることもあり、被災の悲惨さやパニッ
クぶりがあまり描かれておらず、正直作品としては物足りなさを感じましたが、
ラストは感動を覚えました。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 ビター・ブラッド
【著者名】 雫井脩介
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2007年8月25日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】ベテラン刑事の父親に反発しながらも、同じ道を歩む息子の夏輝。
      夏輝がはじめて現場を踏んでから1カ月が経った頃、捜査一課の
      係長が何者かに殺害された。内部犯行説に、曲者揃いの刑事たち
      は疑心暗鬼に陥るが…。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 物語は、警視庁の新米刑事・佐原夏輝と、初の現場でコンビを組むことにな
った少年時代に別離した実の父親のベテラン刑事との親子刑事物語。雫井脩介
というと『犯人に告ぐ』の印象が強いですが、どうしてもその印象が頭に残っ
ているのか、本書は展開も回りくどい表現が多く、物足りなさを感じます。作
品としては軽いタッチのノリで描かれているため、読みやすいものの、その分
作品として軽く感じてしまいますし、決して作品としては悪くありませんが、
期待ハズレの作品でした。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】短編ミステリ集
【著書名】 ハッピーエンドにさよならを
【著者名】 歌野晶午
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2007年8月31日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】望みどおりの結末になることなんて、現実ではめったにないと思
      いませんか? 前人未到のミステリ4冠を達成した偉才が仕掛け
      る11通りの殺意。小説の企みに満ちた、アンチ・ハッピーエン
      ド・ストーリー。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 本書は、11の短編が収録されている作品集で、いずれも作品もハッピーエ
ンドでは終わらず、容赦ないほど暗い話が多いこと。ミステリーというよりも
ホラーという感じでしたが、個人的にはもっとミステリとしての仕掛けを凝っ
てほしかったです。短編だから仕方ないということもあるでしょうが、それぞ
れの作品のテーマとしては良かったと思うだけに、長編とすれば更に面白い展
開だったのではないかという感じがしました。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 百年恋人
【著者名】 新堂冬樹
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2007年4月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】女子高生の愛子は、ある日ひとりの少年・透と出会う。次第にひ
      かれあうふたり。しかしそれは、決して許されない恋だった…。
      現代に甦るロミオとジュリエット。『小説推理』連載に加筆、訂
      正を加えて単行本化。
【満足度】 ★☆
End------------------------------------------------
 病気がちな愛子はある日ひとりの少年と出会う。少年の名は若林透。透は明
治時代から続く名門家系の長男だった。周囲の反対・妨害を乗り越え、二人の
愛の行方は!?
 いかにもお昼のテレビドラマ的な展開でもあり、先の展開も誰でも想像でき
るもので、新堂冬樹らしくない作品です。新堂冬樹の他の作品を知らずに、こ
の作品だけを読めば、昼ドラの小説化みたいな感じで面白いという人もいるで
しょうが、暗黒小説としての新堂冬樹作品が好きなだけに、完全に期待を裏切
られた作品でもありました。作品としては悪くはないんですが、思いきり期待
ハズレだったという感じです。

<本紹介>
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【ジャンル】生活
【著書名】 ハチミツの「危ない話」
【著者名】 川島 茂
【出版社】 三五館
【初 刊】 2007年5月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】健康に良いと食卓で愛用されているハチミツ。自家製のハチミツ
      と市販で買い求めているハチミツとは、どこが違うのか? 間違
      ったハチミツ流通の実態をえぐり、本物のハチミツを味わう方法
      を1冊に凝縮!
【満足度】 ★★★★★(文句なし!)
End------------------------------------------------
 口に入るものは、安全でなくてはならない! そう断言する養蜂家の著者が、
食の業界のいい加減なる裏側を、大胆に告発! 日本の「ハチミツ」は、あい
まいな成分表示や原産地偽装がまかり通っており、本当の「ハチミツ」は手に
入らない!? 安心のために、「ハチミツ」の見抜き方から「日本ミツバチの飼
い方」まで紹介しています。
 本書は、日本養蜂はちみつ協会会員でジャーナリストでもある著者が、ハチ
ミツ業界の知られざる実態を告発したもので、驚きの内容でもありました。ス
ーパーで売られているハチミツの殆どが中国産か、もっと安い加糖ハチミツや
精製ハチミツ、そして麦芽糖やカラメルを混ぜた商品とのこと。更に流通して
いるハチミツの9割に当たる中国産は過熱処理で栄養分が失われているばかり
か、残留農薬と残留抗生物質が検出されるケースもあるようです。問題点とし
て、表示が全く信用ならず、国産と表示されたハチミツにもに外国産が多いこ
とを指摘し、本書の中で著者は「国産表示も純正マークもカネで買う会員証の
ようなもので、牛肉の不正表示よりひどい。その裏にはちみつ公正取引協議会
の利権構造が見え隠れしています。また各種通販では国産と銘打った高価なは
ちみつが30%も流通していますが、国産はちみつの供給はわずか5%。これ
はもはや詐欺といえます」と憤慨しています。なお、本物のハチミツ、ローヤ
ルゼリー、プロポリスの見分け方・使い方も紹介されており、“食の安全”を
求めるならぜひとも読んでおいた方がいい一冊です。

<本紹介>
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【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 ヒッチハイクで日本一周
【著者名】 山添勝志
【出版社】 長崎出版
【初 刊】 2007年8月25日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】沖縄から北海道まで、時速4km〜120kmで駆け抜ける! 
      ヒッチハイクで日本列島を縦断した、他力本願な究極の旅の記録。
      役にたたないヒッチハイク講座、乗せてくれたクルマなどの資料
      も収録。
【満足度】 ★★★☆
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 本書は、オートバイで日本各地を旅するライダーだった著者が、20歳の夏
に奥尻島で初めてヒッチハイクをして以来、ヒッチハイクの面白さに目覚め、
昨年の春にサラリーマンを辞め、ヒッチハイクで日本一周の旅に出た記録が本
になったもの。写真も多く、沖縄から北海道までのヒッチハイクの様子が日記
として書かれているので、その状況も分かりやすく、様々なヒッチハイクエピ
ソードも笑いと涙がありました。特に北海道編はかなり細かく状況を書いてく
れているので、読んでいても旅をしている気持ちになりました。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 走ることについて語るときに僕の語ること
【著者名】 村上春樹
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2007年10月15日
【金 額】 1429円+税
【カバー文】専業作家としての生活を始めて以来、世界各地で走り続ける村上
      春樹。走ることは彼自身の生き方をどのように変え、彼の書く小
      説をどのように変えてきたのか? 自分自身について真正面から
      綴った画期的書き下ろしメモワール。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、彼は心を決めて路上
を走り始めた。それ以来25年にわたって世界各地で、フル・マラソンや、1
00キロ・マラソンや、トライアスロン・レースを休むことなく走り続けてき
た。旅行バッグの中にはいつもランニング・シューズがあった。走ることは彼
自身の生き方をどのように変え、彼の書く小説をどのように変えてきたのだろ
う? 日々路上に流された汗は、何をもたらしてくれたのか? 村上春樹が書
き下ろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしての、必読の
メモワール。
 本書は、著者の趣味である「走る」をテーマにすえて、個人史を綴ったもの
で、国内外のマラソンに出場した経験や日々のジョギングの風景を通じて人生
観が語られています。小説を書いたきっかけや生活ぶりなども細かく書かれ、
ファン必見のエッセイともいえるでしょう。

【ま行】

<本紹介>
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【ジャンル】短編ミステリ集
【著書名】 ミサイルマン 平山夢明短編集
【著者名】 平山夢明
【出版社】 光文社
【初 刊】 2007年6月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】凄まじくも美しく屹立する、壮絶な文学的冒険の成果を見よ! 
      2006年の読書界を席巻した著者の短編集。異色の人殺し青春
      小説である表題作をはじめ、人間の全存在を揺さぶる全7編を収
      録。
【満足度】 ★★★☆
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 前作『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社)で推理作家協会賞を
受賞、さらに「このミステリーがすごい!2007年版」で第1位となるなど、
小説界の話題を席巻した異才の第二短編集。テレクラで売春する女たちを殺し
て皮を剥ぐ快楽殺人者たちを主人公にした表題作をはじめ、吸血鬼、食人鬼、
人狼がこの最低な世界に跋扈する! 想像力と表現の限界に挑み続けた戦いの
成果、7編を収録。
 本書は、7つの作品が収録される短編集ですが、独特の狂気の世界観が描か
れていて、説明するのも非常に難しい作品でもありますが、ミステリとSFと
ホラーとエログロが合体した作品とでもいいましょうか、かなりコアな作品で
あるといえるでしょう。快楽殺人、卑語、臓物、腐臭……など残酷さも際立っ
ていますから、読み手によっては評価も大きく分かれるでしょうが、非常にイ
ンパクトは強い作品でした。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 メタボラ
【著者名】 桐野夏生
【出版社】 朝日新聞社
【初 刊】 2007年5月30日
【金 額】 2000円+税
【カバー文】なぜ「僕」の記憶は失われたのか? 世界から搾取され、漂流す
      るしかない若者は、日々の記憶を塗りかえる。破壊されつくした
      僕たちは「自分殺し」の旅に出る。孤独な魂の冒険を描く、まっ
      たく新しいロードフィクション。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 日本の社会に未来はあるのか? ニート、請負労働者、ホスト、バックパッ
カー……。自分探しの果て、下流社会を漂流し続ける若者たち。記憶を失くし
た青年は、ゼロからの〈自分探し〉=新しい〈自己創造〉の旅に出る。
 沖縄本島の漆黒の森で記憶をなくした青年は、その森で、学校をドロップア
ウトし、現実の生活から逃げてきたジェイクこと伊良部昭光に出会った。彼ら
はその日を生きるため、コンビ二でバイトしていた女の家だったり、バイト先
の専務のアパートだったり、ひたすら漂流する。青年はいろんな人と出会い、
徐々に過去の記憶を取り戻していくが、青年の過去の記憶は決して明るくなく、
記憶を取り戻すことで心の闇がどんどん深くなっていく。一方、昭光は育ちは
裕福なのだが、仕事もろくにせず、脳天気に過ごしている。その2人がやがて
別れ、それぞれ自分探しの旅に出ていきます。物語では、ワーキングプア、集
団自殺、ホストクラブ、世界を放浪し続ける青年……と時代背景をうまく織り
込み、舞台の沖縄と本土との違いや、離島の現実問題を切り込んでいます。

<本紹介>
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【ジャンル】経済
【著書名】 マネーはこう動く
【著者名】 藤巻健史
【出版社】 光文社
【初 刊】 2007年7月30日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】30年ぶりの世界好景気! 円安、株高、地価上昇、利上げ…い
      ったい何が起こっているのか。お金とは何かといった基本的な事
      柄から、世界経済、今後の日本についてまでを語る。
【満足度】 ★★★★
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 本書は、金融と経済について、著者自身の資産運用の話しを軸に、自身が現
在行っている資産運用の基本的な考え方として固定金利で借金をし、その資金
で株、不動産、外貨建て資産を買い、同時に債券売り建てるという組み合わせ
を紹介しています。日本の財政、長期金利、為替、不動産や株のマーケット、
世界経済、今後の日本などの話題に触れながら解説もしていますが、長期的な
経済の考えは著者の考えに共鳴しているので、本書も参考にはなりました。投
資や経済についても分かりやすく書かれているので、経済入門書ともいえるで
しょう。

【や行】

 

【ら行】

 

【わ行】

 

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