書評データベース(2008年度9月分)

 

■2008年9月に紹介した本■

 ブルーベリー             重松 清     光文社
 プロ法律家のクレーマー対応術     横山雅文     PHP新書
 封印されたミッキーマウス       安藤健二     洋泉社
 プロ野球の一流たち          二宮清純    講談社現代新書
 葡萄酒か、さもなくば銃弾を      手嶋龍一     講談社
 北海道の歴史がわかる本      桑原真人/川上淳   亜璃西社
 フェイバリット            高田 侑     新潮社
 生命徴候あり             久間十義     朝日新聞出版
 生きていてもいいかしら日記      北大路公子    毎日新聞社
 お客さま!そういう理屈は通りません  吉野 秀     ベスト新書
 愚か者、中国をゆく          星野博美     光文社新書
 あの日、あの味 「食の記憶」でたどる昭和史
                    月刊『望星』編 東海大学出版界
 イジ女                春口裕子     双葉社
 鬼                  今邑 彩     集英社
 エヴリブレス             瀬名秀明 TOKYO FM出版
 還るべき場所             笹本稜平     文藝春秋
 極秘資金               長岡哲生     講談社
 きみとぼくが壊した世界        西尾維新     双葉社
 狐火の家               貴志祐介     角川書店
 ごめん                原田マハ     講談社
 銀河不動産の超越           森 博嗣     文藝春秋
 霧のソレア              緒川 怜     光文社
 学校がアホらしいキミへ        日垣 隆     大和書房
 空想科学読本 6           柳田理科雄 メディアファクトリー
 ねじれ 医療の光と影を越えて     志治美世子    集英社
 ネットカフェ難民と貧困ニッポン    水島宏明   日本テレビ放送網

【あ行】

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 生きていてもいいかしら日記
【著者名】 北大路公子
【出版社】 毎日新聞社
【初 刊】 2008年1月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】40代、独身、親と同居。好きなもの、昼酒。「いいとこなし」
      のキミコが送る、超地味なのに、なぜか笑える日常。大爆笑の昼
      酒エッセー。『サンデー毎日』連載を単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、札幌在住の40代で独身で親と同居するフリーライターの著者が
「サンデー毎日」に連載しているエッセーを収録したもの。昼どきの近所の回
転ずし屋で、スッピンでつっかけを履いて、楽しくビールを飲んでいると、隣
の見知らぬ老人から「目標を持て」と説教され、今度会ったら完全無欠の偽プ
ロフィールを突きつけて黙らせてやると心に誓ったり、近所に住む人々、両親
や妹などの家族、酒つながりのお友達の面々などとも日常が面白く書かれてい
ます。脱力系エッセイではあるものの、妙に印象に残りました。

<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 お客さま!そういう理屈は通りません
【著者名】 吉野 秀
【出版社】 ベスト新書
【初 刊】 2008年5月20日
【金 額】 686円+税
【カバー文】具体的な補償の内容は、相手に言わせた方が安く済む! お笑い
      芸人を見れば、クレーム対応のヒントがわかる? クレーム対応
      で使える新スキル「フレーズ力」をキーワードに、クレーマーを
      黙らせるノウハウを公開。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、クレームでのお客様対応のノウハウが書かれたもので、企業の相談
窓口向けともいえる内容です。単なるクレーム処理だけではなく、クレーマー
と呼ばれる人達や非常識な人への対応などが、実例をもとに解説しています。
単なるクレーム対応としてではなく、接客や人付き合いにも役立つ内容で、大
きく4つの章に分けて分かりやすく書かれています。こういう本こそ、顧客対
応がまるでなっていない企業の問い合わせ担当者は読むべきだろうし、クレー
ム対応にはマニュアルも必要ではあるだろうが、肝心なのは相手の立場にたっ
た誠意ある対応でもあるでしょう。

<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 愚か者、中国をゆく
【著者名】 星野博美
【出版社】 光文社新書
【初 刊】 2008年5月20日
【金 額】 880円+税
【カバー文】交換留学生として香港に渡った著者は、1987年、アメリカの
      友人、マイケルと中国旅行に出る。中国社会が大きな転換期を迎
      えたこの時期に、何を感じ、何を見たのか。「大国」の本質を鋭
      く捉えた貴重な記録。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、1987年に著者が1ヵ月かけて、香港から烏魯木斉までの鉄道で
の中国旅行の時に感じたことを書いたもの。20年前の中国旅行のことが書か
れていますが、当時の中国と、急激な変化をした今の中国との違いについても
書いており、旅行記ではあるが、20年前の中国の文化が旅行記の中から見え、
列車に乗る人々を人間扱いしていない当局や、日本の文化との大きな違いなど、
中国と向き合い、今の中国と当時とのギャップなど、その変化についても自ら
の体験を交えて伝えています。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 あの日、あの味 「食の記憶」でたどる昭和史
【著者名】 月刊『望星』編
【出版社】 東海大学出版界
【初 刊】 2007年3月28日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】過ぎた「昭和」のあの時代、私たちは何を食べていたのだろうか。
      何を食べ、どんな思いを抱いて、どんな暮らしをしていたのだろ
      うか。「人生の記憶」をよみがえらせる珠玉の66編。『望星』
      連載コラムを単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 サブタイトルの“「食の記憶」でたどる昭和史”とありますが、戦前・戦中、
敗戦後、高度経済成長期と、食の66ものエッセイ集。食文化という言葉もあ
りますが、その時代の文化と共に食も語られており、懐かしさを覚えるエッセ
イ集でもあり、そのエッセイを書いた人の味の記憶と時代背景から、食のこだ
わりというか、食のありがたみが感じられます。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 イジ女
【著者名】 春口裕子
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2008年1月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】イジる女、イジわるな女、イジめる女、イジっぱりな女、イジ女
      がいっぱい…。私はいい人でいたいのに、なぜ悪意を向けてくる
      の? 女社会の大変さを描いた傑作短編集。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 物語は、様々な女社会の異様さを描いた7短編と、それぞれの「その後」を
描く番外編の8つの作品が収録された短編集で、いずれの作品もイジワルな女
性が主人公で、ドロドロとした陰湿な関係が描かれています。ホラーっぽいの
もあり、笑えるものもあり……と、作品によって違いはありますが、ご近所、
職場など、見栄の張り合いなども絡めて、中々シュールな作品でした。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 鬼
【著者名】 今邑 彩
【出版社】 集英社
【初 刊】 2008年2月29日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】「みっちゃんに会った」と言い残して死んだ友人達。そんなはず
      ない。だって、みっちゃんは…。言葉にできない不安感。おさま
      りのつかない気持ち悪さ。表題作を含む、誰をも奇妙な世界に誘
      い込む8編を収録した短編集。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は8つの作品が収録されている短編ホラーミステリ。思わずゾクッとす
る作品が続き、短編として非常に読みやすく、今邑彩の独特の世界観がしっか
りと描かれています。短編集の場合は当たり外れも多く見られますが、この作
品はハズレが殆どなく、幻想感もあり良かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 エヴリブレス
【著者名】 瀬名秀明
【出版社】 TOKYO FM出版
【初 刊】 2008年3月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】仮想と現実の境界が曖昧になった未来、人間の「想い」はどこに
      いくのか? もうひとつの世界で、永遠に終わらない恋が始まっ
      た。ピュアでリアルな、サイエンス・ラヴ・ストーリー。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 証券会社で働く杏子は、ネット上の仮想社会「BREATH(ブレス)」に
出会い、自分の分身を作る。そこで偶然、15歳のときに恋をしたトシオ先輩
と出会うが、杏子はなぜかブレスにアクセスをやめたまま亡くなる。そして娘
と息子は杏子の分身にアクセスしてその理由を知ることに。それはブレスの世
界で生きる杏子とトシオ先輩の永遠の恋のためだった……。
 本書は、TOKYO FMが配信するラジオドラマの原作として書き下ろさ
れたもので、パソコンの中の仮想世界で、現実とは別の人生を歩む主人公・杏
子の物語で、仮想世界とFMとSFを融合させた作品。理数系のような内容で
もあり、概念的に難しく感じる部分もあり、作品としては今一つ魅力を感じま
せんでしたが、パラレルワールドの恋愛はうまく描かれていたとは思います。

【か行】

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 還るべき場所
【著者名】 笹本稜平
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2008年6月15日
【金 額】 1850円+税
【カバー文】登攀中に恋人を遭難で失った翔平。彼は過去に立ち向かうため、
      登山ツアーのガイドとしてK2に戻ってきた…。圧倒的な迫力で
      描く感動のアドベンチャーミステリー。
【満足度】 ★★★★★(文句なし!)
End------------------------------------------------
 矢代翔平は4年前に、恋人と2人で世界第2位の高峰であるK2の未踏の東
壁に挑んでいたが、恋人だけが、この「魔の山」に飲み込まれてしまい、最愛
の人を失った。それから4年間、山に登ることができなかった翔平だが、友人
が登山ツアーを主催し、そのガイドとして翔平に白羽の矢が立ち、旧友の誘い
で運命の山・K2に再び挑むことに。企業経営者、かつてK2で友人を失った
登山家らが集ったこのツアー。それぞれに悩みを抱えたクライマーたちが「魂
再生のための巡礼の旅」に挑む……。
 物語は、恋人を山岳事故で失った主人公の再生を描いた山岳小説。サスペン
スと謎も絡めていますが、何といっても圧倒されるのは、山岳での山の圧倒的
な迫力と、山の魅力と怖さ、K2に挑む人間の過酷さが読み手にも伝わってき
ます。著者はこれまで幾つもの山岳小説を出してきていますが、本書はその中
でも最高傑作と呼ぶに相応しい作品で、人間と自然のパワーに圧倒される作品
でもあります。

<本紹介>
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【ジャンル】経済ミステリ
【著書名】 極秘資金
【著者名】 長岡哲生
【出版社】 講談社
【初 刊】 2008年1月31日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】巨大企業にのみ、国から特別に付与されるという「超巨額資金」。
      一流企業の幹部はなぜ闇に取り込まれるのか。元経済誌の編集長
      が圧倒的な取材力で描く驚天動地の経済ミステリー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 日本の大手電機メーカーである坂山電機のエリート部長だった宮本誠は、あ
る事件をきっかけに会社を退職する。妻が死んで父一人子一人の生活。しかも、
息子は小学5年生。息子の世話をしながら就職活動をするがうまくいかない日
々が続く。そんなある日、宮本に絶好の就職話が舞い込んだ。ある優良不動産
開発会社のオーナー社長が、子会社の社長を探していたのである。その話を受
け、宮本は優良不動産開発会社の子会社の社長に就任するが、そこから複雑な
事件に巻き込まれていく。ある日、そのオーナーに呼ばれ、未公開株詐欺と思
われる話の調査を命じられる。その数日後には、やはりオーナーの紹介で国家
的な規模の巨額資金を極秘に付与すると言う話に誘われるのだ。しかもその資
金はM資金のような詐欺ではなく、誰にもリスクが及ばないし、うまくいけば
紹介した宮本にも多額の報酬が入るというのだ。宮本はこの話の扱いに悩みな
がらも、古巣の坂山電機専務・菅谷光雄に紹介する。菅谷は乗り気になり、話
は進んでいった……。
 物語は、未公開株取引や基幹産業特別資金(M資金)の詐欺事件、インサイ
ダー取引や総会屋も絡めた経済小説で、経済の表と裏を上手く作品にしている
とも思いますし、特に経済通の人なら内容にも引き付けられるでしょう。ミス
テリとしては、やや弱い部分がありますし、やや緊迫感に欠けるところもあり
ましたが、経済小説としては面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 きみとぼくが壊した世界
【著者名】 西尾維新
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2008年7月7日
【金 額】 800円+税
【カバー文】奇妙な相談を受け、シャーロック・ホームズが愛した街ロンドン
      へと誘われた病院坂黒猫と櫃内様刻。次々と巻き起こる事件の謎
      解き合戦が始まった。本格ミステリー小説。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、シリーズ3作目で、これまでの学園ミステリからロンドンを舞台に
謎解き合戦が描かれます。前2作はそれなりの面白さを感じたのですが、本書
は展開が分散しすぎていて、作品としてはそれなりの面白さもあるものの、中
途半端というか物足りなさを感じます。読み手によって評価は分かれるとも思
いますが、何だかもどかしいシリーズ3作目でした。

<本紹介>
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【ジャンル】短編ミステリ集
【著書名】 狐火の家
【著者名】 貴志祐介
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2008年3月31日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】密室専門(?)の天然系女性刑事弁護士・青砥純子と、本職は泥
      棒(?)のナゾの防犯ショップ店長・榎本径。ちょっぴりファニ
      ーなコンビが4つの密室に挑む傑作ミステリ。「硝子のハンマー」
      シリーズ第2弾。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 長野県の平和な農村で殺人事件が発生。一家が松本の親戚宅に出かけている
間、一人残った中学3年の長女が自宅で殺害されたのだ。強い力で突き飛ばさ
れて、柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築
百年は経とうかという古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられた密室状態。
第一発見者の父親が容疑者となり、青砥純子が父親の弁護にあたる。純子は、
防犯ショップの店長、榎本径を現場に呼ぶ。この男、本職は泥棒としか思えな
いが、推理の冴えは抜群だった……。
 本書は4つの作品が収録されている短編ミステリ集。前作となる『硝子のハ
ンマー』で登場した、弁護士の青砥純子とセキュリティコンサルタントの榎本
径が活躍する密室ミステリの連作集。相次ぐ密室ミステリは、それなりの楽し
さがありましたが、『硝子のハンマー』が長編だっただけに、短編よりも長編
として読みたかったです。

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 ごめん
【著者名】 原田マハ
【出版社】 講談社
【初 刊】 2008年5月26日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】意識不明の夫の口座に、毎月振り込まれていた謎のお金。振り込
      み主を探して妻は高知へと旅立つ…。揺れ動く女性たちが決意す
      る瞬間を描いた感動小説集。表題作をはじめ全4編収録。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、訳ありの女性達が主人公の4つの作品が収録された短編集。表題作
「ごめん」は、同じ会社の年下の恋人がいる陽菜子が、恋人との不倫の海外旅
行中に、夫が勤務先の建設現場で事故に遭い、意識不明の重体に。そして2人
の仲は職場に知れ渡り、恋人は職場を去ることに。そんな時、自宅で夫が隠し
置いていた預金通帳を見つけたが、2年前から毎月、給料日に1万円が高知市
内の高知銀行支店「オリョウ様」の口座に振り込まれ、振込手数料込みの1万
210円が翌日、送り返されていた。夫は2年前まで高知で単身赴任。実直だ
った夫に何があったのか。そして陽菜子は高知へ「オリョウ」を探しに行く…
…という物語ですが、高知の駅名の「ごめん」と「いいの」をうまく物語とし
ています。

<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 銀河不動産の超越
【著者名】 森 博嗣
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2008年5月30日
【金 額】 1381円+税
【カバー文】危険を避け、できるだけ頑張らずにすむ道を吟味し、最小の力で
      人生を歩んできた高橋青年。彼の運命を変えたのは、入社した
      「銀河不動産」だった。次々に訪れる変わった客。ついには運命
      の女性までが…。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 毎日がなんとなく気怠い“省電力”青年・高橋は、惨敗続きの就職活動の果
てに「ここだけはやめておけ」と言われた銀河不動産に入社した。「いろいろ
見せてもらううちに住みたい家が見えてくる」という曖昧な資産家夫人や、
「寝ている間に日光浴したい」というミュージシャン、「スウィングしている
部屋に住みたい」という芸術家等々に部屋を斡旋しているうちに、彼自身がと
んでもない家に暮らす羽目に……。無気力青年・高橋はサラリーマン生活をま
っとうできるのか?
 森博嗣の作品としてはやや異質な作品でしたが、8つの連作エピソードとし
ての作品は、いずれもコミカルな感じで読みやすかったです。展開にもう一捻
り欲しかったですが、独特の雰囲気は感じました。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 霧のソレア
【著者名】 緒川 怜
【出版社】 光文社
【初 刊】 2008年3月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】時限爆弾により機長を失ったジェット機は、女性副操縦士の奮闘
      で空港へ。しかし突然、通信が不能となり…。権力同士のつばぜ
      り合いと、最後まであきらめない女性パイロットの姿を描く、ノ
      ンストップ・エンタテインメント。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 ロサンゼルス発成田空港行きのジャンボジェットが、テロリストに誤って仕
掛けられた時限爆弾により太平洋上で大破。そして、ベテラン機長を失うもの
の、生き残った女性新米副操縦士の奮闘により何とか飛行を続けていた。しか
し、突然、通信機器が使用不能になり、頼みの綱である地上との交信ができな
くなる。アメリカが電子戦機を出動させ、ジャンボジェットに対し電波妨害を
始めたのだ。一体、なぜ?
 本書は、第11回日本ミステリー大賞新人賞受賞作で、国際謀略小説+アク
ション+軍事小説+航空小説という感じで、女性パイロットの活躍と共に、ア
メリカ政府、CIA、日本政府、北朝鮮らの権力同士の闇のつばぜり合いが描
かれた作品。特に空での戦闘シーンは迫力満点で、テロリストの攻防も息を呑
む展開が続き、核問題などの国際情勢を巧くエンターティメント化しています。
多少展開がオーバーになっている部分もありますが、手に汗握る攻防戦はスピ
ード感もあり、読んでいて時間を忘れる作品です。できることなら映画化もし
てほしいと思うほど、緊迫さは面白かったです。

<本紹介>
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【ジャンル】エッセイ
【著書名】 学校がアホらしいキミへ
【著者名】 日垣 隆
【出版社】 大和書房
【初 刊】 2008年1月25日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】テスト、先生、いじめ、自立、才能…。大声で言えない「ほんと
      うのこと」を述べ、学校をめぐる硬直化した常識に挑む。生きづ
      らい思いをしている10代に贈る一冊。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は100ページ足らずのエッセイですが、学校生活をつまらなく感じる
学生達に語りかけるエッセイであり、中身がギッシリと詰め込まれています。
今の教師を「レッスンプロ」という表現(これはかなり巧い表現方法だと思い
ます)で説明し、その教師が絶対に言わない本音が書かれており、これまでの
エッセイなどで見られる日垣節が満載です。例えばイジメ問題については「い
じめはコミュニケーション不全であり、自治の問題である。大人社会にも、地
球上のどこにでもある。通報に値するかどうか。それだけを判断すればいい」
と書き、本書の中に書かれていた「あらゆる試験は、受ける側(生徒や受験者)
の都合によってではなく、採点する側(合否を決める側)の都合によって存在
している」や「本を通して、無数の先達が知恵をさずけてくれる。要するに、
「自分の小ささ」を思い知らせてくれる。自分がいかにチッポケな人間か。そ
れを自覚せざるをえない(ただし向上の仕方が学べる)のが読書という行為で
ある」というのは、正に名言だとも思いますし、10代にも分かりやすいよう
な書かれていますから、こういう本こそ若い子に読んでほしいものだと思いま
す。

<本紹介>
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【ジャンル】科学
【著書名】 空想科学読本 6
【著者名】 柳田理科雄
【出版社】 メディアファクトリー
【初 刊】 2008年7月26日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】ゾロのように刀を口にくわえて戦うことができる? コブクロの
      歌詞「ため息で錆びついた」は起こり得る現象? 漫画やアニメ
      の描写が科学的に正しいかを問うものから歌詞を問題視するもの
      まで、41の難問に片っ端から答える。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、これまでのシリーズとはやや異なり、全国の高校の図書館に配信さ
れていたFAX『空想科学 図書館通信』の原稿を元に構成され、高校生の読
者からの質問に答える形式を取っています。そのためか比較的新しいアニメか
らの質問もあり、ジャイアンの音痴でガラスが割れるのか? サザエさんのエ
ンディング曲で山小屋が伸びたり縮んだりすることの科学的説明、ドラゴンボ
ールでクリリンが使った「気円斬」の原理、おしりかじり虫がお尻をかじる理
由……などなど、楽しみながら読むことができました。

【さ行】

 

【た行】

 

【な行】

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 ねじれ 医療の光と影を越えて
【著者名】 志治美世子
【出版社】 集英社
【初 刊】 2008年5月6日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】隣の病院で始まった「人間復興」の闘いとは!? 追い詰められ
      る医療従事者たち、不運な患者。「医療過誤」をテーマに、「患
      者の側」と「医者の側」の両方の現実を描き出し、その中で「闘
      う人々」を追う。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 第5回開高健ノンフィクション賞の受賞作は、行動する作家の名を冠した賞
にふさわしい入念な取材が光るルポ。なぜ医療ミスは起きるのか、なぜミスで
愛する人を失った家族の「真実を知りたい」という思いがかなわないのか。組
織防衛のために事実を隠す医療機関の体質、被害者も医療機関も互いが「傷つ
け合うだけの訴訟」、ミスが起きても不思議ではない医師の過酷な労働環境な
どを報告。患者と医療従事者が対立してしまう「ねじれ」の正体にフリーライ
ターの著者が迫る。
 本書は、上記にも書きましたが「第5回開高健ノンフィクション賞」受賞作
で、医療現場の“ねじれ”問題をルポしたもの。医療過誤や事故の防止策に止
まらず、患者側と医療者が共に討論し協力し合いながら、互いの溝を埋め誤解
を打ち消していく試みも紹介しており、丹念な取材内容も文章から伺えます。

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 ネットカフェ難民と貧困ニッポン
【著者名】 水島宏明
【出版社】 日本テレビ放送網
【初 刊】 2008年1月25日
【金 額】 952円+税
【カバー文】明日への希望がなく、その日その日を生きるだけの生活。人とし
      ての幸福な生活を奪われた姿…。「ネットカフェ難民」の名付け
      親である「NNNドキュメント」チーフディレクターが語る、貧
      困ニッポンの真実!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、日本テレビが2007年1月28日放送した『NNNドキュメント’
07・ネットカフェ難民〜漂流する貧困者たち』が問題提起となり、社会現象
になった“ネットカフェ難民”を取り上げ、取材をとおして見えてきた彼らの
実態、そして、“日本の今”に迫るルポルタージュ。著者は、ネットカフェ難
民という言葉をつくったジャーナリストでもありますが、ネットカフェ難民の
実態と共に、派遣労働の実態や、今の若者が置かれている現実の問題提起をし
ています。

【は行】

<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 ブルーベリー
【著者名】 重松 清
【出版社】 光文社
【初 刊】 2008年4月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】東京に対する憧れと怯えを抱えて上京した18歳の僕。いろんな
      場所で、いろんな人たちと出会い、時を過ごした。でもいつの間
      にか会わなくなってしまった人がいる。かつて共に時を過ごした
      全ての人に捧げる全12話。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、学生時代の1980年代を振り返る自伝的連作短編集で、バブル前
の学園生活の中で出会い別れた人たちをめぐる12編の作品集。作品のキーワ
ードとして、竹下通り、竹の子族、大滝詠一、ふぞろいの林檎たち、ポパイ、
プロ野球ニュース、村上春樹、ロッテのブルーベリーガム、吉野家の牛丼、雀
荘、男女雇用機会均等法、カロリーメイト、東京ディズニーランド開園、ホイ
チョイ・プロ、レンタルレコード店などが出てきており、今の40代と30代
後半の人なら、時代背景も含めて非常に懐かしく感じられる短編集だとも思い
ます。それぞれの作品がもう少し長く書いてほしかったですが、昔をフト思い
出す短編集です。

<本紹介>
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【ジャンル】接客
【著書名】 プロ法律家のクレーマー対応術
【著者名】 横山雅文
【出版社】 PHP新書
【初 刊】 2008年5月30日
【金 額】 720円+税
【カバー文】街宣車が会社にやってきた、ネットで誹謗中傷された…。さあ、
      どうする? クレーマーと遭遇したとき、その見分け方、弁護士
      との連携、従業員の保護など、具体的な対策を紹介する。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 「悪質クレーマー」と呼ばれる人々が激増している。苦情・クレームに名を
借りて、企業や行政に対し、執拗に不当な要求や嫌がらせを繰り返す。人格・
精神面に問題を抱え、合理的な説得も通じない。そうした「悪質クレーマー」
に対しては、「顧客」とはっきり区別し、「法的対応」をとることが唯一の有
効な解決策となる。本書では、クレーマーに遭遇したとき、その見分け方、弁
護士との連携、従業員の保護など、具体的な対策を詳説する。著者はクレーマ
ー対応の鉄則を以下のように述べる。(1)まずお詫びから。(2)事実の確認
を先行させる。(3)感情的な対応は厳禁。(4)堂々巡りになったときが最初
のポイント。(5)文書による最終回答・交渉窓口を弁護士に移管する通知を送
る。(6)加害行為には素早い仮処分と刑事告訴で対応。(7)悪質クレーム事
例を記録して対応の指針とする。以上、七つの鉄則である。いざというとき慌
てないために、すべての役所、企業、学校関係者、必読の書。
 本書は、事例をもとに、クレーマーとの賢い対処法や撃退法を書いたもので、
弁護士でもある著者が、法を背景にした対処法に重心を置き、事例を基にして
非常に分かりやすく解説しています。単なるクレーム処理の解説とは違い、対
応の鉄則などは、非常に参考になりましたし、クレーム処理担当者は必見の書
ともいえるでしょう。

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 封印されたミッキーマウス
【著者名】 安藤健二
【出版社】 洋泉社
【初 刊】 2008年5月22日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】1987年、小学校の卒業記念に描かれたミッキーマウスの絵が、
      ウォルト・ディズニー社の抗議によって塗り潰された…。テレビ
      や映画の話だけではない、12の「封印」現象を追う渾身のルポ
      ルタージュ集。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 著者は「封印作品の謎」などで、様々な事情で封印されてしまった作品の裏
事情をルポしてきましたが、本書は、その封印ネタの「その後」に加え、テレ
ビや映画の話だけではない、美少女ゲームから核兵器まで、封印された12の
エピソードを収録したもの。ただし、これまでの「封印作品の謎」や「封印作
品の謎2」では裏づけが取れていたものの、本書では取材が断わられたため、
中途半端で終わっているものも多く、表題となっている「封印されたミッキー
マウス」も結論が推測となっていたのは残念です。

<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 プロ野球の一流たち
【著者名】 二宮清純
【出版社】 講談社現代新書
【初 刊】 2008年5月20日
【金 額】 760円+税
【カバー文】松坂大輔の永遠の課題とは? 新井貴浩は金本知憲を超えられる
      か? 山崎武司の打撃開眼の理由とは? 野村克也の配球学、中
      西太が語る強打者育成術…。スポーツジャーナリスト二宮清純が、
      日本プロ野球の真髄を探る。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、プロ野球での一流を極めた人達の技術やプロ野球論を、本人もしく
は関係者への取材とインタビューから探ったもの。野村克也の「配球学」、中
西太の「打撃論」、大野豊の「投球論」、工藤公康の「バッテリー論」、楽天・
山崎武司の復活の秘密、松坂大輔が直面する永遠の課題……などなど、野球の
奥深さ、一球の怖さと素晴らしさなど、プロ野球の真髄に迫った一冊ともいえ
ます。他にも、日米間の野球格差、日本の裏金問題、独立リーグなどについて
も書いていますが、新書ではあるものの、中身がギュッと詰まっており、スポ
ーツノンフィクションとして読みごたえがありました。

<本紹介>
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【ジャンル】ルポルタージュ
【著書名】 葡萄酒か、さもなくば銃弾を
【著者名】 手嶋龍一
【出版社】 講談社
【初 刊】 2008年4月24日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】甘美なる晩餐、その背後に蠢く鮮血の代償。ケネディ、レーガン、
      そしてオバマ…。「政治のなかの死」を予感しながらもなお、権
      力の聖杯に手をのばす29人のルポルタージュ。小泉純一郎、安
      倍晋三、福田康夫等も登場。
【満足度】 ★★★
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 本書は、日米を中心とする世界の権力者29人についてまとめたもの。政治
家達を取り巻く様々な話が書かれているのですが、個人的にはもう少し国際政
治の舞台裏などを描いてほしかったですし、ルポルタージュとしてなら物足り
なさが残りました。

<本紹介>
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【ジャンル】歴史
【著書名】 北海道の歴史がわかる本
【著者名】 桑原真人/川上淳
【出版社】 亜璃西社
【初 刊】 2008年3月24日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】石器時代から近・現代まで、約3万年にわたる北海道の歴史を、
      時代の流れに沿った52のトピックスでイッキ読み! 北海道史
      のスペシャリストが手がけた、どこからでも気軽に読める、新ス
      タイルの歴史読本。
【満足度】 ★★★★
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 本書は、これまで、あまり知る機会のなかった北海道の歴史を、石器時代か
ら近・現代まで約3万年におよぶ時代の流れに沿い、52のトピックスで辿っ
た内容。 「北海道に現れた最初の人類は?」「アイヌ文化はいつから始まった?」
「北海道にも県があった?」「屯田兵が置かれた本当のワケは?」などなど、興
味深いテーマが登場します。北海道の歴史といえば、函館の五稜郭での戦いな
どは教科書でも出てくるでしょうが、それ以前のアイヌと和人との関わりや、
アイヌ民族やそれ以前の先住民のことなど、教科書には出てこない北海道の歴
史が幾つも書かれており、その北海道がどのように開拓されてきたのかを知る
いい勉強にもなりました。

<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 フェイバリット
【著者名】 高田 侑
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2008年3月20日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】保育士を辞めてしまった29歳の由真の遊び友達は、フリーカメ
      ラマンのハツモ。はっきり言ってイケてない男だが、一緒にいる
      と心が騒ぐ。ゆるくて確かな関係と笑いのジャブが、こころのコ
      リをほぐす小説。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 29歳の由真は、無認可保育所で働いていたが、その保育所の過酷な労働条
件により起きた事件がきっかけで、保育士の仕事を辞めざるえなくなった。そ
の由真が幼馴染みでフリーカメラマンのハツモとの交流などを通じ、いつの間
にか見失っていた自分のお気に入りを見つけ出す……という物語。
 これまでの著者のホラー作品とは全く違う作品で、主人公の恋愛と再生が描
かれた作品ですが、マンガのラブコメを見ている感じで、読後感も良いです。
そして由真とハツモが紆余曲折がありながら、互いに寄り添う恋愛は、読んで
いるこちらにも幸せにさせてくれます。

<本紹介>
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【ジャンル】医療小説
【著書名】 生命徴候(バイタルサイン)あり
【著者名】 久間十義
【出版社】 朝日新聞出版
【初 刊】 2008年4月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】アメリカで心臓カテーテルの最新技術を身につけたシングルマザ
      ーの医師・鶴見耀子。帰国した彼女を待っていた時代と人生の激
      動とは? 深みにはまっていく恋、ITバブル崩壊の内幕、医局
      間の対立などを描く医療小説。
【満足度】 ★★★★☆
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 タイトルの「生命徴候」には“バイタルサイン”とも記載されていますが、
医局制度と医療現場、そして最新の医療技術を交え、医療問題にメスを入れて
います。新人女性麻酔科医・鶴見耀子は上司から医療事故の責任を押しつけら
れ、かばってくれた同じ医局の心臓外科医・岩下と親密な関係になるも、岩下
は教授の娘と結婚し、耀子はアメリカに旅立つ。その後、シングルマザーとし
て子育てに追われながらも、心臓カテーテルの最新技術を身につけて帰国した
耀子は、IT企業家との恋や息子の事故など相次ぐ困難に立ち向かってゆく。
 物語は、ITバブルの崩壊を背景に、恋と医療、病院の陰謀と人生の希望が
描かれる作品で、医療現場の実態が赤裸々に描かれます。特に手術描写など、
細かなところもしっかりと表現しており、様々な医療問題も絡め、深みのある
医療作品となっています。

【ま行】

 

【や行】

 

【ら行】

 

【わ行】

 

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