書評データベース(2009年度8月分)
■2009年8月に紹介した本■
ブラザー・サン シスター・ムーン 恩田 陸 河出書房新社
廃墟建築士 三崎亜記 集英社
ブラックリスト 終わらない追跡 ムギ ソフトバンククリエイティブ
ファミリーポートレイト 桜庭一樹 講談社
福家警部補の再訪 大倉崇裕 東京創元社
パーフェクト・リタイヤ 藤堂志津子 文藝春秋
ブロードアレイ・ミュージアム 小路幸也 文藝春秋
プラスマイナスゼロ 若竹七海 ジャイブ
僕と『彼女』の首なし死体 白石かおる 角川書店
判決の誤差 戸梶圭太 双葉社
本当は恐ろしい江戸時代 八幡和郎 ソフトバンククリエイティブ
HOP STEP稲葉JUMP! 稲葉篤紀 ロングセラーズ
東京スタンピード 森 達也 毎日新聞社
追跡・「夕張」問題 北海道新聞取材班編 講談社文庫
できた!わたしの「過払い金」回収日記 山本クルミ ダイヤモンド社
毒殺魔の教室 塔山 郁 宝島社
チェーン・ポイズン 本多孝好 講談社
遠い旋律、草原の光 倉阪鬼一郎 早川書房
茶色いクツをはきなさい! 藤巻幸夫 ダイヤモンド社
地方競馬の黄金時代 斎藤修/監修 戎光祥出版
こんな感じ 群ようこ 幻冬舎
9・11倶楽部 馳 星周 文藝春秋
風の中のマリア 百田尚樹 講談社
智天使の不思議 二階堂黎人 光文社
会社が消えた日 水木 楊 日本経済新聞出版社
幻影シネマ館 佐々木譲 マガジンハウス
【あ行】
【か行】
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】連作小説
【著書名】 こんな感じ
【著者名】 群ようこ
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2009年2月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】ヒロコ・物書き51歳、ミユキ・メイクアップアーティスト54
歳、マキコ・イラストレーター49歳。顔を合わせるとため息つ
きつつ苦笑いの日々。そんな3人のもとに野良猫ムクちゃんがや
ってきて…。笑えて沁みる連作小説。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
物語は、慢性的な体調不良、体型の変化、親の健康問題などなど、様々な悩
みのある50歳前後の女性3人の日常を描いた作品。群ようこの小説は久々に
読みましたが、中年女性の心情が非常に良く出ていて、連作として読みやすく、
女性3人の友情物語として楽しめました。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 9・11倶楽部
【著者名】 馳 星周
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2008年7月30日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】ぼくらにも、テロは起こせるかもしれない…。地下鉄サリン事件
で妻子を失った救急救命士が出会った、新宿で生きる戸籍のない
子供たち。理不尽で惨めな境遇に追いやられた彼らがはじめた、
危険きわまりない「遊び」とは?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
新宿消防署の救急救命士・織田は、ある日路上で倒れていた少女を助ける。
彼女と暮らしていたのは、リーダー格の明をはじめ年齢がバラバラな少年たち。
じつは彼らは、都知事による新宿浄化作戦で両親を中国に強制送還された、戸
籍のない子どもたちだった。事情を知った織田は、彼らの力になろうと無謀な
行動を起こし始める……。
これまでの馳作品と比べると、多少異質の感じもしましたし、個人的にはも
っとダーク色を濃くしても良かったのではないか?という気もしますが、読み
やすい作品ではありました。内容的にも、主人公が子供達を救うために、悪に
手を染めていく過程は、読みごたえがありましたし、被害者であるがために加
害者になっていく主人公の苦悩の重さも感じました。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 風の中のマリア
【著者名】 百田尚樹
【出版社】 講談社
【初 刊】 2009年3月3日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「女だけの帝国」が誇る最強のハンター。その名はマリア。恋も
せず、母となる喜びにも背を向け、妹たちのためにひたすら狩り
を続ける自然界最強のハタラキバチ。切ないまでに短く激しい命
が尽きるとき、マリアは何を見るのか。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
「偉大なる母」と呼ばれる女王バチ・アストリッドに率いられた女だけの帝
国に生まれたマリアは、恋をすることも母になることもなく、ただひたすら次
に生まれてくる娘達の餌となる虫を狩る。巨大化していくマリアたちの帝国だ
ったが、季節の移り変わりとともに、巣の中に大きな変化が起こる。マリアは
その命の最後にいったい何を見るのか……。
物語は、オオスズメバチの生態として、働き蜂のマリアを擬人化して、彼女
が戦いに明け暮れる日々を描いた作品。全てが戦いのために作られた身体は、
堅固な鎧をまとい、疾風のように飛び、無尽蔵のスタミナを誇り、鋭い牙であ
らゆる虫を噛み砕く。恋もせず、母となる喜びにも背を向け、妹達のためにひ
たすら狩りを続ける自然界最強のハタラキバチが、切ないまでに短く激しい命
が尽きるとき、何を見るのかを物語としていますが、30日の命を母と妹達を
守るためだけに戦う戦士としてのマリアのハチとしての視点は、新鮮でもあり、
その視点からオオスズメバチの巣の興亡を描き、自然界の掟の冷徹さと、壮絶
な生存競争が、見事に表現されています。
<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 智天使(ケルビム)の不思議
【著者名】 二階堂黎人
【出版社】 光文社
【初 刊】 2009年6月25日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】人気女性マンガ家に容疑がかかり迷宮入りした殺人事件。やがて、
彼女の周辺で新たな殺人が起こり、事態は混迷をきわめて…。巧
緻を極めた驚くべき完全犯罪に、大学生探偵・水乃サトルが挑む。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
大学生にして、多くの刑事事件の解決に貢献した、「名探偵」水乃サトル。
親しくなった刑事の十姉妹と退職した先輩の元刑事から聞かされたのは、サト
ルもよく知っている人気女性マンガ家・天馬ルミ子に容疑がかかり、迷宮入り
した殺人事件の詳細だった。崩しようのないアリバイと、極端に作為的な殺人
と死体遺棄。手掛かりは相互に矛盾しており、真相は闇のなかだ。刑事たちは、
天馬ルミ子が主犯、彼女に影のように従う男・杉森修一が実行犯だと考えてい
るのだが、その証拠は得られていない。事件に興味を持って調べ始めたサトル
は、さらなる殺人事件に遭遇する。そこでもまた、考えられないような奸計が
張り巡らされているのだった……。
物語は、二階堂黎人としては珍しい倒叙ものですが、凝った展開となってお
り、東野圭吾の『容疑者Xの献身』の二階堂バージョンというような感じで、
アリバイとトリックは時代性を非常にうまく活用しており、ラストまで一気に
読まされました。
<本紹介>
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【ジャンル】経済小説
【著書名】 会社が消えた日
【著者名】 水木 楊
【出版社】 日本経済新聞出版社
【初 刊】 2009年6月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】順風満帆の会社人生を送る木沢涼介。しかし、ある朝出社すると
会社が跡形もなく消えていた! 1カ月後、会社は再び姿を現す
が、誰も木沢の存在を認識しない。この会社に何が起こっている
のか? そして次々に災厄が襲う…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
物語は、役員の座が目前の主人公が、ある日出社すると会社が跡形もなく消
えており、1ヶ月後に再び会社が現れるものの、社員名簿にも自分の名前がな
く、社員の誰もが認識していないというSF経済小説。突然仕事が無くなり、
退職金すらなく、失業給付も出ずに、一気に底辺へと急落していく過程が描か
れますが、不可解な現象によって、突然仕事が無くなり、生活を維持すること
すら困難になっていく主人公の恐怖が、よく描けていましたし、雇用問題など
に対する問題点もうまく作品に取り入れており、読みごたえある作品でした。
<本紹介>
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【ジャンル】映画エッセイ
【著書名】 幻影シネマ館
【著者名】 佐々木譲
【出版社】 マガジンハウス
【初 刊】 2008年12月18日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「椿三十郎」「総長賭博」のハリウッド版リメイクからエロティ
シズム溢れるケン・ラッセルの問題作まで、観たことも聞いたこ
ともない映画が36本。各映画に宇野亜喜良の挿絵を付した、思
わず溜め息が出る空想映画館。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は冒頭に『ありきたりの名画回想なんぞではなく、日本未公開、または
それに準じる「幻の映画」についてのコラムである』と書かれていますが、こ
の映画ならこの役者で観てみたい……、この監督なら、あの映画が絶対に好き
なはずだ……など、映画ファンなら心に浮かべるそんな思いを、「幻の映画」
という形で本書の中に結実しており、映画通も唸らせる一冊です。
【さ行】
【た行】
<本紹介>
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【ジャンル】SF
【著書名】 東京スタンピード
【著者名】 森 達也
【出版社】 毎日新聞社
【初 刊】 2008年12月15日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】世界恐慌にピークオイルショックが重なり、不安が蔓延する20
14年の日本。ロスジェネ世代の伊沢は、通り魔殺人のニュース
を見た直後、集合無意識研究所の加藤という男から、「事件は虐
殺の予兆です」との電話を受ける…。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
テレビ制作会社のディレクター・伊沢は、10代の若者が団塊世代を襲撃す
る通り魔殺人事件が都内各地で同時発生したニュースを目にする。その直後、
集合無意識研究所主任研究員の加藤と名乗る見知らぬ男が電話で伊沢に接触し
てきた。加藤は困惑する伊沢に「事件は虐殺の予兆」だと告げる。その夜、友
人の映画監督・黒沢と再会した伊沢は、加藤に監視されていることに気づく…。
本書は、ノンフィクション作家・森達也の近未来小説で、2014年に東京
で発生するジェノサイド事件を描いたもので、メディアにあおられた群衆が集
団暴走していく恐怖を臨場感たっぷりに表現されています。テレビの影響力と
社会心理が引き起こす恐怖をよく物語にしており、ノンフィクションが専門の
著者なだけに、小説としては欠点も見られましたが、その欠点を補うほどのス
リリングな展開で、結末まで一気に読まされました。
<本紹介>
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【ジャンル】地方財政
【著書名】 追跡・「夕張」問題 財政破綻と再起への苦闘
【著者名】 北海道新聞取材班編
【出版社】 講談社文庫
【初 刊】 2009年4月15日
【金 額】 676円+税
【カバー文】地方財政制度の間隙を衝き「隠れ借金」を重ねた夕張市。気づい
たときにはもはや手遅れの状況に陥っていた。事態を黙認してき
た道や総務省、みずからの儲けを優先し過剰な融資を続けた銀行。
「わが町」の破綻がもたらす苛酷な現実をレポートし、地方自治
体の抱えこむ矛盾と課題を摘出する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、財政破綻をした夕張市のレポートで、財政破綻するまでの経緯と、
再起の中での現実問題を取り上げたもの。自治体の財政破綻とはどういうこと
なのか、夕張市の破綻にはどんな背景があったのかなど、決して他人事ではな
い、自治体の財政破綻についてが書かれますが、更なる過酷な現実問題も紹介
し、夕張の問題を様々な角度から検証しています。
<本紹介>
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【ジャンル】金融
【著書名】 できた!わたしの「過払い金」回収日記
【著者名】 山本クルミ
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2009年6月11日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】主に電話での交渉で「過払い金」を取り返し、借金がゼロになっ
た女性の体験記。クレジット会社の人とのやりとりを紹介するほ
か、戻ってくる金額の計算方法、電話交渉の仕方、書類の書き方
も詳しく解説します。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、約20年間にわたって消費者金融から借金し、返済してはまた借り
るという借金地獄に苦しんでいた女性が、利息制限法の利率を超えて支払って
いた過払い金を取り返し、500万円ほどあった借金を、半年で完済したとい
う体験記。弁護士などに全く頼らずに、消費者金融業者に電話をかけ、過払い
金の支払いを要求し、返済を渋る業者には訴訟まで起こし、9社から総額71
0万円も取り戻した内容が書かれていますが、読んでいて、そこまでして借金
するなよ……とも思うところはありますが、過払い金問題で悩んでいる人には
参考になる一冊でしょう。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 毒殺魔の教室
【著者名】 塔山 郁
【出版社】 宝島社
【初 刊】 2009年2月20日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】児童毒殺事件から30年後、ある人物が当時の事件関係者たちを
訪ね歩き始めた。ところが、それぞれの証言や手紙などが語る事
件の詳細は、微妙にズレている。やがて、思いもよらない事実と、
驚愕の真実が明かされていく!
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、第7回『このミステリーがすごい!』優秀賞受賞作で、30年前の
毒殺事件で、当時のクラスメイトに対するインタビューを調べていくうちに、
新たな事実が浮かび上がるという物語ですが、ミステリ作品としては面白い設
定だとは思うものの、30年前の記憶がハッキリしすぎていて、ご都合主義的
な展開に見えてしまったのは、欠点だったとも思いますし、もう少し登場人物
の背景を深く掘り下げた方が良かったのではないかとも思いました。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 チェーン・ポイズン
【著者名】 本多孝好
【出版社】 講談社
【初 刊】 2008年11月1日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた謎の人物からのさ
さやき。「本当に死ぬ気なら1年待ちませんか? 頑張ったご褒
美を差し上げます」 不思議な自殺の連鎖。共通点は「毒」。現
代に投げかける「生きる」意味とは。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
あと1年。死ぬ日を待ち続ける。それだけが私の希望……。かりそめに生き
ることは、もうできない。選んだのは「死」。不思議な自殺の連鎖を調べる記
者。そこに至るただひとつの繋がり。誰にも求められず、愛されず、歯車以下
の会社の日々。簡単に想像できる定年までの生活は、絶望的な未来そのものだ
った。死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた、謎の人物からのささや
き。「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?1年頑張ったご褒美を差し上げ
ます」それは決して悪い取り引きではないように思われた……。
物語は、自殺者の生前を追う記者と、死ぬ日までのあと1年をただ待ち続け
る女性の物語が交錯するミステリー。これまでの著者の作品と比べると異質で
はありますし、ミステリ要素はあるものの、本格ミステリとまではいきません
が、ラストまでの展開の持って行き方が非常に上手かったです。冒頭に高野悦
子の『二十歳の原点』が載っていたのですが、この『二十歳の原点』は昔二十
歳ぐらいの時に何度も読んだ作品でもありましたが、これを冒頭に持ってきた
のは、やられました。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 遠い旋律、草原の光
【著者名】 倉阪鬼一郎
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2009年4月25日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】美貌の指揮者・火渡樹理と、難病を患う新進画家の緑川弦が出会
ったとき、3代にわたり両家を縛る不思議な因縁が露になる。短
歌と楽譜、そしてロシア文字に隠された美しくも哀しい暗号とは
? 恋愛音楽ミステリ。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
軽井沢フィルを束ねる美貌の指揮者・火渡樹理と、難病を患う新進画家の緑
川弦が出会った時、三代にわたり二家を縛る不思議な因縁が露になる。第二次
大戦中に起きた樹理の祖父の割腹自殺と弦の祖母の密室での縊死事件。短歌と
楽譜、そしてロシア文字に隠された美しくも哀しい暗号とは? 樹理と弦にの
み聴こえるヴァイオリンの旋律が二人を真実の高みへと導く……。
物語は、美貌の女性指揮者と難病を患う青年画家が、戦時中の怪死事件に秘
められた、楽譜・短歌・ロシア文字の暗号に挑むというミステリ。譜面、短歌、
ロシア文字に隠された3つの謎解きと、恋愛をうまく絡めており、中々凝った
ミステリで面白かったです。ただ、表紙のバイオリンの絵を見ると、どうして
も「仮面ライダーキバ」を思い浮かべてしまいます。(苦笑)
<本紹介>
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【ジャンル】ビジネス
【著書名】 茶色いクツをはきなさい!
【著者名】 藤巻幸夫
【出版社】 ダイヤモンド社
【初 刊】 2009年5月28日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】誰の中にも眠っているクリエイティブ。それをぼんやりさせてお
くのはもったいない! カリスマバイヤー・フジマキ流、五感・
直感を磨き、クリエイティブになるためのヒント26項目を紹介
する。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
カリスマバイヤーとして、テレビなどでも見かける著者ですが、本書はその
著者のビジネスノウハウや伊勢丹入社から始まる自伝的エッセイとを合わせた
もの。著者について、知らない人が読めば面白い内容なのかもしれませんが、
他の著者とかなり似た内容でもあったので、新鮮さは感じず、やや物足りない
内容でした。
<本紹介>
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【ジャンル】競馬
【著書名】 地方競馬の黄金時代
【著者名】 斎藤修/監修
【出版社】 戎光祥出版
【初 刊】 2009年6月29日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】競馬場は消えても、心に残る数々の名馬・名勝負がある! 廃止
された全国の競馬場を探訪し、歴史に刻まれた地方競馬の英雄た
ちの熱い闘いを綴る。全国地方競馬ガイド付き。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書は、元地方競馬専門誌『ハロン』編集長監修のもと、写真家・青柳健二
の撮り下ろし写真も交えて地方競馬についてを綴ったもの。廃止された競馬場
は今はどうなっているのか? そしてその地方競馬で活躍した15頭の名馬達
の名勝負を含めた地方競馬ストーリーなども取り上げています。写真が多く、
非常に読みやすくて、競馬初心者でも分かりやすく書かれている点は高く評価
できますが、個人的には少々物足りない点が多かったです。15頭の名馬を取
りあげていますが、せめてこの倍ぐらいは取り上げてほしかったですし、全国
地方競馬ガイドもまとめた説明にはなっていますが、競馬場そのものを詳しく
紹介して、思わず足を運びたくなるよう、宣伝も兼ねて取り上げてほしかった
です。
【な行】
【は行】
<本紹介>
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【ジャンル】青春小説
【著書名】 ブラザー・サン シスター・ムーン
【著者名】 恩田 陸
【出版社】 河出書房新社
【初 刊】 2009年1月30日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】ねえ、覚えてる? 空から蛇が落ちてきたあの夏の日のことを…。
本と映画と音楽、それさえあれば幸せだった奇蹟のような時間…。
恩田陸が描く、青春小説の新たなスタンダードナンバー。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
物語は、読書サークルに入った楡崎綾音、ジャズに没頭する戸崎衛、映画三昧
の箱崎一の高校時代に仲良しだった3人の、大学生活の4年間を描いた青春小説。
特別何かが起きるという展開ではなく、淡々とした流れの作品ではあるものの、
三人に共通する学生時代の思い出や出来事を、うまく表現しています。
<本紹介>
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【ジャンル】小説集
【著書名】 廃墟建築士
【著者名】 三崎亜記
【出版社】 集英社
【初 刊】 2009年1月30日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】廃墟は現代の癒しの空間。だが、人が住んでいる偽装廃墟が問題
になり…。表題作ほか、ちょっと不思議な建物で起こる、奇妙な
事件たち。現実と非現実が同居する、三崎ワールドの魅力あふれ
る4編を収録。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
本書は、事件現場がビルの7階に集中し7階の撤去運動が起こる「七階闘争」、
廃墟を新築する「廃墟建築士」、意思を持った図書館の調教を描いた「図書館」、
略奪者から蔵を守る「蔵守」という4つの中編を収録した作品集で、いずれも
作品のテーマは「建物」で、建物を巡る奇妙な物語となっています。現実と非
現実を同居させた、独創的な世界観は不思議であるものの面白かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】経済小説
【著書名】 ブラックリスト 終わらない追跡
【著者名】 ムギ
【出版社】 ソフトバンククリエイティブ
【初 刊】 2009年4月27日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】あの手この手を使って逃げ回る不倫カップル、一度も返済をしな
いまま姿を消した元風俗嬢…。元消費者金融マンが、個性的な債
務者たちから刑事顔負けの追跡力でお金を回収していく当時の様
子を、ユーモアたっぷりに綴る。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、モバゲータウンで公開されている「ブラックリスト」「ブラックリ
スト
終わらない追跡」でのエピソードと、書き下ろし作品を収録したもので、
元消費者金融マンで、取り立て回収業務に携わっていた著者が描いた消費者金
融回収記ともいえる作品。ケータイ小説ではあるものの、実録モノとして縦書
きに変更しているので、縦書きの小説を読み慣れている人にも違和感なく読む
ことができます。債務者達を徹底的に追跡して、返済を迫る過程は中々臨場感
もあり、面白く読むことができました。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 ファミリーポートレイト
【著者名】 桜庭一樹
【出版社】 講談社
【初 刊】 2008年11月20日
【金 額】 1700円+税
【カバー文】あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。親子、
だもの。ママの名前は、マコ。マコの娘は、コマコ。「コマコ、
逃げるわよ」というママの掛け声で、想像を絶する数奇な運命と
物語が動き出す…。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
物語は、娘(コマコ)と母(マコ)の親子を描いた作品で、第1部と第2部
との2部構成で、第1部ではコマコの5歳から14歳までの歳月の話で、身元
を隠し、娘の出生届も出さず、いろんな土地を転々としながら暮らす、逃亡の
日々が描かれ、第2部ではコマコが桜ケ丘駒子という戸籍名を得て、文壇バー
のアルバイトを機に、みずから物語を語り始めるという展開となっています。
直木賞受賞後の書き下ろしで、500ページ強という大作でもありますが、独
特の世界観は何ともいえない重さがありました。ただ、第1部と第2部で世界
観がガラリと変わってしまったのは少々残念です。
<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 福家警部補の再訪
【著者名】 大倉崇裕
【出版社】 東京創元社
【初 刊】 2009年5月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】警備会社社長、売れっ子脚本家、斜陽の漫才師、玩具の企画会社
社長ら犯人と福家警部補の対決やいかに? 犯人泣かせの名刑事、
今日も徹夜で仕事する! 全4篇を収録した、倒叙形式の本格ミ
ステリ第2弾。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、「福家警部補」シリーズの第2弾で、4つの作品が収録されたミス
テリ集。確か前作はドラマ化されたとも思いますが、主人公の福家警部補のキ
ャラ設定も良く、倒叙ミステリとしても読み応えがあります。前作のドラマは
見逃しましたが、本書がドラマ化されるなら、ぜひ見てみたいです。
<本紹介>
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【ジャンル】短編小説集
【著書名】 パーフェクト・リタイヤ
【著者名】 藤堂志津子
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2009年4月10日
【金 額】 1429円+税
【カバー文】孤独だけど、幸せだった。幸せだけど、さみしかった…。定年退
職間近の布沙子。彼女が「完璧な退職」のために計画してきたこ
ととは? 表題作ほか全5編を収録した、オーバー40の女性た
ちの心情を鮮やかに描いた短編集。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
定年退職まであと6日となった布沙子。独身の彼女は、愛人関係に区切りを
つけ、苦手な後輩と対決。そしてもう1つ、「完全な引退」のためにずっと用
意してきたことが……表題作ほか、夫が単身赴任中の48歳の専業主婦。出張
ホストと月1回の密会を繰り返す彼女の望みとは……(「六日間」)。年下の
彼とは別の男に今は夢中の48歳の画家は飽きっぽいのが常だった……(「猫
をつれて」)など、全5篇すべてが6日間の出来事を描いた短篇集。
藤堂志津子の作品を読むのは、久々でしたが、40代後半から60歳目前ま
での5人の女性の心情を綴った作品としては、短編として読みやすかったもの
の、女性の晩年が性愛や情事に流れるというよりも、もっと心の深さを掘り下
げてほしかったように思います。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 ブロードアレイ・ミュージアム
【著者名】 小路幸也
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2009年3月30日
【金 額】 1571円+税
【カバー文】ラリック、ベーブ・ルース、シャネル、リンドバーグ…。ジャズ
エイジのNY。裏通りに建つブロードアレイ・ミュージアムの奇
妙なキュレーターたちは、悲劇を阻止すべく事件解決に乗り出し
た!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
1920年代のニューヨーク。裏通りのブロードアレイ・ミュージアムに赴
任した青年エディを迎えたのは、ワケありな収蔵品と奇妙なキュレーターたち。
美女メイベル、巨漢ブッチ、寡黙なモースに伊達男バーンスタイン。そして物
に触れるだけで、未来の悲劇を読み取ってしまう少女フェイ。その悲劇を阻止
すべくメンバーが動き出す……。
ミステリというよりも、1920年代のニューヨークを舞台としたミュージ
カルを見ているような感じで、ブロードウェイが舞台にもなっているだけに、
登場人物達も個性的で、ミュージカル好きな人には特にお勧めです。
<本紹介>
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【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 プラスマイナスゼロ
【著者名】 若竹七海
【出版社】 ジャイブ
【初 刊】 2008年12月13日
【金 額】 1200円+税
【カバー文】はじまりは、落ちてきた一匹の蛇だった…。「なんか最近、アタ
シら死体に縁がねーか?」 成績優秀のお嬢様テンコ、不良娘ユ
ーリ、歩く全国平均値ミサキの凸凹女子高生トリオが、海辺の町・
葉崎を駆け抜ける!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、真っ赤なファッションに身を包み、パンクヘアまで赤く染めた黒岩
有里ことユーリ。品行方正な金持ちのお嬢様だけど「世界一運の悪い娘」天地
百合子ことテンコ。成績、運動能力、身長体重、スリーサイズまで「歩く全国
平均」の崎谷美咲ことミサキ。この人呼んで「プラスとマイナスとゼロ」の女
子高生トリオが活躍する連作ミステリー。ライトノベル感覚の作品でもあり、
元気の良い女子高生達が主人公なだけに、どちらかというと女性向きの作品だ
とも思いますが、「葉崎市シリーズ」の最新作として面白く読むことができま
した。続きの続編にも期待したいです。
<本紹介>
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【ジャンル】ミステリ
【著書名】 僕と『彼女』の首なし死体
【著者名】 白石かおる
【出版社】 角川書店
【初 刊】 2009年5月31日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】渋谷駅前に置いた生首、冷たい箱に眠る「彼女」、奪われた4本
の指、謎の電話、怒れるもうひとりの「彼女」、そして東京を襲
う災害…。切なく、新しい謎に満ちた、ミステリ小説。
【満足度】 ★★★
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僕こと白石かおるは商社勤めのサラリーマンだ。自宅で切り落とした女性の
首を渋谷の街角に置き、ある「知らせ」を待っている。だが僕の望む進展がな
いまま、自宅に何者かが忍び入り、保管してある遺体から右手の指を切り取っ
ていったのだ。後に切り取られた指は池袋の公園で発見される。不気味な模倣
犯の目的は一体なんなのか。そして数日後、東京を襲った地震が事態を一気に
加速させてゆく……。
本書は、第29回横溝正史ミステリ大賞優秀作。本格ミステリというよりも、
ライトノベル感覚のミステリで、非常に読みやすかったですが、最初のインパ
クトは強烈で良かったものの、それが最後まで活かされていないというか、逆
に主人公の一人称の語りが、展開を淡々とさせすぎてしまったとも思います。
横溝正史ミステリ大賞優秀作ということで、本格的なミステリを期待していた
分、期待ハズレの感が強かったです。
<本紹介>
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【ジャンル】小説
【著書名】 判決の誤差
【著者名】 戸梶圭太
【出版社】 双葉社
【初 刊】 2008年12月21日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】凶悪事件の裁判に選ばれた6人の裁判員。判決を下す彼らにある
のは、正義か、打算か…。真の“民意”が剥き出しになるとき、
私たちはどう生きるべきかを問いかける、リアルな法廷ミステリ
ー。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
表紙が結構シリアスな感じだったので、戸梶にしては真面目に裁判員制度を
題材にして書いたのかな?と思いきや、いつもの戸梶節が満載で、ハチャメチ
ャな作品に仕上げています。凶悪事件の裁判に選ばれた6人の裁判員は、不倫
中の広告代理店の社員、小学生に脅される引きこもり異臭男、建設現場の怪我
から生活保護を受けつつパチンコばかりやっている凶暴な親父、躁状態の時は
金を趣味に注ぎ込み、大枚叩いて女性を口説くが鬱状態では黙り込む挙動不審
男、介護ヘルパーの仕事を裁判員制度で失うのが嫌さに自殺未遂をして身体と
顔が歪んだ男、事務所とのトラブルを抱えているグラビアアイドルと、個性的
な面々で、いずれも裁判員制度なんて関わりたくもないという人物達。その裁
判員達のそれぞれの事情も交えて、自分勝手で自己中心主義がぶつかり、繰り
広げられる主張も滅茶苦茶で、いい加減で無責任な裁判となっていく……とい
う物語ですが、戸梶節は健在だと思う反面、戸梶作品に慣れていない人には嫌
悪感が残るようには思います。
<本紹介>
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【ジャンル】新書
【著書名】 本当は恐ろしい江戸時代
【著者名】 八幡和郎
【出版社】 ソフトバンククリエイティブ
【初 刊】 2009年4月25日
【金 額】 730円+税
【カバー文】江戸時代はホントにいい時代だったのか? 実はこんな一面もあ
った、こんなに住みにくく、生きづらい世の中でもあったという
観点から、江戸時代のもうひとつの実像をあぶり出す。歴史マニ
アもびっくりのエピソードを満載。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
本書の帯には「江戸時代は北朝鮮そっくりだった!?」とありますが、著者は
江戸時代と北朝鮮の現在はとても似ており、世襲の権力による支配、対外的に
閉鎖された鎖国体制、それに伴うモノの徹底した再利用、密告による体制維持
など同じだとし、江戸やピョンヤンといった首都の市民を優遇することで、人
々の不満が体制を脅かすのを避ける仕組みもそっくりであると解いています。
時代背景も違いますし、江戸と北朝鮮とを比較するというのもいかがなものか
とは思いますが、知られざる歴史の裏側を知ることができましたし、歴史の情
報やエピソードとしては面白く読むことができました。
<本紹介>
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【ジャンル】野球
【著書名】 HOP
STEP稲葉JUMP! いつも心に太陽を
【著者名】 稲葉篤紀
【出版社】 ロングセラーズ
【初 刊】 2009年4月25日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】そうか、野球は楽しくやればいいんだ! 北海道日本ハムファイ
ターズの稲葉篤紀が自身の野球人生を振り返り、学生時代の思い
出から、メジャーリーグ挑戦、北京五輪、WBCまで、野球で経
験した感動や喜びを語る。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
本書は、北海道日本ハムファイターズで活躍している著者の生い立ちから現
在までを書いた自伝的エッセイ。非常にあっさりと読むことができ、全部読む
のに30分もかかりませんでしたが、人柄がにじみ出ている内容でもあり、特
にヤクルトスワローズからFA宣言してメジャー挑戦した経緯や、北海道日本
ハムファイターズと契約する過程と、チームの雰囲気というものがよく現われ
ていました。
【ま行】
【や行】
【ら行】
【わ行】
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