書評データベース(2009年度9月分)

 

■2009年9月に紹介した本■

 下世話の作法             ビートたけし   祥伝社
 競馬少年記              小林常浩     クレイヴ
 自治体クライシス           伯野卓彦     講談社
 裁判長!おもいっきり悩んでもいいすか 北尾トロ     文藝春秋
 数学的帰納の殺人           草上 仁     早川書房
 食品汚染はなにが危ないのか   中西貴之/藤本ひろみ  技術評論社
 新型インフルエンザ完全予防ハンドブック 岡田晴恵    幻冬舎文庫
 人生、90歳からおもしろい!     やなせたかし   フレーベル館
 ストロベリー・フィールズ       小池真理子    中央公論新社
 絶望ノート              歌野晶午     幻冬舎
 架空の球を追う            森 絵都     文藝春秋
 黒と赤の潮流             福田和代     早川書房
 COW HOUSE カウハウス    小路幸也     ポプラ社
 クルマは50万円以下で買いなさい!  松本英雄     二玄社
 クレヨン王国を求めて         福永令三     講談社
 レッドゾーン(上・下巻)        真山 仁     講談社
 龍神の雨               道尾秀介     新潮社
 れんげ荘               群ようこ    角川春樹事務所
 臨床真理               柚月裕子     宝島社
 煉獄の使徒(上・下巻)         馳 星周     新潮社
 眩暈                 東 直己    角川春樹事務所
 ミステリー通り商店街         室積 光     中央公論新社
 まっすぐ進め             石持浅海     講談社
 もうすぐ               橋本 紡     新潮社
 悶々ホルモン             佐藤和歌子    新潮社
 「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?
                    細野真宏     扶桑社

【あ行】

 

【か行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】映画エッセイ
【著書名】 幻影シネマ館
【著者名】 佐々木譲
【出版社】 マガジンハウス
【初 刊】 2008年12月18日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】「椿三十郎」「総長賭博」のハリウッド版リメイクからエロティ
      シズム溢れるケン・ラッセルの問題作まで、観たことも聞いたこ
      ともない映画が36本。各映画に宇野亜喜良の挿絵を付した、思
      わず溜め息が出る空想映画館。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は冒頭に『ありきたりの名画回想なんぞではなく、日本未公開、または
それに準じる「幻の映画」についてのコラムである』と書かれていますが、こ
の映画ならこの役者で観てみたい……、この監督なら、あの映画が絶対に好き
なはずだ……など、映画ファンなら心に浮かべるそんな思いを、「幻の映画」
という形で本書の中に結実しており、映画通も唸らせる一冊です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 下世話の作法
【著者名】 ビートたけし
【出版社】 祥伝社
【初 刊】 2009年3月30日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】突き詰めた貧乏と下品は、品格を持つ。貧乏と下品も慣れれば上
      品になる…。育ちは悪いが行儀いいビートたけしが初めて語る
      「粋で品のいい生き方」とは?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、本当に格好いい、粋で品のいい生き方とはどんなものかを、著者が
自分の経験論に基づき、社会批評も交えて書いたもの。下品であるからこそ大
切にする「品性」「粋」「作法」について、ギャグを交えながら、しかし真面
目に持論を展開しており、読みやすく、かつ真面目なエッセイでもありました。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】競馬
【著書名】 競馬少年記
【著者名】 小林常浩
【出版社】 クレイヴ
【初 刊】 2009年4月16日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】小学生の頃から競馬にハマり、騎手を夢見て馬事公苑に合格。騎
      手にはなれなかったものの、調教助手として数々のG1馬を手が
      けた著者が、騎手候補生時代を中心に、懐かしいエピソードを綴
      る。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 著者は、中央競馬での調教助手として、ビワハヤヒデ、マサラッキ、メイシ
ョウドトウなど、数々のG1馬を手がけ、調教助手を退職し、競馬ライターに
転身した著者自身の騎手候補生時代から騎手見習い時代までのエピソードを書
いたもの。著者の破天荒さも交えて、昔の閉鎖的な競馬社会についてのことが
書かれていますが、時代背景はよく描かれているものの、時代の差とでもいお
うか、人間と馬とのドラマもどうもピンときませんでした。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】短編小説集
【著書名】 架空の球を追う
【著者名】 森 絵都
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2009年1月30日
【金 額】 1333円+税
【カバー文】たとえばドバイのホテルで、たとえばスーパーマーケットで、た
      とえば草野球のグラウンドで、たとえばある街角で…。日常の光
      景からふっと湧き上がってくる想い。人生の機微をユーモラスに
      描き出す11篇を収録した短篇集。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 少年野球の練習を見つめる母親たち、銀座の飲み屋で久しぶりに集まった女
友達、歯痛の社長にハチの巣退治を命じられ、右往左往するイギリスの同僚た
ち、高級スーパーマーケットでの夕飯の買い物風景、ドバイへ婚前旅行に行っ
たカップルを襲うざらついた空気……などなど、国内外問わず日常のふとした
瞬間を捉え、人の心の機微を細やかにそしてユーモラスに描き出した珠玉の短
編集。
 本書は、日常のちょっとした出来事を11の短編とした作品集で、登場人物
の女性の視線で描かれたもの。女性の視線で描かれているだけに、特に30代
や40代の女性に共感される作品集とも思いますし、ユーモアもうまく交えて
、それぞれの人生模様をうまく短編にまとめています。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】サスペンス
【著書名】 黒と赤の潮流
【著者名】 福田和代
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2009年2月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】超高校級スプリンターだった祐一は、事故で引退を余儀なくされ
      た。だがボート仲間の死を知った彼は、その背後の蛇頭と大物財
      界人に迫り、船で大海原に走り出して行く…。骨太で熱い青春海
      洋冒険サスペンス。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 阪神大震災で祐一は両親を亡くした。何かを亡くすのは初めてではない。超
高校級スプリンターだった彼は2年前に事故で引退を余儀なくされた。走れな
い脚は亡いも同然だ。だが、ボート仲間のタイ人青年ドゥアンが殺されたこと
を契機に、凍った祐一の心に火がつく。背後に浮かぶ蛇頭と孤島に住む大物財
界人の影。いつしか祐一は第二の脚となった船で大海原に走り出す……。
 物語は、震災の年の神戸で、20年前に海で起きた事件の真相が明らかして
いくサスペンスで、その謎の解明とともに、交通事故で選手生命を絶たれたス
プリンターの青年が、両親や、異国から来た友を失ったのち、再生への手がか
りをつかむという成長物語。
 以前に読んだ『TOKYO BLACKOUT』の方がハードボイルド色が強く、インパク
トもあり、その『TOKYO BLACKOUT』と比べると、多少の物足りなさはありまし
たが、それでもサスペンスとしては骨太の作品であり、登場人物の設定も良か
ったです。次作にも期待したい。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 COW HOUSE カウハウス
【著者名】 小路幸也
【出版社】 ポプラ社
【初 刊】 2009年6月5日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】25歳で、ワケあって窓際族になった「僕」の仕事は、端から端
      まで歩いて何分もかかるような、会社所有の豪邸の管理人。そこ
      に集まってきた人たちは、なぜか丑年ばかりで…。飄々としてあ
      たたかな物語。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 会議の席で上司を殴って左遷され、鎌倉の大豪邸の管理人をさせられる羽目
になった25歳の畔木と、その豪邸に集まる過去に傷のある丑年ばかりの人々
との交流を描いた作品ですが、ご都合主義的な作品ではあるものの、ページを
進めていくにつれて、展開に幅が広がっていて、登場人物の背景も含めて、心
温まる作品です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】乗用車
【著書名】 クルマは50万円以下で買いなさい!
【著者名】 松本英雄
【出版社】 二玄社
【初 刊】 2009年6月30日
【金 額】 950円+税
【カバー文】今や生活必需品となったクルマ。余分な機能を取り除けば、50
      万円で十分満足のいくクルマが見つかるはず。「ファッション」
      「スポーツ」といったカテゴリーに分けて「50万円以下の中古
      車」を紹介し、その買い方を伝授する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、具体的な車名を挙げて、「いま買うべき中古車」を徹底的に検証し
ているもので、世界的に見ても、程度のいい中古車が安く買える日本では、選
択肢はいくらでもあり、中古車でも選ぶための「50の掟」も収録。中でも、
中古車の見分けのポイントや、なぜ安いかということをわかりやすく書かれて
いるので、新車にこだわらずに、中古車でも安くて良い乗用車を探していると
いう人には参考になる一冊です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 クレヨン王国を求めて
【著者名】 福永令三
【出版社】 講談社
【初 刊】 2009年7月6日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】著者を魅了してやまない、小さな生き物たちの世界。ちょっとク
      セのある人、魅力的な人。家族との葛藤と絆…。「クレヨン王国」
      シリーズの著者が縦横無尽につづった、エッセイ80編。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、テレビアニメにもなった「クレヨン王国」の著者によるクレヨン王
国エッセイシリーズ第4弾。著者のエッセイ自体、初めて読みましたが、日常
生活や家族との葛藤や絆、熱海での生活など、「クレヨン王国」のファンタジ
ーを描いた舞台裏が読めるような、大人のエッセイです。

【さ行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ノンフィクション
【著書名】 自治体クライシス 赤字第三セクターとの闘い
【著者名】 伯野卓彦
【出版社】 講談社
【初 刊】 2009年2月2日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】廃墟と化したリゾート施設、一喝返済の恐怖に脅える市長、金融
      機関に訴えられた町、風呂にも入れない住民たち…。NHK「ク
      ローズアップ現代」があぶりだした真実をプロデューサーが描く
      衝撃のノンフィクション。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、自治体で赤字を続ける第三センター問題を追いかけてきた、NHK
「クローズアップ現代」のチーフプロデューサーによる徹底追及ノンフィクシ
ョン。かつてバブル時に日本全国で官と民の共同で続々と誕生したのが「第三
セクター」ですが、ホテルや遊園地など観光施設を山のようにつくるも、今や
その大半は廃虚と化し、残されたのは膨大な借金と赤字の山で、その第三セク
ターによっては債務超過が数百億円に上るところまであり、総額は全国で十数
兆円にまで上るといわれています。無責任な国の方針が地方を潰し、社会を荒
廃させてきましたが、その現実と、現在の自治体での第三セクターとの関わり
などを丹念な取材で明らかにしていますが、この現実に、国民はもっと怒りの
声を挙げてもいいのではないかとも思います。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】司法
【著書名】 裁判長!おもいっきり悩んでもいいすか
【著者名】 北尾トロ
【出版社】 文藝春秋
【初 刊】 2009年5月15日
【金 額】 1238円+税
【カバー文】裁判員制度、いよいよ開始! 法廷で、あなたは「死刑」と言え
      ますか? 面白くて、ためになる想定問題の数々。逃げ場なしの
      “現場”で悔いを残さないためのケーススタディ集。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、サブタイトルに「裁判員制度想定問題集」とありますが、監修をし
ている弁護士の村木一郎氏が、裁判員制度の対象となる裁判についての問題を
出し、その中から具体的な裁判のケースを提出、そして足繁く傍聴に通い続け
る著者が、裁判員になったつもりで評議し判断を下していくという内容。始め
に、裁判員制度そのものへの問いから始まり、実際のケースをもとにした重大
事件を、死刑求刑事件まで含めて10章に分けているのですが、これは読んで
いても考えてしまう内容で、仮に自分が裁判員だとしたら、どう判断を下すの
か?とも考えさせられますし、裁判員制度で選ばれた人には読んでほしいとも
思う一冊です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 数学的帰納の殺人
【著者名】 草上 仁
【出版社】 早川書房
【初 刊】 2009年5月25日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】無人島に理想郷を築こうとした宗教組織が集団失踪した。そこで
      何が起こったのか? 数学者が、教団の教義から数学的に導き出
      した殺人連鎖とは? 謎の迷宮の暗路に潜む真実を、数学論理が
      解き明かす、本格論理ミステリ。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 物語は、カルト、廃墟、暗号、パラドックスなど、謎の迷宮の暗路に潜む真
実を、数学論理が解き明かす、本格論理ミステリ。数学理論を基本に築いた理
念を持つ宗教団体の信者達が、無人島で集団失踪し、一人のフォトジャーナリ
ストが、取材をする中で、不思議な出来事に巻き込まれていくという話ですが、
ラストでドンデン返しもあり、それなりに面白いミステリではありましたが、
どうせなら真保裕一のガリレオシリーズのように、もう少し数学を追及してほ
しかったようには思います。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】食の安全
【著書名】 食品汚染はなにが危ないのか
【著者名】 中西貴之/藤本ひろみ
【出版社】 技術評論社
【初 刊】 2009年4月10日
【金 額】 1580円+税
【カバー文】「食品汚染」「残留農薬」「中国産」「遺伝子組み換え」「BS
      E」…。私たちは何を基準にして食品を選べばよいのか? 食の
      安全性を自分で判断するために必要な知識の数々を紹介する。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、タイトルそのままに「食品汚染はなにが危ないのか」について、食
の安全性を読み解く上で必要な知識をピックアップし、楽しい食卓を、消費者
から見た科学の視点でサポートした書。日本の食糧自給率を踏まえても、ある
程度の食品添加物や、農薬使用の野菜などを食べなければ仕方ないですし、そ
うした現状の中でも、健康な食生活を送るにはどうすればよいか、そしてリス
クを少しでも減らすには何に気を付けるべきかが書かれています。マスコミ報
道で食の不安が煽られましたが、知っていれば自分で安全を判断できる食の知
識の数々を紹介しているだけに、読んで損のない内容でしたし、食の安全を考
える人にはお勧めの一冊です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】文庫
【著書名】 新型インフルエンザ完全予防ハンドブック
【著者名】 岡田晴恵
【出版社】 幻冬舎文庫
【初 刊】 2009年5月25日
【金 額】 381円+税
【カバー文】今、世界中が新型インフルエンザの脅威にさらされている。自分
      や家族を守るのはあなた自身だ。そこで、新型インフルエンザの
      基礎知識はもちろん、今からできる準備、発生後の対策、正しい
      看病の仕方まで徹底解説。いざ発生したときの家族の行動計画例、
      日頃から携帯したい緊急連絡先リスト、すぐ使える備蓄品チェッ
      クリストや健康チェック表つき。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は、新型インフルの脅威から自分や家族を守るための基礎知識を、医学
博士である著者が知識編と対策編に分けて徹底解説したもの。文庫サイズに新
型インフルエンザの基礎知識がまとまっているので、非常に読みやすく、分か
りやすい内容にもなっているので、予防対策の知識としても役立ちますし、こ
れから更に大流行も予想されますから、予防と対策用として参考にすると良い
でしょう。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 人生、90歳からおもしろい!
【著者名】 やなせたかし
【出版社】 フレーベル館
【初 刊】 2009年7月22日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】おれは老人の星なんだ。老いたるアイドル「オイドル」だ! 毎
      日が新鮮な90歳、やなせたかしが日常を綴る。戸田恵子との特
      別対談も収録。『高知新聞』連載「オイドル絵っせい」から抄録、
      編集して単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 『アンパンマン』の著者が90歳の日常を綴ったエッセイ集ですが、やなせ
たかしさんが、もう90歳になったということにも驚きましたが、毎日が新鮮
と言い切るだけに、気持ちの若さを本書からも随所に感じられます。アンパン
マンは当初、大人向けの物語だったことや、日常の出来事など、文章からも温
かい人柄が伝わってきます。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 ストロベリー・フィールズ
【著者名】 小池真理子
【出版社】 中央公論新社
【初 刊】 2009年3月25日
【金 額】 1800円+税
【カバー文】平穏な家庭を営む女医の前に現れた青年。その危険なまでの若さ
      に触れた彼女は、目を背けてきた渇きに気づいてゆく…。ひとり
      の女性の陶酔と孤独を描く長篇。『読売新聞』連載を単行本化。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、鎌倉を舞台に、医師であり、後妻として娘を持つ母として生きる女
性と、心に影のある年下の青年・旬との物語。主人公の不倫と孤独が描かれた
作品でもありますが、その主人公が結局何をしたいのかがサッパリ見えてこず、
特にラストは肩透かし。小池真理子ならば、もう少し物語に奥深さを描いてほ
しかったとも思いますし、何だか安っぽいドラマを見ているような感じでもあ
りました。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】サスペンス
【著書名】 絶望ノート
【著者名】 歌野晶午
【出版社】 幻冬舎
【初 刊】 2009年5月25日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】いじめの渦中にある中2の少年は怨念を日記帳「絶望ノート」に
      書き連ねていた。エスカレートするいじめに耐えきれず、少年は
      自らの血をもって、神と信じる石にいじめの中心人物・是永の殺
      人を依頼。是永はあっけなく死んで…。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を
「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。そんな彼はある日、校庭
で人間の頭部大の石を見つけて持ち帰り、それを自分にとっての“神”だと信
じた。神の名はオイネプギプト。エスカレートするいじめに耐えきれず、彼は
自らの血をもって祈りを捧げ、いじめグループ中心人物の殺人を神に依頼した。
「オイネプギプト様、是永雄一郎を殺してください」―はたして是永はあっけ
なく死んだ。しかし、いじめはなお収まらない。照音は次々に名前を日記帳に
書きつけ神に祈り、そして級友は死んでいった。不審に思った警察は両親と照
音本人を取り調べるが、さらに殺人は続く……。
 イジメの残酷さをダーク色たっぷりに描いており、重さのある作品で、いじ
める側といじめられる側、そして親の心理描写も丁寧に描かれていて、重厚さ
のある作品です。決して後味の良い作品ではありませんし、評価の分かれる作
品とも思いますが、歌野晶午の新境地を開いた作品でもあり、印象に残る作品
です。

【た行】

 

【な行】

 

【は行】

 

【ま行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ハードボイルド
【著書名】 眩暈
【著者名】 東 直己
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2009年3月8日
【金 額】 1900円+税
【カバー文】かつて殺人を犯した少年がこの街に。連続殺人を発端に広がる闇。
      噂と嘘で塗りかためられた真相とは…。書き下ろし長篇ハードボ
      イルド。私立探偵・畝原シリーズ。
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 依頼に奔走する畝原はある夜、なにかから逃げている様子の少女を目撃する。
乗っていたタクシーで慌てて引き返すものの、少女の姿は忽然と消えていた。
翌日、無残な遺体となって発見される少女。自責の念から、独り聞き込みを行
う畝原だったが、少女の両親でさえ口を開こうとしない。いったい少女にはど
んな秘密があったのか・・・・・・。聞き込みを続ける畝原は、かつて連続殺人を犯
した少年が周辺に住んでいるという噂を耳にする。果たして少女殺害事件との
関わりはあるのか。そして第二の殺人事件が……。連鎖する殺人事件のなかで、
畝原は真相に辿りつくことができるのか?
 本書は、「私立探偵・畝原シリーズ」の最新作。今回は格差と、ネット上の
匿名性に隠された犯罪が描かれますが、札幌を舞台に、畝原の家族愛も交えた
極上のハードボイルドに仕上がっており、畝原の苦悩や噂と嘘で塗りかためら
れた現実問題など、シリーズとしても更に深さが増す物語です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 ミステリー通り商店街
【著者名】 室積 光
【出版社】 中央公論新社
【初 刊】 2009年5月25日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】人気作家が突然姿を消した。行方を探す元担当編集者は、とある
      寂れた商店街を突き止めるが、そこの住人たちはひと癖もふた癖
      もあって…。涙と笑いの感動長編小説。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 静竹県温水町。かつての繁栄が見る影もないシャッター商店街で、人気作家・
三井大和が忽然と消えた! どうやらブログ上で自分の小説を批判した人物に
会うためにやって来たようであった。三井の元担当編集者である鳥越英夫は、
行方を探すためにその商店街に足を踏み入れるが、仕事もしない店主たちは次
々と仰天推理を披露する。まるで人生の数だけ推理の数があるかのように…。
 物語は、ミステリで町おこしを行う様子が描かれる作品で、人情味のある登
場人物達は魅力がありましたが、読んでいて先の展開が分かる内容でもあり、
もう少し、展開に幅を持たせてほしかったです。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】連作ミステリ
【著書名】 まっすぐ進め
【著者名】 石持浅海
【出版社】 講談社
【初 刊】 2009年5月28日
【金 額】 1500円+税
【カバー文】書店で、美しい女性が真剣に本を選ぶ光景に見とれた直幸は、友
      人の紹介でその女性・秋と知り合う。やがてふたりの交際が始ま
      るが、秋にちらつく深い闇は消えない。そして、ついにその正体
      が分かる時がやってくるのだが…。
【満足度】 ★★☆
End------------------------------------------------
 本書は5つの作品が収録された連作短編集。いずれも日常の小さな謎を解い
ていく物語で、連作として読みやすかったものの、これまでの作品と比べると、
ミステリの深さが少なく、エピソードにも無理が目立っていたので少々残念で
す。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 もうすぐ
【著者名】 橋本 紡
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2009年3月30日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】結婚したら、すぐに子どもが出来ると思ってた。どこでも産める
      と思ってた…。出産適齢期の焦りと戸惑い、嫉妬、胸の中からあ
      ふれだす願望。結婚しても、競争は終わらない。妊娠と出産をめ
      ぐる現実を描く。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 既婚で子なし、ネット新聞の中堅記者・由佳子は、妊娠と出産の現場を集中
取材することに。けれど、人生で一番輝いているはずのカップルはみんな、誰
にも言えない気持ちを抱えてその場にうずくまっていた……私たち、本当にも
うすぐ、幸せになれるの?
 物語は、出産適齢期への焦りと戸惑い、そして尽きない願望の行方を描いた
作品ですが、子供を産みにくい社会の現状や医療現場のジレンマ、不妊治療の
問題などを詰め込みすぎていて、もう少し現場の現実をまとめてほしかったで
す。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】エッセイ
【著書名】 悶々ホルモン
【著者名】 佐藤和歌子
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2008年12月20日
【金 額】 1300円+税
【カバー文】趣味は酒、特技はおいしそうに食べること。オヤジ化進行中の女
      子が究極のモツ焼き屋を求めて、食べて呑んだ日々を綴るほか、
      回った44店を紹介。『モーニング』連載をまとめて単行本化。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 本書は『週刊モーニング』で連載されているホルモン探訪記「悶々ホルモン」
を単行本にしたもので、20代の著者が、女性一人でも食べられるモツ焼き屋
を探して、自らが回った44店を紹介したもの。男性でも中々一人ではモツ焼
き屋に行けないものですが、ホルモンの魅力と共に、楽しい探訪記が書かれて
います。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】新書
【著書名】 「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?
【著者名】 細野真宏
【出版社】 扶桑社
【初 刊】 2009年3月1日
【金 額】 700円+税
【カバー文】なぜアメリカの住宅ローン問題で私たちの給料まで下がるのか?
      「アメリカ発の世界不況の仕組み」と「年金問題」といった、現
      在の世の中で難しいと思われている2大テーマを中心に、最大限
      わかりやすく解説する。
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 著者の「世界一わかりやすい経済の本」シリーズは読んできていますが、非
常に経済についてわかりやすく解説しているのが特徴で、本書も年金問題と、
サブプライム問題について、非常に分かりやすく書かれています。中でも、年
金問題については、マスコミの間違った報道を指摘しており、本書を民主党の
長妻議員に読んでもらって感想も聞いてみたいところです。(笑) この他に
も『なぜ人は「宝くじの行列」に並んでしまうのか?』や『学力や思考力は日
常の会話方法で飛躍的にアップする!』など、斬新で思わず目からウロコが落
ちる視点で書かれています。

【や行】

 

【ら行】

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】経済小説
【著書名】 レッドゾーン(上・下巻)
【著者名】 真山 仁
【出版社】 講談社
【初 刊】 2009年4月23日
【金 額】 1700円+税(上下共)
【カバー文】1兆5000億ドルの外貨準備高を元手に、中国が立ち上げた国
      家ファンド。標的は、日本最大の自動車メーカー・アカマ自動車。
      買収者として白羽の矢が立ったのは、日本に絶望した“サムライ”
      鷲津政彦だった…。若き買収王・賀一華を先鋒に仕掛けられるT
      OB。崖っぷちに追いつめられたアカマ自動車は、最後の希望と
      して、ハゲタカ・鷲津が「白馬の騎士」となることを切望する。
      はたして日本を守る価値はあるのか?
【満足度】 ★★★★☆
End------------------------------------------------
 本書は、著者の「ハゲタカ」シリーズの第3弾で、映画『ハゲタカ』の原作
本。自動車メーカーを舞台に、投資家から募ったファンドをめぐり、ハゲタカ
と異名をとるファンドマネジャーたちが繰り広げるマネー戦争が描かれる作品
ですが、綿密な取材を思わせる細部の描写と、二重三重に張り巡らされたプロ
ットは、実に読みごたえのある作品で、上下巻という厚さを全く感じないほど
でもありました。舞台は、日本・中国・アメリカ・欧州と次々と変わっていき、
スケールの大きさは勿論のこと、GMの破綻など、自動車産業の行く末を感じ
させる内容で、著者の目の付け所にも感心しました。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 龍神の雨
【著者名】 道尾秀介
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2009年5月20日
【金 額】 1600円+税
【カバー文】雨のせいで、彼らは過ちを犯す。雨のせいで、彼女は殺意を抱く
      …。人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねば
      ならないのだろう。暗転する事件の果て、2組の子供達がたどり
      着いた、慟哭と贖罪の真実とは?
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 物語は、二組の兄弟妹を軸として、ほんの些細なすれ違い、誤解から生まれ
る悪意と罪と罰を描いた息詰まるサスペンス。この二組は、それぞれ血のつな
がらない親と暮らし、それぞれに悩みを抱え、死の疑惑と戦い、義理の父親を
殺そうと計画している兄妹、義理の母親が実の母を殺したと思っている弟……
と、複雑な家庭の元で育つ子供達の心理描写をサスペンスに特化しており、展
開に幾つもの伏線が貼り巡られ、事件も思いもよらぬ展開へと流れていき、緊
迫感が最後まで続く作品です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 れんげ荘
【著者名】 群ようこ
【出版社】 角川春樹事務所
【初 刊】 2009年4月8日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】有名広告代理店を早期退職したキョウコは、都内のふるい安アパ
      ート「れんげ荘」に引越しし、月10万円で暮らす貯金生活者と
      なったが…。ささやかな幸せを求める女性を描く、書き下ろし小
      説。
【満足度】 ★★★☆
End------------------------------------------------
 キョウコ45歳。独身。有名広告代理店に勤務していたが、おべんちゃらと
お愛想と夜更かしの日々から解放されるため、早期退職を決行!都内の家賃3
万円台の古い安アパート「れんげ荘」に引っ越しし、月10万円で暮らす貯金
生活者となった。そのアパートには、60歳すぎのおしゃれな女性、クマガイ
さんや、職業“旅人”で外国人好きのコナツさん、暴力割烹で働くサイトウく
んなど、個性豊かな人々が暮らしていた。冬はすきま風、梅雨時はカビ、夏は
蚊などと闘いながらも、鳥の声、草の匂いをかぎ、丁寧に入れたお茶やコーヒ
ーを飲む……。わたしたちが忘れかけている、静かでおだかやで、時にささや
かな事件がおこる暮らしを暖かい眼差しで描く長篇小説。
 物語は、主人公キョウコの日常が描かれる作品ですが、家賃3万円の古アパ
ート「れんげ荘」に移り住み、年金ならぬ貯金生活者となり、蚊の大群や室内
に降る雪に驚きつつも、季節の変化を実感し、母とのバトルや自分のせせこま
しさに悩むこともあるが、住人や兄一家との交流を通じて、ささやかな幸福を
見つけるという心なごむ物語です。淡々とした展開ではあるものの、群ようこ
らしい作品でもあり、フト主人公の生活が想像できる……そんな作品です。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】ミステリ
【著書名】 臨床真理
【著者名】 柚月裕子
【出版社】 宝島社
【初 刊】 2009年1月24日
【金 額】 1400円+税
【カバー文】臨床心理士の佐久間美帆は、勤務先の医療機関で藤木司という2
      0歳の青年を担当することに。彼は、同じ福祉施設で暮らしてい
      た少女の死は自殺ではなく、他殺だという。美帆は治療のために
      も、調査をしてみようと決意するが…。
【満足度】 ★★★
End------------------------------------------------
 臨床心理士の佐久間美帆は、勤務先の医療機関で藤木司という20歳の青年
を担当することになる。司は、同じ福祉施設で暮らしていた少女の自殺を受け
入れることができず、美帆に心を開こうとしなかった。それでも根気強く向き
合おうとする美帆に、司はある告白をする。少女の死は他殺だと言うのだ。そ
の根拠は、彼が持っている特殊な能力によるらしい。美帆はその主張を信じる
ことが出来なかったが、司の治療のためにも、調査をしてみようと決意する。
美帆は、かつての同級生で現在は警察官である栗原久志の協力をえて、福祉施
設で何が起こっていたのかを探り始める。しかし、調査が進むにつれ、おぞま
しい出来事が明らかになる……。
 本書は、本年度の『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。同時受賞の
『屋上ミサイル』が結構面白かったので、本書も期待して読み始めたのですが、
正直大賞受賞作としては期待ハズレの内容でもありました。まずミステリとし
ては、前半の早い段階で、先の展開が読めてしまったことと、ネタバレになる
ので詳しく書けませんが、展開の過程がお粗末だったり、欠点が多く目に付き
ます。登場人物の設定などは良かったですし、文章力も悪くはありませんが、
大賞受賞作としては相応しくないように思います。

<本紹介>
Start----------------------------------------------
【ジャンル】小説
【著書名】 煉獄の使徒(上・下巻)
【著者名】 馳 星周
【出版社】 新潮社
【初 刊】 2009年5月30日
【金 額】 1800円+税(上巻) 2000円+税(下巻)
【カバー文】悪徳刑事には、権力に群がる蟻どもを冷静沈着に操るスキルがあ
      った。教団は「白い通貨」を果てしなく生み、権力者は原罪の匂
      いがするその美酒にひざまづいた…。教団の錬金術に溺れた警察
      官僚に、悪徳刑事が引導を渡す!
【満足度】 ★★★★
End------------------------------------------------
 上下合わせて合計1170ページと、とにかくボリュームのある作品でした
が、本書はオウム真理教事件を土台としたノンフィクション・ノベルともいえ
る作品。そのため、先の展開が全て分かっていたこともあり、小説としての面
白さの醍醐味は多少少なかったものの、圧倒的なスピードとパワーを感じる展
開で、馳星周ならではといった作品です。

【わ行】

 

生命保険の切り替えはココ そろそろ結婚適齢期??? そろそろ結婚適齢期???
[PR] | 自動車保険監視カメラ消費者金融スピリチュアル八王子調布三郷久喜中国SEO対策消費者金融車 買取テンプレート沖縄旅行免許合宿二輪引越しプレゼントゴルフ会員権留学レーシックマッサージFXアフィリエイトFXホームページ制作デイトレードハワイ旅行タイバンコクハワイ レンタカーベスト ハワイ ホテル レーツバリ島Hawaii hotelsHawaii Activitiesbhhrハワイホテルテキスト広告
【運営会社「パラダイムシフト」サービス】 ハワイ現地オプショナルツアーリラックマ) - ビジネスクラス航空券 - 格安航空券(1) - 格安航空券(2) - 海外ホテル - 韓国旅行 - タイムシェア - ホテル 予約
無料ホームページ - 携帯ホームページ - 無料ホームページ作成 - レンタルサーバー - ブログ - ヴィラ - ハワイ コンドミニアム - バリ島 ホテル - プーケット ホテル - レピュテーション・マネジメント・ツール - ハワイ ブログ - Timesell - 国際通話 - ホノルルマラソン - サイト監視 - 風評被害 - ホテル比較 - Delta - ホテル予約